『ペンギン・ハイウェイ』主人公アオヤマ君役・北香那さんインタビュー

昨年放送された「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」のヒロイン・ジャスミン役に抜擢され、遠藤憲一 さんや大杉漣さんなど個性派俳優との見事な演技が話題となった女優の北香那さん。8月17日(金)公開となるアニメーション映画ペンギン・ハイウェイの主人公アオヤマ君役をオーディションで射止めました。小学四年生のアオヤマ君になりきったはじめての声優チャレンジを振り返っていただくと同時に、本作品の魅力をたっぷりと語ってくれました。

--アオヤマ君はスイーツが大好きです。北香那さんの最近のオススメ・スイーツは?
ほんとに美味しかったのでオススメしたいんですが、ファミリーマートさんのアイスコーナーに置いてある、板チョコアイスの塩キャラメルバージョンです。(他のコンビニさんにもありますので、是非お試しを!)食べ方にもこだわりがあって、ちょっと溶かしてから食べると、中がトロットロで外の板チョコがパリッパリの状態なので、パリッと噛んでソースが出て来る感触もあってほんとに美味しいんです!お家で、夜、つい買って食べちゃったりします(笑)

--今回は声優に初挑戦です。声のお仕事に対してどんなイメージがあったのでしょう?
声優さんも夢の一つでした。今回の作品では男の子役なのですが、物真似が好きでよくやっていたんです。自分とは全然違う声に挑むというので、自分の特技でもある物真似を活かせるし“絶対このアオヤマ君の声をやりたい!”と思ってオーディションに行ったんです。
『ペンギン・ハイウェイ』の小説も読んでいました。ただ賢いだけじゃなくて、チョッカイを出したくなるような、あの生意気なアオヤマ君の感じを自分がやらせていただけるのなら“凄いやりたい!”と思いましたので、オーディションの段階から気合いを入れてやりました(笑)。また、作品に惚れ込んだところもありました。

--アオヤマ君になりきる上で意識したことはありますか?
音響監督とも相談したのですが、実際の設定は小学四年生の男の子でしたが、頭の中のイメージでは小学六年生の男の子っていう感じで喋りました。また、ちょっと大人びた感じで喋るということと、あまり感情を入れ過ぎると普通の男の子になってしまうので“カクカク”喋る、感情を入れずに淡々と滑舌をとにかく良くして喋る感じをイメージしました。

--台詞量は厖大でしたね、大変だったのでは?
大変でした(笑)また、一つのシーンでも結構時間をかけることが多かったんです。
でもお家で練習をしていたので、台詞が入ってくる、覚えるんですね、お芝居と同じで。覚えるから大変と言うより、最初は結構多いなと思ったのですが、やっていくうちにどんどん台詞が入ってくるから(映像を見ながら)喋れるようになってきたんです。
最初はやっぱり本を見ながら(喋ると)だと、結構大変なんですよね、。タイミングとか口の動きに合せるから。覚えてたんですけど、そちらの方が楽になりました。

-アフレコというよりもまるで演じているという感じですね?
それで声をアオヤマ君にするという感じです。

-細かく時間をかけてアフレコやったりとか?
「わかった」とか、そういう声のトーン一つでも全然違く聞こえるじゃないですか?声だけだと。そういうのも一杯やったので、覚えました、自然に。

-心折れた?
ちょっとはありました(笑)“じゃあ、どうしたらいいんだ?”とか迷ったりはしました。
けど、皆さん優しくて。懲りずに付き合ってくださったんで(笑)

-お姉さん役の 蒼井優さんとの打ち合わせは?
蒼井さんと一緒にやったのは一回しかありませんでした。蒼井さんのスケジューリングもあって、自分が最初にバーッと撮ってから蒼井さんと一回だけ二人で。蒼井さんからは“こうしたらいいよ”とかそういう風なことは全然なくて。私ほんとに緊張してて“あ、蒼井さんだ!”と思って緊張してたのが、もしかして伝わったのか分からないんですが、和ませてくれようとして。声を撮っていない時はずっと関係のない話をしてくださったので、リラックスさせてくださったんですね。

--お姉さんはアオヤマ君を“少年”と呼びます。そう呼ばれたアオヤマ君はどう感じましたか?
「少年」とか「君はどう思う?」とか、「アオヤマ君」って(呼ぶこと)ないなと思ったんですが、アオヤマ君のお父さんと一緒になった時だけ「アオヤマ君」と言うので、そこでもキュンとしました。「アオヤマ君って言ったぁ!!」みたいな、アオヤマ君目線からすれば、結構ドキッとするところかなと思います。

--演じていて一番印象に残っているシーンは?
結構いっぱいあるんですけど、普通に喋るところだと、声を替えたりトーンを替えたりすればいいんですが、人が乗っかるシーンがあるんですが、その時の「うわっ」みたいなのがすっごく難しくて。なんか最初は、乗っかられて苦しくて「何々(台詞)」と言うのをどうしたらいいんだろう?と思って、自分のアイデアでタオル持って来たんですよ。こうやりながら、、、(タオルを頭上で両手で引っ張りながら背中をそって苦しそうに)やったんですけど(笑)、余りにも苦しすぎる感じがしたみたいで、「別の方法ない?」ってなってしまったんで、あのシーンはずっとお腹をこうギューッとしながら(肘を前に出して、両手でお腹を押さえて)、吐きそうなぐらいな感じで押さえながら喋りました。あと、喉を押さえたりしながら、スルッと声が出にくい感じが出るんですよ。そこは印象に残ったシーンなんです。
あとは、私が一番好きなシーンは、アオヤマ君が初めてお姉さんのお家に行くところですね。あれは、なんかたまらない感じですね。アオヤマ君のほっぺたが赤くなっていたのが、すごいかわいくて、あれは大好きですね。

--全体のストーリーを通しての見所としては?
アオヤマ君とお姉さんの関係性というのが凄い魅力的なものがあると思うんですよね。
私も幼少期の時に、お母さんの友達で凄く美人な人がいたんですね。その人がスカートをはいているとそのスカートが欲しくなったり、憧れというのか、うんと年上のお姉さんへの憧れって誰でも一度はあると思うので、そういうのをこの『ペンギン・ハイウェイ』を見て、昔を思い出して欲しいなって思いました。子供の時のことというか、普通に生活してたら忘れちゃうことだけれども、だけど何かこの映画を観て、見所と言えば難しいですけど、お姉さんとアオヤマ君との絶妙な関係性を見て欲しいです。

--アオヤマ君のキャラクターのイメージはどうやって創ったのですか?
結構、監督からは「アオヤマ君ってこうで、こういう感じだと思うんですよね」ということは聞いていて、それにも私も納得して「そうですね」とやっていたんですが、監督が思いっ切りイメージをぶつけてくることはなかったです。“北さんの中でアオヤマ君を完成させてほしい”という感じはありました。イメージを膨らませて、何か、、アオヤマ君を創り上げるというか、「北さんが思うアオヤマ君を創ってからやって欲しい」ということは言われました。
監督と一緒に創り上げていった感じの方が、たぶん言い方的には近いかもしれません。

--アフレコ終わった時に寂しかった?
とても寂しかったです。アオヤマ君が抜けてきた感じが。暫らくアオヤマ君で頭が一杯だったから、終わった時に“ああ終わった”というのはあったけど、寂しかった。“もうできないのか”って思ったりして。なので、(終わってからは)結構家ではアオヤマ君口調で喋ったりしてました(笑)

--アオヤマ君の独特な個性はどこから生まれたのだと思いますか?
どうなんでしょうか?お父さんの声を聴いた時に、なんとなくお父さんの影響が大な気はしました。妹ちゃんは「お兄ちゃ~ん」って感じだし、お母さんも「普通のお母さん」な感じなので、お父さんの影響が大きいのかなと思いましたけど、多分生まれつきの問題もあるのかなと思って。“僕は頭がいいから”みたいな。

--お仕事の間に少年たちを観察しに授業参観に行ったとか?
参考になりましたね。アオヤマ君みたいな子はいなかったんですが(笑)、大体の声のトーンとか、ばらばらと言えばそうだけど、何となく(感じたのは)みんな、声のトーンがこんな感じだったっけ?とかがあって。アオヤマ君だとカチカチ喋るんですが、そこにも少年っぽさは欲しいなと思ったんです。ちょっと可愛いらしさが欲しいなと思ったんです。見に行った時に、(話をする)少年たちの語尾が抜ける感じ、滑舌が悪くなる感じ。そういう細かい部分を見て、それをアオヤマ君に取り入れてみたら可愛くなるかなと思って。そこはニュアンスとしてチョクチョク入れてみました。細かいところに気付いてもらえると嬉しいですね。

--語尾だけ抜ける表現って細かくて難しいですが、それが出来る北さんの性格は?
私の性格は全然細かくないんですよ(笑)お芝居をする時は、別人であって自分じゃないじゃないですか。だから、その人に合った感じで演じてはいるんです。
ギャルだったらギャルになりきる、普通の子だったら普通を意識するというか、あまり特徴を一個一々持ってきてもどうかな?と思うので。でも、その中に(ギャルや普通の子が)ちょっとでも凝ったことをしたら、そこには目がいきます。凝ったことを(演技として)したら、(観客の)目がいくかな?という策略、そんなことしています。
でも、私にとって普通の女子高生はとてもやりにくくて、それはきっと私は癖が強いので(笑)。それが難しいのはそういうことだろうなと思います。アオヤマ君は男の子でもあって、逆に特徴があってやり易かったのかとも思います。

--エンディングで宇多田ヒカルさんの曲が流れてきます。
曲が仕上がった後に聞いた時は、アオヤマ君にかけた感じの部分で「謎解き」とかが歌詞として出てきて、、それを聞いた時の感動がその時点では大きくて。映画全体を観終わって最後に曲が流れた時には鳥肌が立って、、尋常じゃない感じを受けました。心地良過ぎて、昔住んでいた家とか、小学生の時にみんなで遊んでいた公園とかに行って、レジャー・シートを敷いて、寝転んで星を見て聞きたいというイメージです。小学校の時のことを思い出しました。みんなで聞きたい、昔のみんなで。不思議な力がありますね。
--女優として、声優として表現する時に習慣にしている事ってありますか?
二つぐらいあるかなぁ?
たとえば、その役に入り切ることはもちろんなのですが、うーん、、日常で、そういう人のふりをする!結構やってしまうのが、その時だけその人っぽく生きる。そうすると、知らない人が私を見た時にそういう人かな、と思うんですよ。その時の相手の反応がリアルだから、そういうので勉強したり、一個特徴をつけたいなって思うんです。台詞とかの言い回しも、たとえば、叫ぶべきシーンで叫ばない、これは教えてもらった事なんですが、逆にしてみる。泣くんだったら笑ってみて、笑うところだったらちょっと泣いてみたらちょっと見え方が違うかなと。教えてもらった事なのですが、自分なりの実験です。

『ペンギン・ハイウェイ』は8月17日(金)全国ロードショー!


<編集部より>
原作の小説を読み、頭の中でイメージしていた通りの”少年”がスクリーンに現れた時の感動を皆さんにも早く体験してほしい。そして、北香那さんが試行錯誤を重ねながら演じたアオヤマ君のお姉さんへの想いに思わず心を鷲掴みにされました。北香那さん一押しのお姉さんが少年ではなくアオヤマ君って言ったシーンや、アオヤマ君が初めてお姉さんのお家に行くシーンも必見。今年の夏休みの最注目アニメーションを是非映画館で観てください。
バイプレイヤーズのジャスミン役、ペンギン・ハイウェイのアオヤマ君役と独特な役を見事にこなしてくれた北香那さんの益々のご活躍を応援しています!

■ストーリー
少し不思議で、一生忘れない、あの夏が始まる。
小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。毎日努力を怠らず勉強するので、「将来は偉い人間になるだろう」と思っている。そんなアオヤマ君にとって何より興味深いのは歯科医院の“お姉さん”。気さくで胸が大きくて、自由奔放でミステリアスなお姉さんをめぐる研究も真面目に続けていた。
ある日、アオヤマ君の住む郊外の街に突如ペンギンが現れ、そして消えた。さらにアオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する。
「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」
一方、アオヤマ君は、クラスメイトのハマモトさんから森の奥にある草原に浮かんだ透明の大きな球体の存在を教えられる。やがてアオヤマ君は、その謎の球体“海”とペンギン、そしてお姉さんには何かつながりがあるのではないかと考えはじめる。そんな折、お姉さんの体調に異変が起こり、同時に街は異常現象に見舞われる。
果たして、 お姉さんとペンギン、“海”の謎は解けるのか― !?

■予告動画

■コピーライト
(C) 2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会

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■原作小説の評価・感想
平均評価 4.0点
・大人と子供、べたべたと依存しあう姿がないのが爽快とも言えます。そこがとても気持よい世界でした。そして、森見さんの文章の句読点の打ち方はとても美しいのです。(夕暮れ さん)
・ストーリーを追うよりも、アオヤマ君の研究記録として楽しく読めた。彼がひとつ失ってひとつ成長するラストに、何とも言えないほろ苦さが。(かんぞ~ さん)
・ラスト二行には、胸をギュッとされた。(jhm さん)
・今作は凄い! はっきり言って…全てがチャーミングで そして切なく、そして前向きで強い。全てのページから夏の匂いや情景を感じられ、この世界観に引き込まれている自分がいました。(za_zo_ya さん)
・不覚にも最後の一行で泣いてしまいました。(yuko1510 さん)

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