映画『踊ってミタ』岡山天音さん、加藤小夏さん【インタビュー】

映画『踊ってミタ』加藤小夏さん

映画『踊ってミタ』
岡山天音さん、加藤小夏さん【インタビュー】

3月7日(土)より全国公開する映画『踊ってミタは、「踊ってみた」「ボカロ」「Vtuber」など日本発のインターネットカルチャーを題材に、「町おこし」のため繋がりの薄かった人間たちが「踊ってみた」を通じて触れ合い、一歩踏み出し、自身と向き合うことで生きる活気や絆をとり戻してゆく姿を描く、地方再生型ヒューマン・ダンスムービーです。

今回は、本作の主人公・三田を演じた岡山天音さんとヒロイン・古泉ニナを演じた加藤小夏さんに、昨年初夏に行われた撮影を振り返っていただきながら、飯塚俊光監督作品ならではの難しかった演技や本作を演じて感じたことなどたっぷりと語っていただきました。

映画『踊ってミタ』岡山天音さん、加藤小夏さん

主人公・三田役の岡山天音さんとヒロイン・古泉ニナ役の加藤小夏さん

―――― 岡山さんは“飯塚組”の常連ですね。今回は主演として、どのような意気込みでこの作品に臨んだのでしょうか。

岡山天音さん
そうですね。飯塚さんとは3回目で、3回呼んでもらえることなんて中々ないですし、それだけ信頼をおいてもらっていることだと思ったので、期待に応えたいというのはありました。
色々なキャストの方々がいらっしゃったので、楽しい現場になればいいなと思って、主演ということもあってコミュニケーションをとろうと思ったんですけど、本当に色んな世代の方が居過ぎて難しかったです(笑)。
でも、沢山の方と共演させていただくことが出来て、それは中々ないことので、今思い返してもレアな経験が出来た現場だったと感じます。

―――― 監督の人柄が素晴らしいからこそ、これだけ色々なキャストの方が集まってくださったのかなと思います。

岡山天音さん
そうですね。監督が書く本も僕は大好きです。

―――― 加藤さんは本作が映画デビューということですが、撮影を終えて公開が近づいてきた今のお気持ちをお聞かせください。

加藤小夏さん
天音さんとは初出演のドラマでご一緒させていただいて、今回も初めての映画で天音さんが居ることは感慨深いです。ちょうどいい緊張感とちょうどいい安心感をもって現場でお芝居させていただきました。完成した作品を観ると、私には正直もっと磨かなくてはいけない部分も沢山ありますし、粗削りではあるんですけど、胸を張ってお届けしたいと思います。ドキドキもしています。

画像,踊ってミタ

―――― お二人が共演された連続ドラマ『I”s』の記者会見では加藤さんがいじられている一幕もありました。今回の現場でも加藤さんは皆さんからいじってもらえましたか?(笑)

映画『踊ってミタ』加藤小夏さん

加藤小夏さん
(笑)

岡山天音さん
いじられやすいキャラっぽいのか、いじられている所をよく見ます。
今回の現場だと、一人のシーンやお母さんとのシーンが多かったから分からないけど。前回(ドラマ)は女の子も多かったですし、いじられている様子はよく見受けました。
いじられキャラなんですか?

加藤小夏さん
いや、あの現場は特にいじられキャラだっただけであって、、、

岡山天音さん
豊島監督も「加藤さんだけはいじられる」みたいな感じだったもんね。

加藤小夏さん
“他にはいけないけど、私は許してくれるから”みたいな雰囲気がありましたよね。でも、全然許さないです!(笑)

―――― 学校の同級生役の方々とは役としては色々とぶつかることもありましたが、現場ではどんな雰囲気でしたか?

加藤小夏さん
そうですね。終わってから「あのシーンごめんね」とかありましたけど、あのシーンをやるとなると最初から“イェーイ”なんて出来ないので、基本現場では一人で居ることが多かったです。

―――― ニコニコ動画の「踊ってみた」をテーマに使っていますが、お二人はニコ動の「踊ってみた」をご覧になったことはありますか?

加藤小夏さん
【りりり】ちゃんの動画は、“一緒にやる”と決まってからは沢山観ました。中学生が自分から発信して、皆さんに届けようという想いが凄いと思います。やっぱり踊りは見ていると元気が出るなって思います。

岡山天音さん
僕は「踊ってみた」よりもボーカロイドとかを聴いていました。中学生くらいになると自発的に音楽を聴くようになるじゃないですか。それこそニコ動とかでいろいろ探したりする中で、ボーカロイドもすごく好きで聴いたりしていました。

―――― どんな曲がお好きですか?

岡山天音さん
今でも聴くのですが、【supercell】(スーパーセル)さんというニコ動でも有名になった方です。今はボーカロイド以外に別のアーティストさんにも曲を提供したり。あっ、米津さんとかも聴いていました!

加藤小夏さん
私も聴いていました!“ハチ”さん!

岡山天音さん
そう、ボーカロイドでやってた??

加藤小夏さん
やってました、やってました!

岡山天音さん
それとか聴いていました!

―――― そんな「踊ってみた」をテーマにした作品の脚本を読まれた時のご感想を聞かせて下さい!

加藤小夏さん
私はオーディションで最初に台本をチラッと見ました。その時のニナは全然違う子で、もっと弱い子だったんです。だけど、私を見て強い子を弱く見せる方に変えていただいて、昔の自分を見ているみたいな感じ。その新しい台本の方は本当に昔の自分見ているみたいです。だからこそ、もっと可愛がってあげたいなって凄い思いましたし、頑張って一歩踏み出してくれって。ニナのことを演じるのに、支えたいっていう想いがありました。
後は、天音さんが演じる三田さんを見るのが楽しみで仕方がなかったです。

―――― 特にどの辺りが楽しみでしたか?(笑)

加藤小夏さん
全てです!(笑)三田を台本で読んで、天音さんはいつも想像を超えてくる方なので。

岡山天音さん
(この取材の)帰り道事故っちゃいそうだ、褒められ過ぎて。ぶつかりまくっちゃう(笑)。

―――― 岡山さんはいかがでしたか?

岡山天音さん
“お客さん(観客)にさせられてしまう力”みたいなものを感じました。普段は演じることを知ってから台本を読むので、本を読む感覚とは違うところで読んでいる。だから個人的な感情が動くみたいなことは稀なんですけど、普通に声を出して笑っちゃったり、台詞の一つ一つにディテールがあって、、、それは珍しい感覚でした。

―――― ニナが三田に「男なら一言でスパっと言えよ」というシーンが印象に残っていて、今日はスパッと質問しないといけないと思っているのですが。。。

加藤小夏さん
(爆笑)

―――― あのシーンは当然アドリブではなく台本通り?

加藤小夏さん
台本通りです(笑)。

岡山天音さん
アドリブだったら怖過ぎる!(笑)

加藤小夏さん
台本通りですけど、確かにそれは思います。スパッと言って欲しいです、男の人には。

映画『踊ってミタ』加藤小夏さん

「スパッと言って欲しいです、男の人には」加藤小夏さん

―――― 気を付けます!!
また、最初にお二人が出会うシーンでは「変態!」となるわけです。大体順撮りで、あのシーンも最初に撮影されたシーンなのですか?

画像,踊ってミタ

岡山天音さん
順撮りではなかったです。撮影が始まって中盤ぐらいでした。

加藤小夏さん
皆さん日焼けしてるぐらいだったかな。それで覚えています。

―――― もし最初の撮影であれば、岡山さんから「思い切って言っていいよ」みたいな優しいアドバイスがあった、なんてエピソードが聞けるのかなと思ったんです。

加藤小夏さん
天音さんって現場でそういう話しないんですよね。

岡山天音さん
加藤さんはパワーがあるので、そんなこと僕が言うまでも。むしろ、僕がダイジョブ?ぐらいなんです。そんなに年齢も離れていないし。分からなかったけど、(加藤さんは)緊張してたんだね。

加藤小夏さん
はい、緊張します。
(岡山さんの)お芝居も人間性も凄く尊敬している。「変態!」って言っても天音さんならどっしり構えていてくれるんだろうなという安心感がありました。

―――― だそうです、岡山さん(笑)

岡山天音さん
いや、全部ありがとうございます、いい風に。

―――― 演技について、お二人ともパッと感情を出せれば比較的演じ易いのかなと思います。でも、本作では三田は中々一歩を踏み出せずにいたり、ニナは自分への苛立があるけど行動には至らなかったり、感情を抑えるシーンも多かったように思います。演じていて難しかったシーンや印象に残っている表情はありますか?

画像,踊ってミタ

岡山天音さん
僕は町長(役:中村優一さん)にプレゼンで映像を流すところが。
精神的にきつい感情のシーンはいっぱいあったんですけど、町長とのシーンとか、笑うのを堪えるのが大変なシーンが結構多くて、そっちが大変だった記憶があります。質問の回答と全然違うんですけど。

―――― 笑っちゃいけないし、言われているのにヘラヘラしているとか、その辺りのさじ加減も難しそうです。

岡山天音さん
だから自分で言っていて“何をしているんだろう”と思って。ユーチューバーのシーンもですけど(笑)。

―――― メガネも笑っちゃいますよね、絶妙なあのラインも(笑)。

岡山天音さん
あれも色々試したんです、衣装合わせで。
仮面舞踏会みたいなのもつけてみたり、色々試した結果がアレになったんです。絶妙なところが本当に多くて、その度に笑いを堪えていた記憶があります。

加藤小夏さん
私は感情を抑えるというか、弱さを抑えている感覚だったので、やっぱり昔の私に似ているんです。だから、難しいという感覚があまりなくて、当時の私を考えて寄せてく・寄せてくっていう感覚だったので、スッっと入れました。

画像,踊ってミタ

―――― 今、対面している加藤さんは劇中とは髪型も違っていて、本当にニナからスッキリ一歩踏み出したような晴れやかな表情にも見受けられます。

加藤小夏さん
(笑)
本当ですか?嬉しいですけど、つい数年前まではニナみたいな感じでした。リアルです(笑)。

映画『踊ってミタ』加藤小夏さん

―――― お二人はダンスが得意だと思いますが、劇中のダンスはすぐに覚えられました?

画像,踊ってミタ

岡山天音さん
僕はすごく時間がかかって、加藤さんが同級生とのシーンを撮っている時とかに誰もいない教室を探して練習してました。しばらく居なくなったと思ったら僕が汗だくになって帰って来たので、同じ控室にいた人は相当気持ち悪かったと思います(笑)。色んな所で隙を見ては汗だくになっていた気がします。踊りが激しいので大変でした。

加藤小夏さん
私はダンスを辞めて3~4年ぐらい経っていたので、覚えるのにはちょっと時間がかかりましたけど、それよりも体が想像と違う感じで動いていて、頭の中にはこう踊りたいという理想があるけど、いざ踊るとなると何でこんなにダサいかな自分って。ニナはダンスが上手い設定、役柄だったので、練習して練習してって1ヶ月ぐらいは練習していました。

―――― 作品では地方もテーマになっています。お二人とも東京ご出身ということですが、地方に抱いていたイメージと、今回の作品や撮影で感じたことや変わったことがあれば教えてください。

岡山天音さん
全然家に居ない月があるくらい、色んな場所に行かせていただいているので、そこまで新しい体験ってことでもないんですけど、地方とかというよりは、本当に街によって色んな匂いとかがあるな、と毎回思います。それぞれの地域によって全然違う感覚になります。
だから、地方ロケはすごく好きです。スタジオで撮ったり普段自分が行き来してる都内で撮影するよりも、吸い慣れてない空気を吸いながら、自分に馴染みがない風景の中でお芝居をすることで押し上げてもらっている感じみたいなものが、特に地域映画だと感覚としてあるので、それを今回も感じました。
あとは、東京者からすると楽しいですね。地方に行って何をするってわけではないですけど、散歩をしてみたり。やっぱり街ごとの雰囲気っていうんですかね、今回もこの街にはこの街の雰囲気っていうのを感じました。

―――― ちなみに今回のロケ地の足利でおススメの場所はありましたか?

岡山天音さん
コンビニは行ったんですけど、、、タピオカあったよね?

加藤小夏さん
私は行きましたけど(笑)。

岡山天音さん
行ったんだ!!美味しかった?

加藤小夏さん
美味しかったです!

―――― 加藤さんは地方についていかがでしたか?

加藤小夏さん
東京に居ると上京してきた人も凄く多いので、「年末帰るわ」とか聞くと、“帰れる場所”ってイメージが羨ましいと思うことが多いです。
後は、お婆ちゃんになったら住みたいなって。お婆ちゃんというかもうちょい歳をとったら、まったりそっちの方で暮らしたいと思っていて、まずはお仕事で色んな所に行きたいです。地方へ行って色んなものを知って、将来に活かしたいなって思っています。

―――― ちなみに、山と海とはどちらがお好きですか?

加藤小夏さん
うーーーーーーん。

岡山天音さん
(その悩みは)どっちも好きってこと?

加藤小夏さん
いやっ、私、泳げないんですよ、海。けど、見るのは凄く好きで。山も頂上は好きだけど、登るのは好きじゃないっていう、どっちとも…。

岡山天音さん
頂上が好き!古泉っぽいな、登るのは好きじゃないっていう(笑)。

加藤小夏さん
そうなんですよね。住むなら海ですかね。海の近くがいいかもしれないです。頂上へ行くのは大変だから。

―――― 岡山さん主演の飯塚監督作品『ポエトリーエンジェル』の映画ログレビューには、「相手が自分の事を察してくれても、結局は、自分の気持ちを伝える事が大事だと思わせる映画でした」とのコメントがありました。この作品にも共通している所だと思うのですが、最後に飯塚監督作品の魅力を是非、岡山さんからお伝えいただけますでしょうか。

画像,踊ってミタ

岡山天音さん
もしかしたら本当に自分かもしれないし、もしかしたら友達かもしれないし、血の通った人間が飯塚さんの世界には立っていて、そういう人が何とか変わろうともがいて、、、難しいな…。たくさんあるのですが。
“葛藤”とかってどのドラマにも絶対あると思うんです。ただ、(飯塚監督作品の中で)その着地するポジションが僕はすごく好きです。言葉にすると、社会的地位とか他者からの評価みたいなものが果たして上がったのか?に関しては分からない、もしかしたら落ちているのかもしれないけど、少しだけ自分で自分のことを肯定する、受け入れることが出来るようになるところに着地するところが、僕は凄い好きなんです。
それは僕が出演していない飯塚さんの過去の作品を観ても、やっぱりそういうところに画面を越えた登場人物たちの“声”みたいなものがこっちに迫ってくる感覚があって。現実と地続きの匂いがするんです。だから、他人事で終わらせられないところが飯塚監督の作品の魅力かなって思います。

映画『踊ってミタ』岡山天音さん、加藤小夏さん

―――― ありがとうございました!


映画『踊ってミタ』予告動画

【りりりダンス&本編】ダイジェスト映像

■公式サイトodottemita-movie.jp
公式ツイッター:@odottemita_mv
■キャスト:岡山天音 加藤小夏 武田玲奈 中村優一 横田真悠 ルー大柴 川原瑛都 えんどぅ 西村瑞樹(バイきんぐ)松浦祐也 ふせえり 早出明弘 森田想 白石優愛 小牧那凪 ゆってぃ 冨樫真 BOB りりり 霜月めあ 大鳥こはく(角元明日香) 山本匠馬 味岡ちえり やついいちろう 有馬和樹(おとぎ話)中島ひろ子
■スタッフ:【監督・脚本】飯塚俊光 【音楽】40mP 【振付】めろちん 【CGディレクター】天野清之 【配給】東映ビデオ
ⓒ2020「踊ってミタ」製作委員会

3月7日(土) 全国ロードショー
画像,踊ってミタ

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主題歌
「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」

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