映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈

渾身の“叫び”を体感しよう!
映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈さんインタビュー

今年1月にアイドルグループ(SUPER☆GiRLS)を卒業、女優活動を本格始動中の浅川梨奈(あさかわ・なな)さん主演の映画『黒い乙女Q』
「麻雀放浪記2020」の脚本・佐藤佐吉氏がメガホンを取った本作は、養護施設で育った孤児の芽衣が、裕福で優しい宇田家に引き取られ同じく養子のラナと共に幸せな生活をスタートしたのも束の間…。次々と明らかになる登場人物の不気味な一面に翻弄されていくという、新感覚のホラー作品です。
今回は5月31日より公開され、8月には『黒い乙女A』の公開も決定している本作について、主人公・芽衣を熱演した浅川梨奈さんに、見所や撮影現場のエピソード、女優として大切にしていることなどたっぷりとお話を伺いました!

映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈

映画『黒い乙女Q』主人公・芽衣役の浅川梨奈さん

―――― (インタビューの待ち時間で不思議なポーズをしながら♪♪の浅川さん)ちなみに先ほどのポーズは??

浅川梨奈さん
『さらざんまい』というアニメがありまして、その中で『カワウソイヤァ』という曲があり、その曲のです(笑)

―――― インタビューを通してこちらも元気をいただければと思います(笑)今回もと言いますか、何回かホラー作品に出演されていると思いますが…

浅川梨奈さん
はい、多数!

―――― 実際の明るい浅川さんとはキャラが違うような気もしますが、ホラー自体はお好きなジャンルですか?

浅川梨奈さん
いや、全然…(爆笑)
ホラー作品というものにこのお仕事を始めるまであまり触れる機会がなくて、CMですら見たらチャンネル回してしまう位だったので、逆に出演させてい頂いていることが不思議です。

―――― 観ていると、役がハマっていらっしゃるのでお好きなのかなと思っていました。早速の質問ですが、どういった演技や瞬間に対して観た人は恐怖を感じるのでしょうか?

映画『黒い乙女Q』浅川梨奈

浅川梨奈さん
色々あると思うんですが、一番大事だと思っているのが“叫び”じゃないかなと。やっぱり観ていて、“バン!!”って何かが出てくるとビクッとするじゃないですか。ただ、それよりもその後の反応、それが一番恐怖を感じるポイントだと思うんです。その出てきたモノに対する“自分だけじゃないんだ、怖いの…”って。“私も怖い、うわぁ…”ってなる。そう思っているから“叫び“が凄い大事だと思っています。
だからこそ、今回『Q』の方でも叫びのシーンが幾つかあったんですけど、ただ大きい声を上げれば良いとか、ただ大げさな表情をすればいいとかではなく。果たして何に対しての恐怖で、どういう恐怖があって、知っているモノなのか知らないモノなのか、遠いのか近いのか、それによって反応も変わると思うので…。
寝ていて目を覚ました時に、目の前に人の顔があったらとんでもない恐怖じゃないですか!“ドッキリ”でも知らない人がいる“ドッキリ”が一番怖いみたいな。そういう時の反応は大事だなと思っています。

―――― インタビュー前に編集部が感じる一番怖かったシーンについて話していて「“叫び”だよね」って。聞きたくない、音量下げて!っていう気持ちになりました。共感してしまう自分を抑えるみたいな所が出てくるんです。まさに狙い通りだと思います。

浅川梨奈さん
嬉しいです!!
よく聞きますが、死ぬ直前の断末魔の声って一生残るって。それがこの世で一番怖いものみたいな…多分、一回聞いてしまったら目をつぶっていても、寝ていても絶対に思い出してしまうし、それが一番の恐怖だと思っていて、だから“叫び”は大事なのかなと。

―――― “叫び”であり、何らかの現象に素直に反応する、自分の素で表現するということですよね。それが恐怖を支える一つの柱になっていると思います。もう一つはなぜタイトルが前編『Q』と後編『A』なのかなと思っていたんです。前編では不思議な所が多かったので、Q&Aの『Q』なんだと思えました。最初から伏線が多い作品だなって感じました。

浅川梨奈さん
そうなんです!“ボレロ、何?” ”なんでそんなにお揃いの物持っているの?”とか。全部が謎でしかなくて、伏線の張り巡らせ方が凄すぎて、ちゃんと回収出来ているのかちょっと不安です(笑)。

―――― 確かに『A』で全部の伏線を回収しきれば、そこはストーリー全体としてどんでん返しになって面白いでしょうね。

浅川梨奈さん
そうなんですよ、『Q』だけ観ていたら芽衣ちゃんって凄い可哀想な子に感じると思います。急に巻き込まれて“何、何、何?”みたいな。だけど『Q』の最後でラナちゃんの台詞を聞いたら“えっ、どういう事!!!”って。そうすると色んなことが『Q』の中でも少しずつ繋がるんです。じゃあ、アレは?アレは?みたいに…。そういう風に色々考えられるなって思うので、ぜひ誰かと観て頂いて、観終わった後には「これってどうなの?」「でも、こうじゃないの?」「自分はこう思う!」みたいに感想を言い合ってほしいです(笑)

―――― 最後にお伺いしようと思っていた質問を先読みして見事に答えていただいたような。女優として色々な作品に出演されていますが、一方でアイドルとしての自分もいました。先程も“恥とか遠慮はないし”なんてお話もありましたが、そこには覚悟を持った自分がいますね。どういう部分がアイドルと今のご自身とで変わりましたか?

映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈

浅川梨奈さん
そうですね。やっぱり帰る場所がなくなり、少し甘えられることが減ったことでしょうか。今まではいくら一人でお仕事をしても助けてくれる、帰れる場所がありましたが…。そこがなくなったことによって、あと二十歳になったというのも大きいと思うんですけど、より自分の行動に責任を持たなきゃと思うようになりました。卒業をして、今お芝居をさせて頂いているっていうのは周りの方の支えだったり、今までの経験だったりとかそういうものもあって。まだまだ駆け出しで、未熟ですけど、女優としてのスタートラインには立たせて頂いているのかなと。

―――― ステージでファンの前に立っていた自分と、カメラの前でスタッフや共演者の方々と演じる映像と、ご自身の中で違いはありますか?

浅川梨奈さん
アイドル時代はテンションが上がればシャウトみたいな煽り方もしていたし、可愛いらしいアイドルにはなれないと思った部分もあったのでありのままの姿を伝えてました。ただ、カメラの前だとありのままの自分じゃなく、あくまで演じさせて頂いている役でいるので、やっぱりそこに対しての違いはあるのかなと思います。卒業してまだ半年程度ですが、あの時代があったから今の自分があるのは間違いないですし、あの時の自分があるからこそ生まれる感情とか、できる表情もあると思っています

―――― ラナを演じた共演者の北香那さんはどういう存在でしたか?

「黒い乙女Q」北香那

浅川梨奈さん
本当に香那ちゃんで良かったなと思うのは、彼女が言葉を発すると自分の中でも何かが変わるような気がするんです。言い方一つで自分の感情も凄く変わるし、(台詞の)掛け合いが毎回違うんです。言っていることは一緒なんだけど、空気感だったりとか、バランスだったりとかが本当に変わるし、間の取り方もお互いに変わるし、お互いにちょっとずつ芝居が変わっていくっていうのを実感して。お芝居も上手で、色んな経験をされているからこそ学ぶことが凄く多くて、お互いに何も遠慮することなくお芝居できたと思うので、もう夢中でやりました…。
テストからボロボロ泣き過ぎてメイクさんが大変になるくらい、凄く良い空気でお芝居が出来たので香那ちゃんとご一緒できて良かったです。勉強させて頂きました。

―――― 自分一人で演じているのではないし、相手次第とまではいかなくても、相手に反応することで自分も変わってくる、と?

映画『黒い乙女Q』浅川梨奈 北香那

浅川梨奈さん
そうなんです。だから、今の間(ま)はちょっと気持ち悪かったなとか思うと、それを相手も感じているからお互いにちょっと変な空気になっちゃったり。逆に、今の良かったかもしれないって思う時は、お互いに良いものを出せたりするので。言葉では上手く言えないですけど、こういう関係性って素晴らしいなって思いました。

―――― 改めて、俳優として理想とするような、いわば職業人、そういう存在に近付くためには例えばどんなことが重要だと思っていらっしゃいますか?

映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈

浅川梨奈さん
そうですね。私がずっと目標にしている方がいて、それは戸田恵梨香さんです。
戸田恵梨香さん、勿論すべて尊敬しているし大好きな女優さんなんですが、特に目の表情が凄く好きで。目の奥で何かを訴えてくる、目で嬉しい悲しいとか喜怒哀楽を感じ取ることができる。お芝居をやっていきたいと思っていた時に戸田さんのお芝居に出会って、勿論、他にも尊敬する女優さんはいらっしゃいますが、初めて衝撃を受けたのが戸田さんのお芝居だったので、ずっと憧れの方としてあげさせていただいています。なので自分の中でも“目”のお芝居は物凄い大事にしていて。気持ちを込めて言葉で伝えても、心の奥底から出るものってやっぱり目から出ると思っているので。また、映像と舞台とかではお芝居の仕方が変わってくると思うので、そこは勉強中です。

―――― 表現する場合、言葉もあれば、お芝居での叫びや笑い方とか色々ある。だけど、その中で“目”を選んでいる。それは戸田さんの影響が大きいということですね。

浅川梨奈さん
そうですね。戸田さんのお芝居を見ていなかったら女優というお仕事に憧れを抱いていなかっただろうし、大事なことに気づかずにフワッとした気持ちでお芝居をしてしまっていたかもしれません。

―――― 逆に、人と話している時にその人の目をよく観察すると、何となく相手の感情が伝わってくるみたいなことってありませんか?

浅川梨奈さん
人間観察は好きです(笑)何となく分かるときもありますが、アイドル時代に握手会やっていたので、そこでファンの方々をよくを観察していました。 特に“目”を見ながら。

―――― ちょっと笑いが入りましたので、そちらの話題を。夫婦の秘密の会話という設定で、ある意味ホラーですけど、なぜか裸の和田さん(宇田家の夫役)が悶絶しています。それを芽衣は見てしまった。だけど、アレやられたら普通吹き出しちゃいませんか?(笑)

浅川梨奈さん
実はそのシーン女子3人(三津谷さん、北さん、私)で大先輩の和田さんに怒ったんです…

(笑)

私たちの顔を抜くシーンの時、(和田さんはカメラには映らないけど)有難いことに現場にそのままいてくださったので「あっ、いてくれるんだ、良かったね」なんて話していて。でも、覗いたら和田さんが全裸で体幹トレーニングをやっていて“プルプルッ”て震えているんですよ、お尻出てる!って、そんなの笑っちゃうじゃないですか!我慢していたんですけど、「ちょ、ちょ、ちょっと、待ってください!」って言ってカットがかかって「本当に止めてくださいよ!!」って。2回目に入ったら、今度は横を向いて(もちろん前を見えないように…)足上げてトレーニングをしているんです!私も手のひらをつねりながら(何とか集中して)次の3回目に入ったら、今度はポーズを決めていて。そういうことが多発して私たちも笑っちゃって全然進まなくて、三津谷さん(宇田家の妻役)が「進まないから!」って。
和田さんはそういうフレンドリーでユーモアあふれる方だったので、本当に和田さんのおかげで現場は楽しい雰囲気に包まれていました。ただあのシーンは本当に大変でした(笑)

―――― 最初から最後まで夫婦の演技は、言ってしまえば、わざとらしいんですよ。それが続いているから笑いを誘わない方向で締まっていくんですよね。そこも絶妙だなと。でも、ふと考えてみればみたいな…

「黒い乙女Q」

浅川梨奈さん
実は養父母もよく見ると『A』に繋がる行動を結構していて、食卓の所であれっ、仲がいい夫婦のはずなのに、養父の手を養母が実は手を振り払っていたりとか。これはどういう意味?とか。そういう所も細かい伏線をお二人が作ってくださっていて、とても深いんです!

―――― 翻ってこの作品の魅力、推しポイントなどなど映画ファンへメッセージをお願いします。

浅川梨奈さん
公開中の『黒い乙女Q』は、いわゆる伏線の作品です。『Q』だけ観ても十分楽しめる作品にはなっていると思います。お化けとか流血もののホラーじゃなくて、人間の深層心理に恐怖心を植え付けえてくるような“新感覚ジャパニーズホラー”となっています。ある種お化けとかよりも怖いかもしれないです。
是非、沢山の方に観ていただいて、新しい恐怖、感じたことのない恐怖を感じていただいて、3か月後の『A』で答え合わせをしていただけたらなって思っています。

映画『黒い乙女Q』主演・浅川梨奈


編集部より

根っからの陽気さと元気の化身のような浅川梨奈さん!
これまでも様々なテーマの作品とその役をこなしてきたわけですが、今回も別の浅川梨奈さんを発見することができるはずです。

自身と相手の演技が、演技を超えて反応の連続として生起していく様を、生身で表現していく。これは、時に恥ずかしかったり、時に仮面をかぶった自分が出てきてしまったりと、演技とは中々難しいものです。
でも、どうでしょう!「恥とか遠慮はない」と演技に正々堂々と立ち向かってくれました。

持ち前のパワーと感性で日本中に新感覚の恐怖を感じさせてくれました!

続編がどうなるか今からも楽しみです!今後の益々のご活躍を期待しています!!

浅川梨奈(あさかわ・なな)さんフォトギャラリー

「黒い乙女Q」公開中、「黒い乙女A」2019年8月16日(金)
シネマート新宿・心斎橋にて連続公開

■ 『黒い乙女Q』予告編

■ 出演
浅川梨奈
和田聰宏 三津谷葉子 松嶋亮太 しゅはまはるみ 村松 利史
安藤なつ(メイプル超合金)  笹野鈴々音
北 香那

脚本・監督:佐藤佐吉
主題歌:「イショロガニム」作詞・作曲:坂本英三 歌:大沼あさひfeat.坂本和弥(AMG MUSIC)
製作・配給:AMGエンタテインメント
制作プロダクション:ラインバック
(C)2019AMGエンタテインメント


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