コロナ禍で映画プロデューサーが開校した子供向けオンライン演劇教育とは【後編】

「ACT芸能進学校」伊藤主税氏インタビュー
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「ACT芸能進学校」
伊藤主税氏インタビュー【後編】

今年10月に新しいオンライン・アクターズ・スクール「ACT芸能進学校」(通称:A芸)を開校された伊藤主税氏へのインタビュー後編。「A」cademic (学究的)「C」reative (創造的)「T」raining (訓練)の頭文字が組み合わさって名付けられた「ACT芸能進学校」は、《ひとり一人が自分の価値観を自分なりに表現、彩り、生きていける世界を創る》を目指して、演技や映画製作、映像に関する教育コンテンツをオンラインで提供しています。

―――― 『青の帰り道』がチラッと頭に浮かぶんですけど、世の中に披露出来るまでもう一周したわけですが、出演キャストの皆さんが藤井監督含め皆で一致団結して、公開時には涙して喜んでいて、凄くその想いが伝わってきました。映画を皆で作っていて、一緒なんだけどそれぞれの役割がハッキリとしているような感じがするので、一つの作品を皆で作り上げるのも、憑依からの離脱じゃないですけど、一体感みたいなのも重要なのかもしれないですね。

伊藤主税
公開を控えている『ゾッキ』も凄まじいチームワークなんです。皆がこの作品を好きですし、ロケ地の愛知県蒲郡市の方々も「『ゾッキ』は希望」とおっしゃってくれます。

やっぱり目標を明確にする、旗を立てる、この作品はこういう想いを込めてやっているというのをオールスタッフでもそうですし、ただ作って儲けますだけではなくて、勿論ビジネスは大事なんですけどそれとは別軸で自分たちがこの作品をやる意義というもので一体感を作るのは、プロダクションコントロールというか、我々の仕事だと思います。

僕も現場へも行きますし。「映画とはこうだ」みたいなものとかで凝り固まってないので、俗に言う威張ってないですし、誰が偉いとかはないんです。

作品は監督が絶対責任というか、監督の世界観の中でやるものなんですけど、プロジェクト全体ではプロデューサーだと思うんですけど、宣伝部、俳優部、各クリエイティブがいますし、それぞれ誰がいなくなってもダメだと思っていて、その考えをいつも話すようにはしています。どうしてもプロデューサーは偉い、会社の社長みたいな感じではあるんですけど、ただの1ピースで役割があるだけなので。そこに関してはずっとこだわっているかもしれないです。

それは監督であり、共同プロデューサーを務める山田孝之さんも同じ考えの基に一緒にやっているので、ゴミ捨てや荷物運びもやりますし、プロデューサーとして地元の関係者への挨拶回りとかもやります。本当にそういうチームワークで一つの作品を創っていくマインド、それがものづくりの正しい形だと思っています。

映画『ゾッキ』特報

―――― 『ゾッキ』は蒲郡ですけど、ACT芸能進学校は色んな地域の人たちがオンラインレッスンで参加出来ますし、技術を学んでいればそれぞれが地域の顔として色んなことを自分中心に発信することも出来ますよね。色々な効果が見込めると思いますが、狙いというか、こんなことが出来たらいいなみたいなことがあったら教えてください。

伊藤主税
MIRRORLIAR FILMS」には地域で映画を撮りたいという声がいくつか届いています。この企画にA芸で頑張ってくれてる子たちが出演してくれて、夢に向かう一歩に繋がったり。その子どもたちが活躍してれたら地域のPRにもなるので、そういうこともやっていきたいと思います。

映画って大人だけでも出来なくて子どもも出演するし、文化祭もそうだと思うんですけど色んな人が集まると出来るじゃないですか。市役所の人と商工会の人と子どもたちでお芝居のワークショップをやってみるとか、何でもいいので手作りで撮ってみるみたいなことをやって、心の豊かさとかものづくりの楽しさを学んでもらいながら、映画作りに少しでも興味を持ってもらう取り組みもやろうと思っています。

 

―――― 色んな人たちが集まることで効果が生まれるといいですよね。お話をうかがっていると敷居がなくなってきて、自分たちでも映画を作りたくなってきました(笑)

伊藤主税
“A芸”のカリキュラムは、まず動画を観て勉強し、観たものをレッスンで活かして、特別ワークショップみたいなもので発表しています。少しでも多くの実践の場が提供できるように、and pictures作品などに出演機会があったり、レッスンで終わらせずオリジナルの映画製作も行なっています。来年の春からは、八重樫風雅監督、諸江亮監督、菱沼康介監督による3本のショートフィルム「A芸Film」の製作を開始します。

ACT芸能進学校,伊藤主税,画像 ACT芸能進学校,伊藤主税,画像

―――― 映画ログプラスは元々映画ログという映画レビューサイトからスタートしているのですが、レビューとして感情を文字・言葉にすると、それが当たっているかどうかは別としてある程度はっきりとした認識を持つことが出来るという意味では言葉も大事だと思っています。言葉と感情のやり取りについて、何かお考えはあるのでしょうか?

伊藤主税
実は“A芸”のレッスンでも入れています。

例えば、台本の中の台詞というものに対して探究するってことをやっていて、台本はまさに言葉というか文字なんですけど、ト書きと「おはよう」しか書いてないんです。だけど、その意味は色んな意味があって、その人の生きてきた経験とその時の状況とかを子どもたちと探究して研究して、「だからこの言葉が出てるんだよ」みたいなことを言ったり。それは本当にレッスンの中でやっていくべきことかなと思っています。

―――― レビューにまとめようとすれば映画を一生懸命に観るんですよね。そうすると、これってひょっとしてあれと繋がっているから、この仕草が実は…とか。そういう意味では全体像を把握することが、人間の行動観察みたいなところにはとても役に立つと感じるところがあります。凄い発見をしたりするんですよね。

伊藤主税
映画レビューの方々って、凄まじい研究してる人がいるじゃないですか(笑)僕らより全然観てるし、研究してるじゃんって(笑)そこは映画ならではの面白いことだと思っていて、僕は賛否があって映画はいいと思っていて、監督は辛いですけど(笑)傷つきやすい監督もいるので。

たまにあるのが、あそこのシーンの美術で用意されていたメモって何が書いてあったんですか?とか。美術の人からすると超嬉しくて、映んないですけど美術部とか演出部もそうですけど、もし映った時のことを考えて、事件に基づいた資料とかを書いてあるわけなんです。ただ、それって映らないことが8割、9割ぐらいだったりするんですけど、本当にプロの方々ってそういう仕事をされてるので、その時は美術部にすぐ連絡しましたけど(笑)何が書いてあったっけ?って。

デイアンドナイト』の時だったんですけど、美術部が自分で記事を書いて、映らないことを一晩かけて記事を考えていた。そこまで観られてると、粗をどんだけ観られてるんだろうって(笑)非常にドキドキはしますよね、レビューは。

ACT芸能進学校,伊藤主税,画像

―――― 声の表現という意味ではアニメ、声優さんもスゴイ方々だと思います。表情も含めて目の動きで表現をすることとは別に、声だけで、人間以上の表現をする画に命を吹き込んでいく作業も素晴らしいと思うんですけど、その辺りは何かお考えや取り組んでいらっしゃることがあるのでしょうか?

伊藤主税
アニメとアフレコのレッスンも取り入いれてるんですけど、声優さんに関しては技術がスゴイですね。声だけで全てを表現しなきゃいけないので。

今、ジャパニメーションと言われるぐらい日本のアニメが評価を受けてますけど、声優さんとかの技術が支えとしてあって評価が上がった部分が大いにあると思います。

海外に勿論吹き替えもありますけど、字幕で観ている方々もいて、言葉は分からなくても技術で何を伝えたいとか感情の起伏をアニメーションと同時に目に入れて、観る人は受け取って、それで伝わっていると思っているんです。あの努力とか探究は凄いものがあって、声優さんのレッスンも見に行かせてもらったんですけど、本当に素晴らしい努力がそこにはありました。教える方も真剣ですし、学ぶ方も真剣ですし、あの鍛錬があってこその技術だと思いますね。感情をもちろん乗っけなきゃいけないんですけど、声に感情を乗っけることって非常に難しいものなんですけど、一つの文化だと思いますね。ドキュメンタリー映画を作っていますので、是非観ていただきたいです。

俳優部も声は凄く大事です。ただ、声のトーンは感情と合わせて生まれるものなので、それが身につけられてない方、わざと出しているような方はまだ多い傾向にあると思います。特に子役の方はそうですね。逆に言えば、そこを子どもの時から学んでいけたら、大人になったら凄い高いレベルに達しているということは考えています。

―――― 映画制作の現場を知り尽くす伊藤さんだからこそ、演技の素晴らしさも全て承知の上で立ち上げたACT芸能進学校。信念を持ち、無数に広がる可能性に向かって一歩一歩丁寧に取り組んだ先にどんな未来が広がっているのかとても楽しみです!伊藤さん、有難うございました!

来春より製作「A芸フィルム」公開オーディションを実施します!

ACT芸能進学校,伊藤主税,画像

ACT芸能進学校では、2021年の春から、八重樫風雅監督、諸江亮監督、菱沼康介監督による3本のショートフィルム「A芸フィルム」の製作を開始します。第一回目として12月に八重樫風雅監督の作品オーディションを実施します。

詳細 https://act-college.com/3808/

A芸フィルム 八重樫風雅監督作品オーディション
■オーディション日程:12月26日(土)時間未定
■撮影日程:2021年4月以降予定
■募集資格:5歳〜14歳の男女(年長〜中2)
■応募方法:応募フォームより必要情報をご記載ください。メールまたは公式LINEアカウントよりプロフィール・お写真を添付してください。
応募フォーム https://forms.gle/s8t9aU5wEiLMNKWb9
A芸公式LINE https://line.me/R/ti/p/%40735ttrlk
メール info+audition@act-college.com (件名を「A芸フィルム八重樫監督応募」としてください)

ACT芸能進学校芸能ホームページ:https://act-college.com/

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