深田監督「文化の多様性は携わる人間の多様性」内山監督「過程が映画の発展と歴史になっていく」

日本版CNC,深田晃司監督,内山拓也監督

日本版CNC設立を求める会(action4cinema)が、先月8日に一般社団法人日本映画製作者連盟(映連)に対して提案書兼質問書を提出。

日本映画の未来を作るための活動を一歩ずつ着実に進めるため、[日本版CNC]の設立は必要かどうか、興行収入を[日本版CNC]の財源の一部とすることを検討かどうか、[日本版CNC]の設立に向けて正式な「検討委員会」を設置できるかどうかの3点を質問し、公式サイトでもその内容を公開しています。

今回は深田晃司監督内山拓也監督から、[日本版CNC]を設立し、業界をどのように発展させ日本映画界の未来を育んでいくべきなのか、メッセージをいいただきました。

深田晃司監督メッセージ

日本版CNCが取り組むべきことはたくさんありますが、例えば貧富の差やジェンダーの違い、出身地域の格差、生まれもった心身の属性によって映画映像、その表現の場に関われるかどうかが決まらないようにするにはどうしたらいいか。

ハラスメントや暴力、過度な長時間労働への耐性が強い人が生き残る場所でなくするためにはどうしたらいいか。

文化の多様性とはそこに携わる人間の多様性だと思います。

その多様性は放っておいても守られるものではない以上、日本版CNCのような公的な団体が制度を作り意識的に育んでいく必要があるはずです。

内山拓也監督メッセージ

建設は死闘ですが、破壊は一瞬です。

日本版CNCの設立は、日本映画界を諦めないという未来への眼差しだと思っています。

闇雲にただ資金の循環を目指しているものではありません。

掲げている4つの支援の中身は具体的に何が適切で必要か、皆で模索と検討をし続ける。

その過程が、映画の発展と歴史になっていくと信じています。

教育や流通も含めた川上から川下まで、映画産業を下支えする持続可能な機関が機能を果たし、意欲的で多様な作品がきちんとした形で制作され世に届けられる日本であるべきです。


「日本版CNC」構想に関するご提案とご質問

以下、質問部分のみ抜粋。

質問1:[日本版CNC]の設立は必要ですか?

私たちの求めるものは、映画の産業としての持続可能性と芸術文化としての多様性を守り支援してゆく映画専門の振興機関の設立です。今回の提案における財源の問題とは別に、「日本版CNC」のような機関の理念と必要性については、すでに貴会において賛同いただいているというのが研究会における私たちの認識ですが、これは貴会の公式な見解と受け止めて良いでしょうか? この前提が貴会と共有されているのかどうかについて正式な回答をお願いします。

質問2:興行収入を[日本版CNC]の財源の一部とすることを検討していただけますか?

興行収入を財源の一部とすることは簡単ではないことは、すでに研究会においても確認されてきたことですが、配信事業者や関連省庁、経済界の協力を引き出すためには、まず映画業界自らが一体となり主体的に財源を作り出す必要があると思われます。すでに私たちの元に「日本版CNC」に対する配信業者等からの賛同が寄せられていますが、業界自身の努力なしに関係団体や国の支援を得ることはできません。また、業界からの財源の拠出がない場合、「日本版CNC」の運営を映画業界が主体的に行うことができなくなると思われます。

この原資100億円の構想のうち興収以外の80億円の実現を前提にした場合は、興行収入を財源に加える仕組みを検討していただけますか?

あるいはそれは完全に不可能である、というお考えでしょうか? 不可能な場合、その明確な理由についてもご回答ください。あるいは、検討する上で条件がある場合、その旨お知らせください。

また、財源について私たちの構想とは全く違うお考えをお持ちでしたらご教示ください。

質問3:[日本版CNC]の設立に向けて正式な「検討委員会」を設置していただけますか?

1年以上にわたり私たちは貴会事務局とさまざまな研究、検討を重ねてきました。今、私たちは「勉強」する時間を終え、改革へ向けて「活動」する時であると考えます。先に触れた通り、[日本版CNC]設立を推進することは貴会の目的とも合致していると考えます。業界において最も責任ある立場として、今後この問題に主体的に取り組まれることを期待しています。

[日本版CNC]実現のためには法改正など克服するべき様々な課題がありますが、そのためにもこのプロジェクトを貴会の正式な事業として位置づけ(同定款第4条6項に基づく[2])、理事会が正式に任命する構成員による「設立検討委員会」(同定款第51条に基づく[3])を設置して一定の期間内に結論を導き出してゆくことは可能でしょうか? もし貴会がそのように主体的に取り組んでいただけるようでしたら、私たちは微力ではありますが、関連団体や経済界・行政への働きかけにこれまで以上に積極的に取り組んでゆく所存です。

質問は以上です。これらの質問とは別に私たちの構想とは違うお考えがあればお知らせください。みなさまの回答をしっかりと受け止めて、今後の私たちの進むべき道を考えたいと思います。日本映画の未来のために、力を合わせて歩んでゆくことを期待しています。

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