伊藤沙莉さん「素敵な役に出会えたことが全て」映画『小さなバイキング ビッケ』インタビュー

伊藤沙莉,映画『小さなバイキング ビッケ』

伊藤沙莉さん
「素敵な役に出会えたことが全て」
映画『小さなバイキング ビッケ』
インタビュー

世界130か国以上で愛され、日本でも1970年代に放送されたテレビアニメが最高視聴率20.5%を記録した「小さなバイキング」シリーズ。漫画「ONE PIECE」のモチーフにもなったとされる海賊アドベンチャーの金字塔が10月2日(金)より映画『小さなバイキング ビッケ』として蘇ります!

海賊の息子なのに暴力が嫌いな小さくて力の弱い少年ビッケが、「魔法の剣」の力で黄金に姿を変えられてしまった母・イルバを助けるため、大海原に待ち受ける数々の困難に立ち向かっていく姿を描く本作で、主人公ビッケ役の日本語吹替を担当された伊藤沙莉(いとう さいり)さんにお話を伺いました。

テレビやドラマに多数出演し、どの作品でも不可欠な存在として観る側の世界観を広げてくださる伊藤さんは「素敵な役に出会えたことが全て」と、現在の活躍を支えている出会いへの感謝を打ち明けてくださいました。

伊藤沙莉,映画『小さなバイキング ビッケ』

日本語吹替を担当された伊藤沙莉さん

―――― 子ども向けと言いつつも大人も楽しめますし、映像も非常に綺麗でした。主人公のビッケ役のオファーをいただいた時はどんなお気持ちでしたか?

伊藤沙莉さん
この作品を存じ上げなかったのですが、主役でしかも男の子役に驚きました。色々調べていると私の母がドンピシャで観ていたらしく、「絶対やって!でも、イメージをブチ壊さないで!」と、お願いされました(笑)

お声かけをしていただいたので、“是非!”という気持ちでした。

「映像研」評価のプレッシャー、ビッケの役作り

―――― TVアニメでは「ど根性ガエル」京子役や「みなしごハッチ」ハッチ役で知られる栗葉子さんがビッケ役を務めている名誉ある役柄です。「映像研」浅草みどり役などの活躍が認められた証だと思いますが、その辺りのプレッシャーもあったのではないでしょうか?

伊藤沙莉さん
「映像研」の後というのは若干プレッシャーがありました。自分が思っていたよりも周りの方々から良いお言葉をいただいたので、きっとこの作品のスタッフの方も「映像研」を観てくださっていたのかなと思ったんです。その上で、声をかけていただいたとすれば、“期待をされているかもしれない…”と思って、そこは逃げ出したかったです(笑)

二人ともワクワクして好きなことに猪突猛進するところは似ていますが、浅草みどりは知識があるけれど周りが見えなくなるオタク気質の女子高生で、ビッケは大きな夢を追いかける10歳の男の子で、年齢も性別も違いますし、アプローチの仕方が難しかったです。

昔のビッケを参考にしようと観ましたが、見た目が違いますし、参考にするとものまねになってしまうので、それも違うかなと思いました。

―――― ストーリーの中でビッケは成長していくわけですが、ビッケはどういう少年だと捉えられて、どういうところにポイントを置いて声を出していこうと思われましたか?

小さなバイキングビッケ

伊藤沙莉さん
凄く大きな夢を持っている男の子だけれど、それが果てしなく遠いものだと思っていないというか。お父さんがバイキングということもあり、当たり前のように自分もバイキングになって大海原に飛び出すんだって、何か確信を持っている強い子なんだろうなと思いました。色々なものを信じて疑わない感じが、可愛いしカッコイイなと思います。

純粋にバイキングになりたい、なるんだという気持ちだけで生きている、その純粋さがビッケを強くしているのかなと感じました。あと、10歳で色々な知恵を持っています。

―――― 色々な知恵が湧く少年ですし、大海原の波に対しても怯まないですよね。

伊藤沙莉さん
怯まないんです。むしろお父さんの代わりにロープを引っ張っているので、スゴイなって。

小さなバイキングビッケ

―――― ビッケの気持ちになって演じられたと思うのですが、映画やドラマで身体表現も含めて演技するのと、声だけの演技は相当違うと思います。その辺りの違いはどうのように捉えていらっしゃるんでしょうか?

伊藤沙莉さん
(私の姿が)見えない分、制御もしなくていいので、(アフレコの時)顔に関しては結構変な顔をしていると思います(笑)

「うわあああ!」とか言っている時は、“今、とんでもない顔してるんだろうなぁ”と思いながら。後半は特に走っている時の息づかいや、バーンとぶつかった時の「うっっ」とかが多かったので、効果音を入れないようにしつつ、声を入れていくのは何度やっても難しかったです。

大袈裟に表現した方が画に合うことがあるので、それはお芝居とは真逆なので、やっぱり難しいなと思います。

アフレコを振り返って

―――― アフレコの時は叩かれたり、船に乗ってぶつかったりしていないわけで、それを声で表現していくんですものね。「あっ!」とか「うっ!」みたいな声は普段は出されることあるんですか?

伊藤沙莉,映画『小さなバイキング ビッケ』

伊藤沙莉さん
ないです!!(笑)

描かれている描写を分かりやすくするというか、もっと連想させやすくするために、例えば、食べている時に「あむ、あむ、あむ」とか。でも、普段食べている時に「あむ、あむ」なんて言ったらどうしたの?ってなるじゃないですか。だから、リアルを追求しなくてはいけないけれど、一方でリアルにしたらいけないんだなという狭間をウロチョロしているような感じでした。

―――― アニメ独特のシチュエーションの中で、効果音というかリアクションを出さないといけないので、やはりご自宅でも練習をされたのでしょうか?

伊藤沙莉さん
何となく声出しをして、“こんな感じかな?”くらいはイメージしました。でも、“よしっ、完璧!”と思って現場へ行くとそこから動かせなくなってしまうので、それはいつものお芝居の現場と同じ感覚で臨みました。

―――― なるほど。ちなみに、難しかった台詞や何度かやり直したシーンはありましたか?

小さなバイキングビッケ

伊藤沙莉さん
終盤のシーンで「だったら僕は友達とか家族と居たい」というような台詞があるのですが、「ここは決めだからもう一回やってみましょう」とかですかね。声の監修の方が繰り返さないで、一回テストをやったらドンドン録っていくので、“えっ、本当に大丈夫かな!?”とハラハラもしていました。

でも感情の面では凄く信頼をしてくださって、「最初にやったお芝居が一番リアルだし、一番いいから、それは活かしたい」と仰ってくださって、それはとても有難いお言葉でした。

なので、技術的にもうちょっと語尾を伸ばして欲しいとか、そういう細かいところをやり直したぐらいでした。

素敵な役に出会えたことが全て

―――― 伊藤さんの魅力に迫っていきたいのですが、男性ファンは勿論のこと女性ファンも多いのではないでしょうか?

伊藤沙莉さん
そうですね、多分女性の方が多いです。Instagramのフォロワー数を見ると(笑)

―――― これは勝手な解釈なのですが、これまで役柄として、ハッキリと物事を伝える役が多いような気がします。ある人が言えば嫌味に聞こえるけど、ハッキリと言われた方がスッキリするみたいな、伊藤さんがそういう伝え方をされている気がするんですけど、ご本人的にはいかがでしょうか?

伊藤沙莉さん
どうなんだろう!?

幸い私の役柄が、観ている女性にとって自分を投影しやすい役だったり、居たら面白いだろうなぁという役が続いたからかな、と思います。

ドラマ「獣になれない私たち」や、「これは経費で落ちません!」のOL役とか、働いている女性がドンピシャに観る作品で、悪い人じゃないよねという後輩の立ち位置になぜか居るんです、いつも。

それから、ドラマ「ひよっこ」にしても「この世界の片隅に」にしても、ちょっとクセが強いなと思う役なんです。これは脚本家の岡田惠和さんの魔法なんですよね。「なんだ、素直じゃないだけかぁ」と、いじらしいところが見えたりして。そういう役をいただけている役との巡り合せ、出会いに運がありますし、縁があるところが大きいのかなと思います。

私としての魅力にそれが反映されていたら凄く嬉しいですが、元を辿れば素敵な役に出会えたことが全てなんだろうなと思います。

伊藤沙莉,映画『小さなバイキング ビッケ』

―――― 伊藤さんの演技を観ていると物語がどういう風に展開してくのか、軸が少し膨らんでいくような気持ちになります。
ちなみに、物事をハッキリと言うようなキャラクターとご自身との違うところがあるとすれば、どんなところが違いますか?

伊藤沙莉さん
私はハッキリ言うつもりはなかったのに…と思うことは多いです。意見をするというよりは、無意識のうちに感想がポロッと出てしまうことが多いですね、「変なのぉ」とか(笑)

そのことと、演じている役柄がリンクしてサバサバ女子と思われていて…。Instagramの感想でも「沙莉ちゃんみたいにもっとサバサバしたカッコイイ女性になりたいです」って。サバサバとは一番かけ離れた人間なんです、私は。そこまでサッパリもしてないですし、男勝りかと言ったらメチャクチャ女なんで。そこは結構役のイメージと私のギャップなのかなと思います。

「そうだ!この手でいこう!」エピソード

―――― そんな伊藤さんに「そうだ!この手でいこう!」というビッケの台詞にちなんで、最近ご自身が「そうだ!この手でいこう!」と思ったエピソードを教えてください!

伊藤沙莉さん
えー、何だろう??(笑)

ずっと家に居るので、料理ぐらいですかね。

先日、ほうれん草を茹でたんです。説明書きには「ほうれん草は茹でたら水でさらして絞ってください」と書いてあって、でも、ほうれん草をギュッと握ることにどうも抵抗がありまして、青いなぁって。ほうれん草は大好きですがどうしてもギュッとするのが嫌で…。
ザルで水だけ切ってそれをパンとやろうとしたら、ほうれん草がバンッ!と全部シンクに落ちたんです。

その瞬間全部がどうでもよくなって、色々考えていたことも全部ちっちゃいことだなって。空に比べたらさぁみたいな、悟りモードに入りましたね。

その時に、どうしてもほうれん草は食べたかったので、「そうだ!焼けばいいんだ!」と思って、結局全部炒めて食べました(笑)

―――― 考えていたことというのは役柄と自分とのギャップだったり、役が抜けなかったり、演者としてのストレスのようなことでしょうか?

伊藤沙莉さん
お仕事のストレスはあまりなくて、まず役が抜けなかった試しがないです。「カット!」がかかった瞬間に伊藤に戻っちゃうんです。だから、お家まで役を持って帰ったことがないですし、お家に帰ったらただの人、現場以外は普通の人間です。

―――― スイッチはあるけれど、スイッチを落とすときは自動的なんですかね??

伊藤沙莉さん
スイッチも果たしてあるのかどうか。「よーい、スタート!」から「カット!」までですかね。とにかく現場でも基本は伊藤です。

―――― きっと生まれながらの女優さんなのですね!
子役から活躍されていますが、そもそも女優さんになろうと思ったきっかけがあったのですか?

伊藤沙莉さん
友達のお母さんに誘われて友達と一緒に受けたオーディションで、たまたま受かったんです。そこで、ご一緒させていただいた高岡早紀さんが全部教えてくださって、お芝居が楽しいなって。

元々は3歳からずっとダンスをしていてダンサーになりたかったんです。でも、小3で一気に興味がお芝居に移りました。それからずっと興味が絶えず、今も続けています。

ズバリ、カラオケ十八番は?

―――― 某百科事典によるとカラオケが趣味とありましたが、カラオケがお好きなのですか?

伊藤沙莉さん
はい、自宅にも搭載されましたので(笑)

―――― では、最後に今の十八番(おはこ)を教えてください!

伊藤沙莉さん
どっちにしようかな?(笑)

私のお仕事に対する自分のモチベーションを重ねている歌がSEKAI NO OWARIさんの「TONIGHT 」です。その歌を聴いて必ず初心に戻るんです。泣きながら歌って、“よし、頑張ろう!!”ってなるのが癖です。

もう一曲は阿部真央さんの「デッドライン」です。「誰にも踏み込ませはしない」という歌詞があって、スッキリするのでよく歌っています。

―――― 有難うございました!!

伊藤沙莉さん動画メッセージ

伊藤沙莉さんサイン入り、映画『小さなバイキング ビッケ』特製クリアファイルを2名様にプレゼント!

期間
10月2日(金)~10月31日(土)23:59まで

応募方法

① 映画『小さなバイキング ビッケ』作品情報ページのコメント欄に本作の感想や伊藤沙莉さんへの応援メッセージを投稿してください。

https://tokushu.eiga-log.com/anime/54529.html

② ”m-gift@sobal.co.jp”宛てに、タイトル:「ビッケプレゼント応募”投稿時のニックネーム”」をご記載の上、メールをして応募完了となります。

※ご当選者様には編集部から当選のご連絡をさせていただきます。その際、プレゼント発送先のご住所等個人情報をお預かりさせていただきます。

伊藤沙莉,映画『小さなバイキング ビッケ』


ヘアメイク:AIKO
スタイリスト:吉田あかね
衣装クレジット ※すべて税抜き価格
ワンピース/¥64,000 furuta
イヤリング/¥14,500 STRI

キャスト

伊藤沙莉(ビッケ)、三宅健太(ハルバル)
前野智昭(レイフ)、和多田美咲(イルビ)
田坂浩樹(スベン)、前田雄(ウローブ)

鷲見昂大(ファクセ)、白井悠介(ゴルム)
神尾晋一郎(ウルメ)、長瀬ユウ(スノーレ)
坂田将吾(チューレ)、矢尾幸子(イルバ)、野津山幸宏(ソー)

監督

エリック・カズ

アニメーター

ティモ・ベルク
『SING/シング』『ペット』『怪盗グルーのミニオン大脱走』

配給:イオンエンターテイメント、AMGエンタテインメント
公式サイト:vic-movie.com
©2019 Studio 100 Animation – Studio 100 Media GmbH – Belvision

10月2日(金)よりイオンシネマ他にて全国公開

 

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