11月2日(木)TOHOシネマズ六本木ヒルズにて第30回東京国際映画祭コンペティション部門より、『スパーリング・パートナー』のメディア向け上映と記者会見が行われました。

本作品は、軽快な動きも、強いパンチもない中年ボクサーが、愛する家族との生活、自身の引き際のために欧州チャンピオンの練習相手(スパーリング・パートナー)に立候補する物語。

主演は、エポックメイキング的作品となったヴァンサン・カッセル主演『憎しみ』(95)の監督として一躍仏映画界の寵児となり、記録的ヒットの『アメリ』(01)でヒロインが恋する相手を演じ世界中の女性を魅了したマチュー・カソヴィッツ、50歳。家族のために体を張る2流ボクサーを熱演したM・カソヴィッツさんは、厳しいトレーニングを積み、主人公同様強くなるまでとことん練習したことを告白。勝ちや負けだけでは語れない、人生において大切なことを観客に訴えました。

日本ではアメリでお馴染みの主役M・カソヴィッツさん

 

初監督作で【父親】にスポットライトを当てたことについて、サミュエル・ジュイ監督は、自身が父親であり、「仕事で失敗した時に子供に何を伝えることができるのか」、そんな疑問を抱いたことがきっかけだったと答えます。さらに負けた側に光を当てている点について話が及ぶと、「この映画で描かれているのは敗者ではないし、世の中には勝者と敗者だけではなく、愛情を持って日常を過ごしている人がたくさんいます。パッションを持って仕事を続けている、頂上に立っているわけではないけれど勝者でも敗者でもない中間の存在への見方を変えたい」と、この作品に込めた想いを語って下さいました。最後に、この映画において映像では描けない【心の中】、【魂】、【孤独】などを、本職はミュージシャンの妻役O・メリラティが担当した【音楽】で表現したことも明かしてくれました。

俳優としても活躍する非常にカッコいいサミュエル・ジュイ監督

なお、チャンプ役エンバレクを演じるのは第32代WBA世界スーパーライト級王者のS・ムバイエ。ムバイエさん本人が、ボクシングの現実を映画を通じて表現することで、より一層リアルに物語が展開している点も見逃せないのではないでしょうか。

記者会見に最も慣れている(?)元WBA王者ソレイマヌ・ムバイエさん

大きな成功や挫折だけでは語れない人生が世の中にはたくさんあり、スポットライトが当たっていなくても日々努力し続ける人々に、そっと寄り添う『スパーリング・パートナー』。集まった記者からも思わず”トレビアン”の声が挙がりました。サミュエル・ジュイ監督、マチュー・カソヴィッツさん、ソレイマヌ・ムバイエさん、素敵な映画をありがとうございました。

スパーリング・パートナー作品情報
スパーリング・パートナー『第30回 東京国際映画祭』 映画予告動画あらすじとストーリー「評判・レビュー」

監督
サミュエル・ジュイ
1975年フランス生まれ。舞台俳優としてキャリアをスタートさせる。複数シーズン続いた人気連続テレビドラマ“Ainsi soient-ils”で主役のひとりを演じた。映画ではDiasteme監督作“French Blood”に出演。ヤン・ゴズラン監督作“Burn Out”の主演も控えている。マチュー・カソヴィッツを主演に迎えた本作では脚本も手掛け、監督デビューを果たした。

ソレイマヌ・ムバイエ(Souleymane M’baye )
1975年生まれのフランスのプロボクサー。第32代WBA世界スーパーライト級王者。元WBA世界ウェルター級暫定王者。The Sensation の異名を持つ。

スタッフ
監督/脚本 : サミュエル・ジュイ
プロデューサー : ブリュノ・ナオン
撮影監督 : ロマン・カルカナッド
編集 : ティナ・バズ
衣装 : アリス・カンブルナク
美術 : フレデリク・ドゥブレ
脚本 : クレマン・ルシエ
脚本 : ジェレミー・グエズ
音響 : ジェローム・シュヌボイ

キャスト
マチュー・カソヴィッツ
オリヴィア・メリラティ
ソレイマヌ・ムバイエ
ビリー・ブレイン
ライズ・セイレム

(c)2016 – UNITE DE PRODUCTION – EUROPACORP

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