おすすめアニメ!『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』全13話 (Vol.2)

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本作は2年前の2018年に13話をTV放映後に、Blu-ray&DVD Vol.4に収録の未放送話数「Extra Episode」が制作され、2019年には『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 – 永遠と自動手記人形 -』が劇場公開され、今現在再上映されている。
https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=violetevergardensidestory
そして本年は『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』が公開を控えている。
「主人公ヴァイオレットの成長した姿がみたい、その後どうなったの?幸せになったの?」こんなファンの声が続く限り、劇場版の後も続編制作を期待しているのは映画ログだけだろうか!でも、公式HPには・・・「そして、いよいよフィナーレへ──。」って書いてるー!あー、やめないで~。そんな意味じゃないといいけど、ファンを代表して取りあえず駄々をこねてみたい。
ともかく、とてもいい作品なので、是非TVシリーズから見て欲しいと思うものの、もちろん”外伝”から観ても十分にヴァイオレットの魅力は伝わると思う。また、最初に「劇場版を観るよ」って方もいると思うので、まずはTV作品のあらすじを少しお伝えしたい。

あらすじ

感情を持たない少女ヴァイオレットが愛を知るまでの物語──。

ヴァイオレットは研ぎ澄まされた身体を使い、武器として戦場で利用されるのだが、その幼いままの心はどこに向かうのだろう?武器として扱われることに能力を発揮し、命令に従って、その完遂に使命感を抱いているヴァイオレット…
そんなヴァイオレットに心で世界をみる機会が訪れる。しかし、彼女の言動は様々なシチュエーションで違和感を醸し出す。そして「まるでお人形さん」のようだと形容される表情は、そのまま無表情という意味にも思えるし、純粋とも受け取れないだろうか。
そんな気持ちで世界をみる少女の姿を見ていると、手を差し伸べたい気持ちになってくる。
そして、自由に生きる道が与えられたとき、ヴァイオレットは何を拠り所として歩んでいくのだろう?そんなヴァイオレットを「ある言葉」が揺さぶり続ける。「その言葉の意味を知りたい」この衝動がヴァイオレットを心の旅へと駆り出させているようにも思える。
自動手記人形として、手紙の代筆を通じて「ある言葉」の意味を理解しようとするヴァイオレットには、心のこもった手紙を代筆して欲しいと顧客がやってくる。ある者は言い出せない想いを語り、また、ある母親は自分の死期を悟って幼い娘宛てに手紙を書くのだった。
果たして、歩み始めたばかりのヴァイオレットに、依頼主に代わって手紙を書くことなんてできるのだろうか。
切実な想いが相手に伝われば、一言でもいい。そして「届かなくて良い手紙なんてない」のだと理解するヴァイオレット。「ある言葉」の意味がどういうものなのか、少しずつそこに近づいてゆく。
これまで自分のしてきた過ちを知り、打ちのめされながら、様々な出会いを通して、心に春の日差しは届くのだろうか。見る側に様々な想いを届けてくれるこの作品自体が「手紙」なのだと思えて仕方がない。

愛すること、愛されることが、人間の都合を超えている世界観だからこそ、私たちにしっかりと届くのではないだろうか。

第5話

ドロッセル王国のシャルロッテ王女とフリューゲル王国のダミアン王子との公開恋文を代筆することになったヴァイオレット。

シャルロッテ王女は既に自身の誕生日を祝う宴でダミアン王子に好意を抱いていたので内心嬉しくて仕方がないのだが、ダミアン王子の公開恋文からは王子の本心が見えないと嘆く。
出過ぎた行為と断って、王女に大胆な提案をするヴァイオレット。王子の公開恋文の文章に心当たりがあるので、相手方のドールと協議をするというのだ。秘密の協議は成立し、王子は自筆で手紙を書いて公開し、王女も自筆で返事を書くことになった。公開された自筆の公開恋文は、次第に本当の恋文のようだと評判が立ってくるのだった。本音を突き合わせた末に、王子と王女は…

そして、代筆の仕事からライデン港に戻ったヴァイオレットはギルベルト少佐の兄ディートフリート大佐と偶然鉢合わせするのだった。大佐は憎しみに溢れた表情でこう言い放つ「多くの人の命を奪ったその手で、人を結ぶ手紙を書くのか」と…

【あとがき】

幼い頃から王女の面倒を見ていた女官アルベルタとの別れを惜しむ王女のシーンにあわせて、エンディングテーマソング「みちしるべ」が流れてくる。(※『先行上映会版』ではこのエンディングは流れていない)このシーンと音楽との調和がとても美しく、更に全体的な色彩といい、ジャンルを超えた芸術的視点を感じる。

第6話

ユースティティア天文台シャヘル天文本部に多くの保存状態の悪い書物が運び込まれた。この貴重な記録を後の世代に残すために、ドールが集められた。

ドールと写本課の職員、それぞれ80名のうち1名ずつがペアとなって作業を行う。ヴァイオレットとペアを組んだリオン・ステファノティスは、一目でヴァイオレットに気持ちを奪われるが、訳あってつい不愛想にふるまってしまうのだった。
リオンは”解読の速さに付いて来られないなら、そんなドールは必要ない”と突き放すが、ヴァイオレットの方が1枚も2枚も上手だった。そして、そんなヴァイオレットが親の顔も知らない孤児だ、という話を立ち聞きするリオン。
既に、ヴァイオレットに対する特別な感情が芽生えていたリオンは、200年に一度だけしか見られないアリー彗星を見よう、と思い切ってヴァイオレットを誘うのだった。彗星を見上げながら身の上を語り始めるリオン。姿を消した父を追って、リオンを捨てた母。息子である自分を捨てて愛する父の方に行く母を見て、「恋愛」が人をそんな風にしてしまう、だから僕は…と。
一方のヴァイオレットは、血の繋がった家族はいないが自分を庇護してくれた人(少佐)はいると明かす。そして、リオンと会話をするうちに、ヴァイオレットは少佐と離れていることで自分は寂しさを感じているのだと気付かされ、寂しいということをゆっくりと噛みしめている様にも見える。
ヴァイオレットとの別れを惜しむリオンは、本当は父と同じ文献収集をやってみたかったことや、母が父を連れて帰ってくるのを待ち続けていた自分自身に気付くのだった。でも、そんな自分に気付かせてくれたヴァイオレットに、いつかどこかの星空の下でもう一度会おう、とその背中に強く語りかけた。

【あとがき】

星明りの夜の情景がうまく表現されていて、明暗の中で二人がよりクローズアップされているようにも見える。孤児という共通の身の上と、天空に輝く星たち。天涯孤独な二人にとって一番遠い「愛」の存在を代弁しているのかもしれない。その星空の下で語り合い、感傷に浸る二人が、一生に一度しか見られない彗星を一緒に眺めている姿は、どこかしらとても美しく感じる。

第7話

ヴァイオレットに新作の脚本の代筆を依頼してきた人気の劇作家オスカー・ウェブスターだが、一人娘のオリビアを失った悲しみに打ちひしがれて酒浸りの日々を送っていた。

そうした事情を知らないヴァイオレットは状況を見かねて酒を隠し、オスカーもやっと執筆にとりかかる。
執筆が進むにつれ、物語につい夢中になっているヴァイオレットにオスカーは少しずつ心を開いていったが、物話の結末に至る展開に行き詰まっていた。
そんな中、ヴァイオレットが見つけ出した綺麗な“青い傘”をきっかけに、オスカーは隠していた心の内を語り始める。オリビアがお気に入りだった青い傘と水鳥、そして湖の上を歩くところを“いつかきっと”見せてあげると約束してくれた優しい笑顔…

大切な人と別れ、二度と会えないということは、こんなにも“寂しく”辛いことなのだと涙する目の前のヴァイオレットをみて、オスカーは自らの悲しみに対する目線を変え、物語の完結に向けて前へ歩き出す。
そして、そんな荒んだオスカーの心にただ素直に向き合うヴァイオレットだからこそ、意図せずに父と娘の「いつかきっと」をかなえるのだと思う。
だが同時に、人を殺めてきた自分は”誰かの「いつかきっと」”を奪ったのではないか?そういって、ギルベルトに、そして自分自身に問いかけるのだった。

出張を終えたヴァイオレットは、到着したライデンの港で後見人のティファニー・エヴァ―ガーデン婦人と偶然出会う。そこで、ギルベルト少佐に関する衝撃の事実を前に…

【あとがき】

ヴァイオレットと湖面との一瞬の接点、そして大きく揺さぶられる心、青い傘をポイントに全体的に美しいブルー、全部が全部、美し過ぎてずっと見ていても飽きない。湖を飛ぶシーンが好きなファンは多いのではないだろうか。
そして、物語の核心に触れるティファニー婦人の一言が、ここまで続いた物語の風向きを大きく変えていく。いつもは言葉が表示される最後のカットがブランクである意味は、素直なヴァイオレットの心の内を表現しているのか、ティファニー婦人の一言の衝撃を物語っているのだろうか。ヴァイオレットのほんとうの戦いはここから始まる…

第8話

ギルベルト少佐の消息を確認するために、ディートフリート大佐のいるライデンシャフトリヒ海軍省に飛び込んだヴァイオレット。大佐はヴァイオレットがギルベルトの消息を知らなかったことに驚き、悲しみの表情を浮かべている彼女のことを理解できないまま突き放すのだった。その後、ギルベルトの屋敷に向かったヴァイオレットは、少佐の墓を前に…
ディートフリート大佐からヴァイオレットを引き取ったギルベルトは、その名前をつけ、絵本を渡し、文字の練習のために報告書を書かせた。そしてまた、上官からのヴァイオレットの出兵要請を拒んだり、前線には出ず兵舎に留まるよう命令する。

だが、ボチアッチャの首都カプリアでの戦いでは、ヴァイオレットは先頭に立って次々と敵を倒し、功績をあげていく。ギルベルトは、そんなヴァイオレットの姿を衝撃と悲しみに満ちた目で見つめていた。

そんな中、ガルダリク軍から解放された町メヒティッヒの感謝祭で、ギルベルトからの贈り物として、ヴァイオレットは少佐の瞳の色に似たエメラルドのブローチを選んだ。「これを見た時の、こういうの…なんというのでしょう…」

その後、ヴァイオレットの功績もあってこれまで劣勢となっていたライデンシャフトリヒ軍だったが、ガルダリク軍の撤退が目立ち始め、西部戦線オーバーベルグでは、インテンス奪還作戦さえ成功すれば、敵は総崩れとなり戦争終結が見えてくる状況となっていた。

そして決戦当日、インテンス内部の大聖堂に侵入しガルダリク軍本部制圧作戦を遂行するギルベルト隊だったが、大聖堂では敵の待ち伏せ攻撃にあう。危機一髪のところでなんとかヴァイオレットが奮闘し、ギルベルトは総攻撃の合図となる信号弾を撃ち上げることに成功したが、ガルダリク軍の残党が放った銃弾がギルベルトを襲う…

第9話

更に銃弾がギルベルトを襲う。ギルベルトを引きずりながら逃げるヴァイオレット。
二人をまたも銃弾が襲い、ヴァイオレットは両腕を失う…その姿を張り裂けんばかりの気持で見つめるギルベルト。

しかし、なおもギルベルトを引きずって逃げようとするヴァイオレットに、ギルベルトはその言葉を告げるのだった。
「生きるんだ、生きて、自由になりなさい。心から…愛してる」

 

 

ヴァイオレットはギルベルトと最後に別れた大聖堂にいた。
迎えに来たホッジンズが、その場を離れようとしないヴァイオレットに、優しく語りかける。「ドールとして本当に頑張ったよね、“あいつの命令がなくても…生きていける筈”だ」と。

郵便社に戻ったヴァイオレットは、ギルベルト少佐を失った悲しみと、自らが犯してきた罪の意識で押し潰されそうになっている。
そこに、捨てられた手紙の配達をしようとしていたローランドが、ヴァイオレットにアイリスとエリカからの手紙を届けに来る。生まれて初めてもらった手紙だった。
そのままヴァイオレットはローランドと一緒に回収した手紙の配達を始める。ローランドは「どれ一つ取ったって誰かの大切な想いだから、届かなくていい手紙なんてないんだ」とゆっくりと語る。一枚一枚届けるヴァイオレット。「良かった、みんなちゃんと届いたんだな」と安心するローランドの一言に、ヴァイオレットは大切な何かに気づき始めた様に見える。
アイリスとエリカの手紙を読み始めると、そこには戻って来ることを信じている二人の気持ちが綴られ、また、ルクリアの兄スペンサーからルクリアへの感謝の手紙の代筆依頼が来ており、どうしてもヴァイオレットでなければ駄目だと言っていることが添えられていた。
代筆に駆け付けたヴァイオレットに、ルクリアのおかげで「もう一度やり直す気持ちになれた」と言うスペンサー。
花屋の前で咲くヴァイオレットを見て「その名にふさわしい、その名が似合う」と言ってくれたギルベルトの言葉、今の自分を支えているものが何なのかに…そして、自分の足で歩き出す。

「してきたことは消せない。でも、君が自動手記人形としてやってきたことも消えないんだ…ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

【あとがき】

手を差し伸べたくても、ヴァイオレットの代わりになってあげることは誰にも出来ない。傍でずっとヴァイオレットを見守っていたホッジンズでさえ・・・。
そして、花が咲くように、ヴァイオレットがその名にふさわしく成長することを、それが出来る人だと周りの誰もが望み期待している。そんな自分を生きることに自分で気づく、それはどれほど辛く厳しいことなのか。
しかも、手紙が本来持っている役割が十分にあぶり出されていて、それが自分の人生を切り開く力にもなっているようで、次の10話ではそんな生きる力をしっかりと掴んだヴァイオレットに心を打たれる。
そして最後のスペシャルエンディング曲「Believe in」(歌:結城アイラ)がスウッと心に流れ込んできて、見ているこちら側の気持ちまで晴れてくる気がした。

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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』はTVシリーズとはいえ、通して作画が映画並みのクォリティと言っても遜色ありません。
公式サイトにて、PVが閲覧できるので、時間がない方でも一見の価値はあり。
また、7話の湖を渡るシーンは水の波紋や透き通った空、その質感を感じられるすばらしい絵画作品ともいえる。

4+

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