映画『柴公園』渋川清彦の説得力と肝を逃さない佐藤二朗に脱帽!!綾部真弥監督【インタビュー】

映画『柴公園』綾部真弥監督

映画『柴公園』
渋川清彦の説得力と肝を逃さない佐藤二朗に脱帽!!
綾部真弥監督【インタビュー】

今年の1月よりテレビ神奈川ほか全10局以上で放送され大きな話題を呼んだテレビドラマ『柴公園』。6月14日(金)からは映画『柴公園が全国のイオンシネマ・シネマート新宿ほかで上映中です。
愛犬の柴犬を連れ、日々公園で壮大な無駄話を繰り広げていたあたるパパ(渋川清彦)、じっちゃんパパ(大西信満)、さちこパパ(ドロンズ石本)の3人。ある日、3人の中で唯一独身のあたるパパが、真っ白な柴犬・ポチを連れたポチママ(桜井ユキ)と恋の予感!果たしてあたるパパの恋は無事成就するのか?じっちゃんパパとさちこパパはその時…。
今回は、主演・渋川清彦さんへのインタビュー(『柴公園』シリーズ化を熱望!主演 あたるパパ役・渋川清彦さんインタビュー)に続き、綾部真弥監督にお話を伺いました。昨年上映されたゼニガタに続き2回目の取材となった綾部監督に映画『柴公園の魅力を存分に語っていただきました!

映画『柴公園』綾部真弥監督

映画『柴公園』 綾部真弥監督

―― 『柴公園』はストーリー自体が柔らかく、前回の監督作品『ゼニガタ』とは真逆とも言える柔らかなタッチの作品です。今回はなぜ柴公園なのでしょうか?

綾部真弥監督
そういう意味では、僕はほんとに職業監督だということでしょうか。
ゼニガタ』がまだ始動する前ですかね、『人狼ゲーム インフェルノ(シリーズ最終話)』の撮影中にAMGエンタテインメントの永森裕二さん(プロデューサー/脚本/企画)が現場にいらっしゃって「監督、実は今こういう台本書いてるんだけど見てくれないか?」と。「40代のおじさん3人が公園で喋ってるだけなんです」とおっしゃって(笑)。犬を連れていて、毎日朝・夕に散歩で会って、お互いの素性はわからない。
その時は途中まででしたけど台本を読ませていただいて、すごく面白くて。『人狼ゲーム』シリーズとか『ゼニガタ』も撮影だけは終えている状態でした。
他にTVドラマでもホームコメディとかはやったことはあったのですが、ドラマと映画が連動した企画で、犬がメインで出て来て、おじさんたちが喋るといった作品は初めてです。『人狼ゲーム』は50~60人くらいの人が死んでるけど『柴公園』では誰も死なないし(笑)、すごく柔らかい雰囲気の中でやるもので、自分にとってはチャレンジになるなと。いただいた企画の範疇で、自分の持てるものを使ってどういう風にできるか?台本の面白さをどうしたら絵に出来るか、具体化できるか?そういったことがスタートでしたね。
ドラマは、面白いホームコメディという中で比較的淡々とやってたと思いますが、映画はリズミカルで。ドラマを見ていたファンの方にとっては、ドラマと変わらない、面白い『柴公園』という部分と、映画ならではの少し大きな表現というか、絵作りとか芝居の作り方とかにしてもちょっとエモーショナルにしてみたりとか、いつも通りの柴公園といつもと少し違う映画柴公園というこの二つは強く意識しました。

映画『柴公園』

―― 作品の軸を大きく変える際に、一番大事にした点を教えて下さい

綾部真弥監督
『人狼ゲーム』シリーズや『ゼニガタ』と柴公園とでは、スタッフがほとんど一緒なんです。スケジュールの都合でご一緒できない方も若干いたのですが、プロデューサー、監督、カメラマン、衣装・メイクも全部一緒で、メインスタッフは変わらなかったんです。
そこで監督に求められる要素というのは、どんなジャンルの作品であっても企画や台本が目指すところをしっかりと捉えられることだと思うんです。
この企画の本当の面白さを分かっていなければ、つまり何が面白いのか?どういう風に現場で芝居を作って撮影をしたら良さが出せるのか?という点は共通だし、そこはブレないようにしました。

―― 作品によって何かを変えるということではなく、そのストーリーや台本が何を言わんとしているかということを大事にすることが、次の作品にも繋がっていくと。

綾部真弥監督
そうです、そこは一番大切に。でも、撮っていくうちに自分らしさみたいなものが結局出てしまうと思うので、芝居の作り方・撮り方にしろ。そこを全面に出す作品ではないので。
柴公園というのは新しい企画です。3人のおじさんたちと犬たちと、この作品の世界観をすごく大切にしながらやったなという印象です。

―― なぜ今ペットなのでしょうか?そして、公園がなくなることがコミュニケーションの場を失うことに直結するということは、現代社会がいかに狭くなってきているのかを代弁しているようです。改めて、この作品がもつメッセージを教えて下さい。

映画『柴公園』綾部真弥監督

綾部真弥監督
犬と人と交流するところがなぜあるのか?
今は、家にずっと居てもインターネットを繋げれば、顔を見たことない人達とSNSで交流したり、見たことないから好き勝手なこと言って険悪な状態になったりと、どこか実感を伴わない交流が多いと思うんです。
その人を見たこともないのに交流していて、喜んだり、悲しんだり、怒ったり、なんか実感がない。ここに登場する3人の人たちって、犬を飼っているという共通点だけで、年齢も職業も、名前すら知らない人達、浅い付き合いです。
見ず知らずの人とインターネット、SNSするのを悪いと言っているわけではないのですが、顔が見れる関係の中で、他愛のない会話をするだけなんですけど“いいなぁ”って気がするんですよね。“ワンちゃん元気ですか?”とか“最近ちょっとお腹こわしちゃって”とか“私これで失礼しますね”とか、ちょっと人と接することって、犬がいるからできることだったりすると思うんです。この柴公園のメインの3人はちょっと不器用だったりするんですが、人と関わってコミュニケーションを取りながら、深い関係になるのが苦手な部類の人もいると思うんです。特に、渋川さん演じる主役のあたるパパなんかは。
犬がいるからこの人たちと知り合うことができて、犬を愛したり可愛がる気持ちというか、そういった共通点だけで人とコミュニケーションが取れる。犬がいると生活ってこんなに楽しくなるんだっていうこと。勿論、犬を飼う、生き物を飼う上で、大変な部分や喜怒哀楽があると思うんですけど、豊かになるっていう生活って凄く大事なことだなって思います。顔が見えない人たちと交流するんじゃなくて…これも人がもつ本来の在り様として悪くない。そこを大切に描きたいなと思っていました。

―― よく判りました。今監督の話をお聞きして、なぜこのエンディングなのか腑に落ちました。

映画『柴公園』

綾部真弥監督
それ狙いだったってことで(笑)
特に、桜井ユキ演じるポチママ。まさに、引きこもりがちで、家に居てケータイいじったり、本読んだり、今時の言葉ではコミュ障というんでしょうか。そういう縮こまりがちな女性と男性が、犬を飼うことによって一歩踏み出すことができるといいなという。それを犬が助けてくれてるし、犬を飼っているようで、犬に凄く大きなものをもらっているというか、それを少しでも感じてもらえればいいな。

―― 松本若菜さんが演じる洋子の言葉に「人間に関心がない」という台詞が出てきます。聞き逃しそうなこの一言に監督はどんな思いを込められたのでしょうか?

綾部真弥監督
煩わしいことってやっぱりあると思うんです。面倒くさい、仕事で忙しいとか。本来なら大事にしなくちゃいけない友達に中々会えなかったり、どうしても人と関わることが煩わしくなってしまって、家で自分の好きな時間を過ごしている方が楽になっちゃうというか。
勿論、自分一人の時間とか、大切なものはあると思うんです。けど、この歳になっても、新たな出会いというか、仕事柄というのもありますが、新たな人と喋ったり、交流したり、そういうことで生まれてくる楽しさみたいなものを、僕自身は大切にしたいなって思っています。
特にあたるパパなんかは独身で、仕事柄研究者で、どうしても家にこもっちゃう。けど、本当はきっと交流したいんですよね(笑)そこんとこ諦めていなくて。だから公園で喋っている時も楽しそうにしてるし、人を欲するというか。この映画では「ニオイ」なんて言い方してますけど、その人のニオイとか、温もりとか、なんかそういうものに触れるのって、やっぱり良いなって思うんです。
犬を飼うことによって、少し自分の頑なだった性格がほぐれて、交流するのって楽しいなって。あたるパパは自分で踏み出そうとしながら傷ついてしまったりとか色々あるんだけど、結果的には悪くないなっていうところはすごく大事にしました。

―― ダベリなのに深い(笑)

綾部真弥監督
一見くだらないですけどね(笑)それを前面に出しちゃうと啓蒙みたいになっちゃってよくないので、そういう風にはせず、純粋に楽しそうだなと思ってもらいたいなって。このおじさんたち、なんか楽しそうだなとか、なんかこういう友達がいてとか。

―― 犬に関してなのですが、犬から見たら、この人たちってどう見えるのかなって。

綾部真弥監督
実は犬の方が賢いんじゃないかというのもありますよね。引いた目で人間を見てるとか。人と犬っていろんな関係性、関わりが多様ですよね。それこそ猟犬とか番犬とかではなく、一つの家族として接するとか、当然、いろんな地域や国、いろんな役割がある中で、でもそれぞれを尊重しながら、生きてくことに関しては、実はあまり変わらないのかなって気もします。
ペットとしてもしくは家族として飼っている人、何か職業を与えて飼っている人も、生き物の気持ちや、元々持っている生態系というか、その生き物の癖というんでしょうか、それを尊重しながら生活するということは、絶対忘れちゃいけない感じがするんです。
このドラマでも映画でも、それぞれのワンちゃんたちは、同じ柴犬という種類であっても、犬種であっても、みんな性格が違う。それはすごい無理をさせないように。どうしてもこのAとBの犬はあんまり相性が良くないとか、すごく良いとか、この子は従順で、この子は本当に自由で、休みたい時に休むし、ウロウロしたい時は自分勝手にウロウロしたりとか、なるべく犬の特徴とか性格を、元々書いてある台本を変に強制しないで、伸び伸びと活き活きとやってもらいたいなと。
予期せぬ瞬間とか映画でも沢山ありましたね。ある程度近くに来て、とか。例えば、3人が喋ってたら、最近しつこいおじさん(ゴールデンじいさん)がいるので「この人には気をつけて」と言ったら、犬が本当に吠えだして(笑)。全く意図してなくて。声に合わせてワンワン、ワンワン吠えたりとか、飼い主と気持ちが同調してるんです。ああいうのは愛らしいですよね。犬たちにも「こういう風にやってくれたら嬉しいな」があるんですが(笑)。それを無理やりやってもらうのではなくて、できるだけ観ている人がホッコリして「柴犬ってこうやって自由に伸び伸び自分勝手にやってる」というような。

―― 主演の渋川さんにも、全体の流れ・演技が随分自然に感じるのは犬の影響もあるのでしょうねと話をさせていただきました。

綾部真弥監督
映画でのデイシーンの撮影は当然日中がほとんどなのですが、撮影時期のメインが11月でしたので、どうしても日照時間が少ない。朝から夕方の早い時間までしか撮れないから、現場は慌ただしく、バタバタと撮ってたんですけど、スタッフもキャストもいろいろストレスがある中で、どうしてもなぁ~ってのが、犬がいるからうまく和むことができた。無理せず、この雰囲気の中でうまく。

―― ところで『ゼニガタ』の取材をさせていただいた時に、一発撮りでいかれるとおっしゃっていましたが、さすがに犬って難しかったのではないでしょうか?

綾部真弥監督
犬のある程度の動きやテンション、状態を見ながら、段取りを作って、それからテストをして、感じを見ながら、探り探りやりました。本当に犬が自由すぎると、前のカットと次のカットとの前後が繋がらなくなっちゃうこともあったので、ある程度の状態で。お芝居も割とセリフ劇で、言葉遊びのようなセリフの応酬が多かったので、テンポ感を大切にするために少しテストを1回やって、それから、また『ゼニガタ』とは違う手法で試してみました。

―― 監督の挑戦に十分に応えてくれる作品だったんですね(笑)

映画『柴公園』綾部真弥監督

綾部真弥監督
(笑)そうですね、非常にね。
今の社会性を暗示しているような部分があれば、単純にすごく可愛くて良いなってだけのものだったり、ある側面では、コミュニケーションの苦手な人が一歩踏み出して話し合ったり、見る方によってこの作品は多面的に観れるというか、単なる一方的な見方しかできない映画にはしたくないなって思っていました。いろんな見方ができて、でも気楽に見れますし、そんな難しい話ではないしと。

―― ところで、佐藤二朗さんのキャスティングも絶妙だなと思いました。この絶妙さに加え、キーマンでもあります。

綾部真弥監督
犬好き、犬ドマラ・映画好きの方にとっては、完成されたキャラクターですよね。同じ幼獣マメシバシリーズずっとやられてて、もう佐藤二朗さんのこの二郎役というのは、出来上がっている。この人が柴公園っていう世界観の中に入っていった時に、マッチングするかどうか、それは非常に気を遣いました。心配だったというか、かなり強いキャラクターの方が入ってみると、渋川さんともうまくね、良い意味で異物として、今までの3人で喋っていたあたるパパとは違う部分が見えてくるので、それは楽しかったですけどね。

―― あたるパパが「ちょっと相談したいんですけど」って、この二朗さんに相談するんだぁ~っていうギャップも楽しめました。

綾部真弥監督
(笑)なんかわかりますね。この人なんか諦観というか達観ですかね、自分の哲学を持っているので、あたりさわりない良い意味で相談し易いというか。

―― 何でも相談できちゃうって意味では、間口の広さを感じます。

綾部真弥監督
で、きっと本当に親身になられ過ぎても困っちゃう時あるじゃないですか(笑)軽く相談したいんだけど、嬉しい反面、こっちももっと軽いのを望んでるのに。相談するのにちょうどいい相手かも。

―― 都合悪くなると電話も途中で切っちゃうし(笑)
ところで、佐藤二朗さんがTVで「台本通りにやってるんですよ」っておっしゃっていたのをお見受けしたことがあるのですが、実際はどういう方なのでしょうか?

綾部真弥監督
佐藤二朗さんとは助監督時代に仕事したことがあったんですけど、現場でも自由に動かれたり、突発的な、瞬発力が凄くある方だなと。本当に沢山の作品に出られていて、現場で見ても、これはアドリブ的にやってる感じだなとかよく見受けられるので。
僕もマメシバシリーズ改めて見させていただいて、これどこまでアドリブなのか中々判別がつきにくい、で、犬も当然絡んでるから、全部が思い通りにいくわけじゃないから、どうしてるのかなって印象があったんですけど、ご本人と衣装合わせの時に話してみたら「俺もアドリブなんてやってない」って。芝二郎ってキャラクターに関しては、台本通りにやってると、セリフも全部。一番台本通りってぐらい、二朗さんは忠実にやられてるんですよ。
ただ、凄いのはやはり描かれていることの肝を逃さないんですよね。軽い、いい加減な感じでやっているところと、ふとちょっと良いこと言ってる感じのところとか、その匙加減が絶妙で、やっていて本当に演出家としては楽ですね。絶対外さないというか。

―― 台詞に敏感でいらっしゃる、ということもあるのでしょうか?

綾部真弥監督
そうですね。その台詞一つ一つの言葉と、今このシーンで相手役の俳優にどういう風に考えさせる一言なのか、他愛もないテンポ感のあるキャッチボールなのか。台本の目指すところが分かっていらっしゃるというのが僕らからすると楽ですね。
純粋に「ここでこういうことを芝二郎だったらやりますか?」とか「これって芝二郎はやらないですか?」なんて二朗さんに相談しながら「これは全然できるよ!」とか「オッケー、オッケー、これなら全然オッケー!」とか。当然僕よりも何作品も芝二郎演じてるんで、この人はこういうことするかしないか?というのは「僕はこういうことしたいんですけどどうですか?」といったコミュニケーションを取らせてもらいました。
始まっちゃうと本当楽でしたね。最初だけ確認をお互いして、やらせてもらったっていう印象ですかね。

―― 二朗さん意外といいこと言うなぁと思いました。

映画『柴公園』綾部真弥監督

綾部真弥監督
この作品の世界観の特徴なんですけど、くだらないこと喋ってるんだけど、妙な含蓄を感じるというかね(笑)

―― 一方であたるパパを演じられた渋川さんですが、前の『ゼニガタ』の風貌から一転して柴公園では研究者で、ちょっと引きこもりで、自分の世界が好きな人を見事に演じられるすごい俳優さんだなって思いました。渋川さんに対する監督の印象を教えていただけないでしょうか?

綾部真弥監督
元々、僕は渋川さんの大ファンだったんですが、助監督時代に仕事をする機会がなかったんです。前回の『ゼニガタ』という映画で初めて初対面で仕事をしたんですが、あの時は非道な役だということでやってもらって。でも、一方で渋川さんの魅力って三枚目な感じもすごく似合って、最初この企画を頂いた時に、永森さんやプロデューサーの岩淵さんとで主役の話になった時に「渋川さんはどうでしょうか?」って全会一致で。
良い人なんだけど面倒くさいところもあって、犬にもムキになっちゃたり、このコメディ要素がある作品としてマッチするなっていう。
渋川さんが持っているパーソナルな部分というか、渋川さんの魅力って、極悪非道のヤクザであっても、町の自動車工場のあんちゃんとか、こういう研究者でちょっとめんどくさいところがあるけどコメディとか、本当に何をやられても渋川さんの良さと言うか持ち味が必ず出る。それがやっぱり一緒に仕事をしたいなと思われる一番の要素なんでしょうね。
全く違うものになろうとしないというか、渋川さんの持っている魅力が、ちゃんとどの役をやっても出るというのは楽しい、一緒に仕事をして楽しい、魅力的ですよね。

―― 我々も渋川さんに会いたくてしょうがなかったんですよ。男として、格好良いなって。

綾部真弥監督
この渋川さんが、普段、例えば真面目な顔されて、そんな口数の多い方じゃないじゃないですか。だけど、時々ニヤッと顔が崩れて笑ったりする。こっちも安心して。ちょっと本人に言うと怒るかもしれないんですけど、ちょっと犬っぽいというか(笑)笑った顔がすごく犬顔というか(笑)、他の方からするとちょっと強面の印象もあると思うんですけど、渋川さんがニタッと笑って犬と戯れていたら、それだけで十分だなって。他に何もいらないというか。
でもそれが一番大事なことを表現しているような。仕事やプライベートの人間関係やその地域・地域での生活、いろいろあるけど、犬と一緒に「美味しいか?」ってやってるあの笑顔って実は全てに通じていて、一番なんか大切なことなんじゃないかというか、それこそ、そういう時間が持てるとか、人間であれ犬であれ相手がいるということで、愛おしい生活になりますよね。
きっと犬を求めるのも人を求めるのも、愛おしさみたいなものは一緒なんじゃないかな。そこはなんか説得力があるなって、渋川さんにやって頂くと。犬を可愛がって、ね。

―― 石本さん(さちこパパ)、大西さん(じっちゃんパパ)、お二人についても教えて下さい。

綾部真弥監督

大西さんも石本さんも、僕は仕事をしたことなくて今回が初めてだったんですけど、元々大西さんが出られている映画『赤目四十八瀧心中未遂』『さよなら渓谷』『キャタピラー』等々、全部拝見していて凄く好きな俳優の方です。

石本さんは、世代的には電波少年ずっと見ていた世代だったんで、最近はドラマなんかでも絵にされている姿を見て、良いなって。
この3人のバランスを考えた時に、渋川さんの愛らしいキャラクターの側には、ちょっと怒りっぽい大西さん(笑)でも、怒ってるのは、あたるパパが好きというか、すごい好きで心配でしょうがない。でも、なんか少し怒りっぽいけど、いつもニタニタその場を和ませてくれる。で、すぐ首を突っ込んじゃって、ある種トラブルメーカーでもある(笑)
この3人のバランス、見た目としてもビジュアルとしても、ピタッとくるんです。台本以上に面白くなったなって。それぞれのキャラクターが見事に活き活きとして。
大西さんに関しては、僕としては今まであまり見たことがない新しい一面をみることが出来たと思います。こういうコミカルなお芝居で、怒りん坊で、新たな一面を、石本さんを含めて見せていただきながら、絶妙の3人です。不思議とその3人の相棒の犬たちも、その飼い主たちとなんか似てるというか(笑)
また、アイディアで「信号(の色)」にしよう!と思って、渋川さんのテーマカラーが赤、大西さんは青で、石本さんは黄色。テーマカラーを赤青黄にして、やりすぎない程度にテーマカラーを決めながら、よく見ると犬のリードも、みんな赤だったり黄色だったりそれぞれテーマカラーに絞らせてもらったんですけど。うまくキャラ立ちをしながらやりたいなと。この3人をおいて他は考えられません。
いや本当に素敵な方でした。大西さんの真面目さと、石本さんの現場での柔らかさというのが。

―― 映画ファンへのメッセージをお願いします。

綾部真弥監督
この作品は、犬が大好きな方にはもちろん見て頂きたいですし、そんなに、本当に構える映画ではないと思うので、純粋に肩の力を抜いて約100分間楽しんで頂けたらなって思います。少しでも興味を持って頂いている方は、ぜひ劇場で、大きいスクリーンで、他愛のないくだらないおしゃべりと、犬たちの愛らしさと、もしかしたら見る方によっては、ちょっとした勇気をもらえるかもしれないし。琴線に触れると良いなと思います!

―― 加えて、シリーズ化を期待する声がありますが?

綾部真弥監督
それは本当に、僕らだけの判断じゃなかなかね。観て頂ける皆様の声が後押しして頂けると思いますので、よろしくお願い致します!

映画『柴公園』綾部真弥監督

映画「柴公園」
6 月 14 日(金)より
全国のイオンシネマ・シネマート新宿ほか公開中

出演
渋川清彦
大西信満 ドロンズ石本 桜井ユキ 水野勝 松本若菜 寺田農 山下真司 佐藤二朗

監督:綾部真弥
企画/脚本:永森裕二
プロデューサー:岩淵規
動物トレーナー:ZOO 動物プロ
企画・配給:AMG エンタテインメント
配給協力:イオンエンターテイメント
製作:「柴公園」製作委員会
(C)2019「柴公園」製作委員会

<ストーリー>
犬、ダベリ、そして恋!?おっさんの憩いの場に異変が巻き起こる!?
ある街の公園。柴犬を連れてやって来る3人のおっさん、あたるパパ(渋川清彦)、じっちゃんパパ(大西信満)、さちこパパ(ドロンズ石本)は、日々壮大な無駄話を繰り広げていた。ある日、3人の中で唯一独身のあたるパパに恋の予感が。相手は真っ白な柴犬・ポチを連れたポチママ(桜井ユキ)!?もどかしいふたりを応援するじっちゃんパパとさちこパパだったが、あたるパパが謎のイケメン(水野勝)と密会しているのを目撃。イケメンの正体を探るべく、聞き込み調査をするふたりだが、さっぱり要領を得ない。一方、豆柴の一郎をあたるパパに預けていた中年ニートの芝二郎(佐藤二朗)が、そろそろ一郎を返して欲しいとあたるパパに連絡をしてくる…。

■ 『柴公園』予告編動画

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