
「陶王子くん」が劇場鑑賞マナー動画でミニシアターを応援!
JR東中野駅の近くにあるドキュメンタリー映画を中心に多様な作品を上映しているポレポレ東中野。今回は、大槻貴宏支配人に2021年の幕開け作品として『陶王子 2万年の旅』を選んだ理由や映画ファンへのメッセージをいただきました。
“陶器”を題材にしたドキュメンタリー映画なんて、“地味そうだし自分とは無縁…”と思う方もいるかもしれませんが、観てビックリ!“学び”はもちろんのこと、“エンターテインメント”として存分に楽しめる作品です。
さらに、ミニシアターのファンでもあるTaiTan氏がクリエイティブディレクションを担当した「陶王子くん」による劇場鑑賞マナー動画も公開。こちらはミニシアターの安全に対する取り組みのアピールを目的とした映像になっていて、ポレポレ東中野をはじめ全国のミニシアターの幕前映像として活用されています。
―――― 2021年最初の上映作品は『陶王子 2万年の旅』を選ばれています。柴田昌平監督による本作品を選出された決め手をお聞かせください。

映画『陶王子 2万年の旅』
大槻支配人
陶磁器の進化の過程から、人間の強さや逞しさ、課題を克服する力が見えてきて、現在の新しい困難に向き合っている僕たちに前向きな気持ちを持たせてくれる作品だと思っています。ですので、本当に大変だった2020年をなんとか乗り越えたとは言え、まだまだ落ち着かない2021年の、僕たちの幕開けの上映が良いな、と。
―――― そして『陶王子』の若手応援スタッフが中心となり、劇場の営業後に撮影を行い、幕前映像を制作されました。映画館にとってとても可愛らしい“味方”の登場になったのではないでしょうか?

撮影 湯越慶太

撮影 湯越慶太

撮影 湯越慶太
大槻支配人
「陶王子くん」は様々な形で活躍できると思っていたので、彼をマナー映像の主役にするという考えは大賛成でした。ミステリアスで且つユーモラスで、見た人の記憶に残る映像になったと思います。
コロナ渦のミニシアター向け 鑑賞マナー動画(陶王子ver.)
―――― 昨年はコロナウィルスによる休館を経験され、その後も遠方からのお客様も多いポレポレ東中野にとっては難しい1年だったと想像します。そんな中、チケットのオンライン販売もスタートされています。改めて、大きな変化をご経験された2020年を振り返ってください。(過去の取材時にオンライン販売に言及いただきました。記事リンク)
大槻支配人
毎年色々あるのですが、改めて振り返ると大きな出来事が沢山ありました。3月末の土日の休館に始まり、丸々2か月の休館。そんな中でのグッズ製作から再開まで。周りも見ながら、同調することなく、且つ突っ張ることないように判断することが今までより多い一年でした。
オンライン販売の導入も、大きな変化の一つです。どういう販売形態にすれば年配の方も購入しやすくなるのかな、と悩んでいた最中でしたので、並ぶのを避けたい、ロビーで待ちたくないなどの理由からチケット予約を望む人が増えたこのタイミングで導入出来たのは良かったのだろう、と思っています。また、6月の再開に合わせてオンラインでの入場予約制から始めて、10月末からの完全指定席という流れも、混乱を減らす理由の一つになったかと思います。
―――― 映画ログプラスでも『なぜ君は総理大臣になれないのか』、『戦車闘争』、『眠る虫』等の作品が公開時に話題となりアクセスが集まりました。2020年上映作品の総括をお願いします。
大槻支配人
上映している作品のカラーは変えてはいないのですが、座席制限や上映回数の減少などから、自分たちが決めた作品を今までよりも長期間上映するようにしました。『なぜ君』は6月13日から12月末までの半年以上、『眠る虫』も10週間の上映期間となり、その期間に数字が伴った作品も多かったですし、そういった作品に助けられました。
しかし同時に、上映延期によって仕切り直しを余儀なくされた作品や、当初のスケジュール通りでも再開後に思うように拡がらなかった作品もあり、それについては申し訳ないことをしたな、という気持ちです。

映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』©ネツゲン

映画『眠る虫』
―――― 最後に、ポレポレ東中野に足を運んでくださる映画ファンは勿論、試行錯誤を続けながら制作に向き合っている映画人に向けてメッセージをお願いします。
大槻支配人
何事も、以前の形に戻ることは無いと思っていて、新しい形になっていくんだろう。映画の作り方も、見方も少しづづ変化していくだろうと。で、それは良いことなんだろうと思っています。そういう変化を恐れず、しなやかに対応しながら頑張っていきたいし、頑張っていきましょう!
ポレポレ東中野公式サイト:https://pole2.co.jp/
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