映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ、母と娘役対談インタビュー【後編】

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【後編】

映画『GEEK BEEF BEAT』
内田慈さん&山口まゆさん
母と娘役対談インタビュー【後編】

映画『GEEK BEEF BEAT』が本日3月21日(土)から新宿K’s cinemaで1週間限定公開です。

インタビュー前編では楽しい撮影エピソードを披露してくださった雪子役の内田慈(うちだ ちか)さん、娘・花役の山口まゆ(やまぐち まゆ)さん。(前編はこちら

後編では、本作の特徴でもあるラップや俳優の斎藤工さんも「斬新で愛あるエンドロール」と称賛しているエンドロールについて、さらに内田さんと山口さんのプライベートもお話いただきました!

―――― もし現実に蒼波純さんが演じているような担任の先生(斉藤静香)がいたら・・・生徒としてはどう思うのでしょうね?

映画『GEEK BEEF BEAT』

山口まゆさん
あの先生の態度が、地でやっているのか、作って演じているのかが描かれていないので、、、本当にあんな先生がいたと考えると、えー?どう?どうなんでしょう?
生徒のみんなも面白がっちゃうんじゃないですかね、「またやってるよ」とか。というか、それをいいことに悪いことを企みそうですね、みんな(笑)。

実は、本読みの時に蒼波さんがいらっしゃらなくて、鳥皮監督が担任の先生役をやっていて、それをずっと聞いていたんですね(笑)。それが、蒼波さんが可愛いらしい感じで演じてたのとまたちょっと違って、なんかすごい嫌な先生だったんですよね(笑)。

内田慈さん
うん(笑)

山口まゆさん
「あ、ハイ⤵ あぁ~、ハイ⤵」みたいに、もうちょっと違う感じだったんですけど(笑)、そのイメージが凄くついてたので。当日は“スゴイ可愛いらしい!”と思って。可愛いらしいから(生徒からは)人気な感じなんじゃないでしょうか、悪気はない人というか。

内田慈さん
ほんとにそうだったね、蒼波さん。
それこそ鳥皮さんの時は、何回も「スミマセン!」を食い気味に話すことによって、何かちょっと苛立ちを表現しているのかなとか思っていたんですけど、蒼波さんの場合は“ほんとに分かんないのかな?”って感じがして。
それを私も真似してやろうとしたら、多分何かの意思が入っちゃうので、真似できないんですよ。
蒼波さんにしか。でも、そういう人(先生)いるよな、って思わせてくれるところがすごいなと思いました。

映画『GEEK BEEF BEAT』

山口まゆさん
(親と先生との交渉が)あんまりうまく行く感じがしなかった。しかも、取り敢えず、もう一人の(蒼波さんの)隣にいた先生がグチャグチャにしてるだけ(笑)。

内田慈さん
植田祥平さんが演じた学年主任(北野圭吾)ね。

映画『GEEK BEEF BEAT』

―――― 笑いを誘う先生たちとの演技にしても、皆さんの繊細な心の動きを感じます。
ところで、個人的には本作で初めてラップを身近に感じることが出来ました。ラップについては?

内田慈さん
(狐火さんと山口さんが)ラップのシーンを撮って戻って来て、開口一番、狐火さんが言ったのは「山口さん、ラップ上手いよ!」って(笑)

―――― あのシーンはアドリブだったんですか?

内田慈さん
あのシーンも色々変更があって。あの日撮るはずじゃなかったか、あの日にしてももっと後だったのに、急にそこで撮ることになって“鳥皮さんが撮りたい”って(笑)

“まだ覚えてない”とか色々あったんですけど、それだったら取りあえず逆に手作り感を出して「カンペ見ながらやる空気感の方が近いかもしれないから、ちょっとやってみて」みたいな結構、急な無茶ぶりっぽかったんです(笑)。

―――― お父さんとの和解、そして急にラップの世界に目覚めた娘=花(ハナ)のように観てたんですけど、いい感じで裏切られました(笑)。

内田慈さん
(ラップのシーンは)楽しかった?

山口まゆさん
楽しかったです。

キャラクター的には花(ハナ)の延長でいってて、でも言ってることは映画のキャストやスタッフのことなのでちょっと曖昧なんですけど、でもなんか普通に楽しんでました(笑)。

なんか、“はっちゃけちゃってください”とか、結構遠くから撮ってるんで“大きく動いてください”みたいに言われて、訳も分からずに、観客は誰も居ないのに手を振ったり、投げキスしたりとか(笑)楽しかったですね。

―――― 内田さんはちょっと恥ずかしそうにされてましたが?(笑)

内田慈さん
あれも、あの場で急遽そうやってくれって演出があって、(ラップを)やり始めるんだけど出来ないみたいな、そこに二人(狐火さん&まゆさん)が入って来るっていう流れを説明されて。

私、結構ノリがいいので、出来ないくせにやり続けるハートの強さは持ち合わせているのでもうちょっとやりたい気持ちもあったのですが(笑)

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【後編】

内田さんがもうちょっとやりたいということで…!!

―――― もろ演技だってこともないような感じを受けました。

内田慈さん
もちろんです。こんなこと言ってますが、遠くで見ていて、二人でやってて楽しそうであそこに行くのコワイって思ってました(笑)。いざ田んぼに立ったらめちゃ恥ずかしくて、そのままやりました。どういう風に仕上がるのか、何となくの説明だけで良く分からなかったんですけど、もはやそれは撮影3日目か4日目で信頼関係が出来ていたので、鳥皮さんが言うんだったら面白くなるんでしょ?みたいな気持ちで、「もう、やります!」って感じです(笑)。

―――― ああいったキャスト・スタッフ陣の紹介の仕方ってあるんだなと新鮮に感じました。

内田慈さん
なんか、エンドロールの作り方も、数日後に(雪子が)朝食を作ってるパターンとかを、ピクサー方式とか言ってたよね(まゆちゃん)?

ピクサーの『モンスターズ・インク』なんかでは最後にNG集とかがありますよね?あれを鳥皮監督の中では「ピクサー方式で行く!」みたいに言ってて。独特のワードの使い方があるみたい(笑)。

―――― この作品を通してラップへの認識は変わりましたか?

内田慈さん
この撮影が終了してから、狐火さんのライブに行ったりとかしてて、今まではラップは自分と全然縁遠いものだと思っていたんですけど、狐火さんのラップに出会ってから、“使う枠”は違うけれども、違いは枠組みだけなのかなみたいな気がして、今はラップに対しての意識が全然変わりました。

―――― 撮影の現場では狐火さんの歌はなくて、その後本編でご覧になったと思うのですが、実際にライブで見るとどう違うのですか?

内田慈さん
えっと、ライブはまたライブで全然違いました。演劇含め、ライブはその日の自分の感情にも左右される良さがありますよね。その日めちゃくちゃ落ち込んでた私は、狐火さんの生の熱量にバーンとやられて元気になりました。

この映画の最後のシーンの狐火さんのラップに関しては、それこそ私たち撮影時に生では聞いていなくて。雪子の「なにこの歌?」みたいな台詞があるんですけど、元々貰っていた音源にはトラックがあって、そのつもりで演技してたんです。でも最終的に編集っていうか撮影の時にとった選択はリリックだけだったので、私(雪子)は「歌」って表現しているなと思って。

―――― 雪子は2回「歌」と言ってますよね。「なにこの歌?」と食事の時に「お父さんあの歌なに?」って。

内田慈さん
あれって、観客から見たら?

―――― 春男の心からの叫びを「歌」と表現することで、ラップの本質を投げかけているのかなと思いました。それが「ラップ」であり、現実に雪子には「歌」に聞こえています。

内田慈さん
なるほど、それ面白いですね(笑)。

―――― それと、春男には脳内ラップ現象が起きていました(笑)お二人はご自身で体験されたことはありますか?

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【後編】

山口まゆさん
何ていうんだろう、私、不良っぽいというかポップな感じの所のラップ?は聞かないんですけど、「MOROHA」さんとか「水曜日のカンパネラ」さんとか、ちょっと変わったラップとかを聞いたことがあって、「水曜日のカンパネラ」さんは結構カラオケで歌ったりして(エーッ笑)

なので、脳内ラップみたいに韻を踏んだりとかそういうのは起きないんですけど(笑)、なんかそういうのをズーッと歩きながら昔歌ってた時はズーッとリピートしたりして、何かすごい、なんだろうな口を動かしていっぱい喋ってる感じがして、何か癖でやったりとかしてました。

内田慈さん
一人で歩きながら?

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【後編】

山口まゆさん
やってました(笑)。帰り道とかに、ちょっと物語調になっているんですけど「桃太郎(水曜日のカンパネラ)」っていう曲で、ズーッとひたすら言ってたりとか、北海道の地名のラップがあって、それをひたすら言ったりとか(笑)してました。
でも、日常ではそういうのはないですね、そんなにセンスないので韻を踏んでるとか気付かないかもしれません。

―――― (笑)内田さんは?

内田慈さん
洗濯物を干したりしている時に、歌ったり独り言は言います。

―――― 独り言をつぶやかれるんですね(笑)でも、舞台ではかなりのエネルギーをぶつけていらっしゃるように見えます。舞台とラップとは概念的に遠いものなのでしょうか?

内田慈さん
わかりません。ただ、演劇で台詞を謡わない(うたわない)ようにするというのが結構良く言われることだったりして、わかりやすいところで言うと、歌舞伎とかみたいに美しい台詞のことを謡うと例えられますが、謡っていれば謡わないように、謡おうとしなければちょっと謡ってみる?と試すのがあらゆる表現に通ずる気がしていて、その点で共通項があるかもしれません。

―――― とても勉強になりますが、内田さんが普段どんなことを考えていらっしゃるのかに興味が湧いて来ました(笑)エネルギッシュな演技も多いと思うのですが、一方でいつもスイーツのことを考えてるとかないですか?(笑)

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈

内田慈さん
(笑)
最近はとにかく毎日鍋をするのが流行っていて、白菜とかキャベツとかも1玉で買ってきちゃって、大きいのバーンと切るのが気持ちいい。山盛りの野菜がみるみるカサが減って、これが全部私の一部になるのねって思うだけで健康になる(笑)。毎日違う味にしたいから、「今日は○○鍋にしよう!」とか考えるのが凄い好きです。そう思ってたら、先日にんにくを大量に頂いたんです。にんにくは和洋どれに入れても美味しいので、どう使おうかな?とにかく鍋が流行ってます。大量の葉物野菜を消費するのが凄く好きです!

―――― お酒は飲まれるのですか?

内田慈さん
お酒は飲みますよ。ビールか焼酎が好きです。でも昔ほどは飲まなくなりました。
昨日読んでいた小説に「今時酒飲む奴なんて売れてない俳優と映画監督だけだ」って描写があって笑いました(笑)。最近ちょっと減らしててよかった、みたいな(笑)。

―――― 山口さんはまだ未成年ですものね?山口さんのマイブームは?

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【前編】

山口まゆさん
でも、今年二十歳になります!11月で。来年成人式です。

私は歩くことが好きで4駅とか歩きます。遠い距離ではなくて大体30~40分程度の距離です。学校までも自転車で行くと10分ぐらいの距離を、20分くらい歩いていくとかですね。

あとは、春休み中なのでメチャメチャ暇人が一杯いて(笑)、皆飲み歩いているので、私は飲まないですけど先輩と一緒にご飯に連れてってっもらったりしています。

それと“作品撮り”とかを身内でやったりとかするんです。それが凄く楽しくて。高校からずっと仲が良かった女の子が美容学校に入って、写真が撮れる友達も出来て、一緒に作品やろう!って。自分がやりたい仕事をやりつつ、皆で共同作業が出来るのが凄い楽しくて、今週末にもやるんですけど、なんかそういうことも春休み中にやったりしてますね。

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【前編】

―――― 今、大学何年生でしたっけ?

山口まゆさん
今は大学1年生で次2年生です。

大学では、映画の中の演技コースにいて演技をやっているんですけど、そこに固執せずいろんな方と絡んで、それこそ“作品撮り”じゃないけど、そういう場にできたらいいなと思ってて。本業もあるので、とにかく楽しもうという気持ちで通ってます!

内田慈さん
日本髪が似合いますよね?(笑)

―――― そう思います!それに今回は中学生の役をこなしているし、幅の広い演技ができるのが素晴らしいですよね。それでは最後に、この作品の見どころについてお二人からメッセージを頂ければと思います。

山口まゆさん
話のテーマは結構重かったりするんですが、それもベースにありつつ、凄く楽しめる映画になっていると思います。つい先日お母さんが観て、もう大絶賛だったんです!!「メチャメチャ面白かった!」って言ってて。そういう感想を聞けるのも嬉しいですし、だからこそ、いろんな人に観てもらいたいし、劇場に映画を観に行くってよりも遊びに行く感覚で観て欲しいです。

凄く楽しめるので、そんな感覚で足を運んでいただけたら嬉しいです。

映画『GEEK BEEF BEAT』内田慈&山口まゆ 母と娘役対談インタビュー【前編】

内田慈さん
お話は凄く分かり易く色んな世代の方に届く作品だと思います。直球の中に沢山ちりばめられたいたずらっ子な部分や独特のおかしみのある鳥皮ワールドをぜひご堪能ください。演劇ファンにも映画ファンにももはやどちらのファンじゃない人にもオススメです!

TVでバンバン見かける人が沢山出ている映画ではないですが、ものを創ることに凄く喜びを感じている人たちがいること、そしてそこに面白いものがあることが伝われば嬉しいです。

―――― 内田さん、山口さんありがとうございました!!

3月21日(土)~3月27日(金)1週間限定公開!!
新宿K’s cinema

予告動画

あらすじ・ストーリー

東野春男36歳、宮城の片田舎で妻の雪子と中学生になる娘の花との3人暮らし。
口下手なためか家でも職場でも邪険に扱われている春男の唯一の楽しみは『ラップ』現実では言えないことは脳内でラップにして鬱憤を晴らし続ける春男のありふれた(?)毎日。現実で飛び交う罵声罵倒!加速し続ける脳内ラップ!迫り来る家族の危機!
笑いあり、涙あり、ミュージカルあり?!ラップで(きっと)解決する(かもしれない)家族の物語が幕を開く!!!

キャスト

狐火、山口まゆ内田慈、蒼波純、亀岡孝洋、植田祥平、久我真希人、古木将也、森田ガンツ

■監督・脚本:鳥皮ささみ

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