阪元裕吾監督&女優円井わんさん『黄龍の村』公開記念特別対談インタビュー

阪元裕吾監督&女優円井わんさん,画像

円井わんさんが阪元監督の作品作りのこだわりに迫る!

弱冠25歳にして「ゆうばりファンタ」「プチョンファンタ」ほか内外の数々の国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞し、日本バイオレンス映画の新星として今最も注目の鬼才 阪元裕吾監督。本年度『ある用務員』、『ベイビーわるきゅーれ』ほか続々と新作が公開される中、新たなバイオレンスホラーの大傑作黄龍の村が24日から池袋シネマロサほか全国公開中です!

一方、女優の円井わんさんは主演映画『コントラが世界各国の映画祭で高い評価を獲得し、この夏には『鳩の撃退法』『うみべの女の子』など出演作が続く、今後益々注目の女優さんです。

阪元監督の代名詞と言えば圧倒的なアクションシーンですが、演技のみならず空手経験も豊富な円井さんに是非、阪元監督作品で躍動していただきたい!今回はそんな映画ログプラス編集部の熱い想いにお応えいただき、阪元監督と円井さんに『黄龍の村』公開記念の特別対談をしていただきました。

円井さんが阪元監督の作品作りのこだわりに迫り、結果として、これまでの阪元裕吾初期三部作を総括するようなお話を披露していただきました!

―― 早速円井さんに伺いたいのですが、『黄龍の村』はいかがでしたか?

円井わんさん(以下、円井さん)
メチャクチャ面白くて、2回観ちゃいました!

阪元裕吾監督(以下、阪元監督)
ありがとうございます!

円井さん
ベイビーわるきゅーれ』を拝見させていただいて、友達と行ったんですけど「ヤバッ!スゴイ!!」って(笑)

度肝を抜かれて、アクションでありながら演者がリアルに物語を作っていくので、きっと監督の演出力がスゴイんだろうなって思いました。

阪元監督
『ベイビーわるきゅーれ』のアクションを作っているのは園村健介さんなので、自分の情報がどこまで正しいかわからないですけど、アクションへの思想は同じで、「実戦ベースでやりましょう」と。色んな人に聞くんですけど、格闘技や武道をやっている人は、その人にしか出せない“圧”、伊澤さんは「“圧”が出せる」って言っていました。それは相手にだったり、カメラにも圧が出せるって言っていましたね。ただ、園村さん曰く、格闘技からアクションに行くより、アクションをやってから格闘技をやった方がいいとかそんなことも言っていて、「へえ~」って聞いていました。

例えば、極真は当てるじゃないですか。だから、寸止めが出来なくて毎回ぶん殴っちゃうみたいな感じで(笑)、相手役がちょっとキレることも現場であったらしくて。

円井さん
流派によって違うのかな。私は松濤館だったので、当てなかったんです。

アクションをやってからの方が良いというのは、体の柔らかさかなと思います。武道をやっていても、伊澤さんみたいに回転とか掴みかかったりとかって出来ないじゃないですか。

阪元監督
アクロバットは俳優が出来なくていいとは思ってはいるんですけどね。スタントマンは職業としてあるべき仕事なので、アクロバットが出来なくても「アクションやってます」って言っていいと思います。『黄龍の村』の後半チームの主人公だって出来ないし。

円井さん
えっー!?

阪元監督
アクロバット全然出来ない。一ノ瀬さんもアクロバットはしない。でも、圧があるじゃないですか。彼もタイでムエイタイか何かを3年ぐらい修行したみたいで、ジャングルの小屋みたいなところに、男だけで2年間ぐらい暮らして。

本当にあのキャラ(笑)あんな生活をしていた時期があるらしい。だからあの“圧”が出せるのかなって。

円井さん
画面越しから怖かったです(笑)

―― 女性同士の格闘のシーンは、ある意味で綺麗というか、スマートに決めていく。間が空いていればそこに差し込んでいくような、そういうイメージで受け止めることが出来ました。男性の圧や力技みたいなところとはまた違いがあって、その辺のところは使い分けというか、バランスが面白かったです。

阪元監督
バランスはあんまり考えなかったです(笑)
とりあえず、石塚さんと小玉さんが闘うシーンは女性同士の闘いというより、石塚さんが空手で小玉さんが中国拳法、構えが違うじゃないですか。

円井さん
確かに、しなやかでした。

阪元監督
二人とも構えが違うがやりたくて、異種格闘技っぽいのが出来たらなっていうイメージでやっていました。

円井さん
監督の作品で印象深いなと思ったのが、登場人物たちがサラッとシュールなことを言う。「ちょっと馬、駐車してくるわ」とか(笑)

阪元監督
(笑)
言ってた、言ってた!

円井さん
「俺、田舎嫌いなんだよね」ってサラッと言っちゃうとか。水石さんたちが捕まって「何でこんなことするんですか?」って聞いたら、村長みたいな人が「校則でもあるやろそんなん!髪染めたアカンとか」って。それがメッチャ面白くて(笑)どういう脚本の練り方をされているんですか??

阪元監督
『黄龍の村』って何なんだろう?と思っているんですけど、自分でも(笑)何の映画だろうと思ってはいるんですけど、最初は真面目なホラーのつもりで書いていたんですけど、前半は(笑)その前半がホラーにならなくて、やってもやっても。

ガキ使の「笑ってはいけないシリーズ」みたいな、あんなノリになっちゃって。だからもう、怖いシーンをやろうっていう気持ちは撮影の日にはなくて、何が面白いのかな?みたいな感じでいったら、「馬、駐車する」とか鍋つかみを素手でとか。あれも怖いのかどうか分からないですけど。

円井さん
でも、不気味さありましたよね(笑)

阪元監督
女の子たちはなぜかちょっと離れた所で漬物食ってるみたいなとか、“怖いのかな、これ??”とか思いながらやっていて。そうですね、やってみてやっぱりホラーはあんまり興味がないんですかね~(笑)

円井さん
(笑)

阪元監督
そういえば、あんまりホラーを観てこなかったんで。『13日の金曜日』とか『悪魔のいけにえ』とかちゃんとセオリーは通ってはいますけど、それを真面目にやる気はなかったんじゃないですかね。(『黄龍の村』は)ちょっと前の映画なので、今思い返してみると。ホラーの皮を被ったコントみたいなのがやりたかったのかなって。

それはガキ使とかのツッコミのない感じ。「笑ってはいけないシリーズ」じゃなくて、もうちょい番組そのものがコント仕立てになっているような回があって、まっちゃんが理不尽にキレるとか、そんなんが面白いのかなみたいな感じでやっていました。

阪元裕吾監督,画像

円井さん
なるほど。基盤は結構お笑いなんですね(笑)

阪元監督
お笑いでしたね。“あんまりホラーやる気なかったんだな”っていうのは、2年経った今思いました(笑)

円井さん
でも、メッチャ怖いんですけどね。スマホ的な感じのシーンから、画が広がっていくところとか凄く奇妙だなと思いながら観ていました。

阪元監督
ただ、怖がらせる気なかった。唯一、ちゃんとやったのは一人目が死ぬところ。予告で死んでいるんですけど、そこは真面目にやっているつもりではありました。
人が死んで話が進むのは一番大切なことだと勝手に思っているので。『ベイビーわるきゅーれ』もそのつもり。ヤクザのオヤジをぶち殺しちゃって、話がガラッとアクションに展開するとか。人の死で話を進めるのは大事だなって。

円井さん
それって昔からなんですか?

阪元監督
昔からですね。何なんですかね~。
殺しちゃって、そこを基盤にするというか「ああ、殺しちゃった」っていうところが大事に一番映画のクライマックスにしたい。バカスカ殺すんですけど、バイオレンスにはそういう転換が必要。この死がきっかけで!!って。

―― 深いですね!!

円井さん
監督のバックボーンが知りたくなります(笑)

まさかの展開が続くので、思考回路が停止しちゃって、“エッ、どうなるん??”みたいな。それで過去がフラッシュバックされて、青春の1ページが途絶えた瞬間が残酷でありリアル。そして、陰の方々の大逆転…。この発想、根源みたいなものが知りたいです。

女優円井わんさん,画像

阪元監督
中学の時にハマっていたのが『パルプ・フィクション』、『スナッチ』、『バーン・アフター・リーディング』。共通点が中盤で主要人物がいきなり死ぬ。『スナッチ』もベニチオ・デル・トロ が、メチャクチャあっさり引きで、凄い名優なのに、顔にズタ袋みたいの着せられてフレームの端っこの方で急にバーンって撃たれて、足だけピョンって出て死んだみたいな。確かそんな処理のされ方。『バーン・アフター・リーディング』は、ブラッド・ピットが主演みたいな感じで話が進んでいたと思ったら、映画の真ん中ぐらいでいきなりジョージ・クルーニーに撃ち殺される。『パルプ・フィクション』も、ジョン・トラボルタがトイレから出たらいきなりマシンガンで撃たれて死ぬ。それを中学の時に3連続ぐらいであびて(笑)“中盤で死ぬの面白いな”とずっと考えていたんです。

その後、小説書いたり、演劇やったりしていたんですけど、なかなかそれが出来ないじゃないですか。で、『べー』とか『ハングマンノット』とか色んな自主映画も撮ってきた中で、やっと“この人が死んだら面白いだろうな”みたいな感じです(笑)

ちょうどいいって言ったら失礼ですけど、途中で死ぬなんて思わないじゃないですか。それで中盤で死んだら絶対オモロイ!、それだけでやった感じです。だから、あの人には申し訳ないことをしたとは思ってはいます。

でも、『アウトレイジ ビヨンド』は、中尾彬さん視点で進んだと思ったら、いきなり既に裏切られていて、あっさり殺される。北野武クラスになったらそういうことも出来るんだなって思いました。

阪元裕吾監督,画像

―― 贅沢な使い方をされたってことですね(笑)

阪元監督
しかも、最後のエンドロールに台詞で結構出てきていたんですけど切っちゃったんです。
エンドロールのシーンをメチャクチャ撮っているし、序盤のキャンプに行くまでとかも、丸々カットしたところがいっぱいあるので世に出したいんです。俺も出ていて、パチンコ帰りに絡まれて「何、買ったん?」みたいなこと言われるシーンとか、全部切っちゃったんで、使いたい。

円井さん
(笑)
後半ヒーローチームのやり取りが淡々としていてめちゃくちゃ面白かったんですけど、そういう温度差は監督の演出ですか?

阪元監督
そうです、ああいうのが好きです(笑)
虎視眈々と説明する睦夫とか(笑)一番仕切っている人。

円井さん
めちゃくちゃ面白かったです!(笑)

阪元監督
彼も芝居やったことなかったんで。後半の空気って彼の空気だと思うんですけど、普通に喋っていてメッチャ面白いなと思ったのでキャスティングしたんです(笑)

“こいつこのまんま映画出て来たら面白いだろうな”って。そのまんま映画に出てもらったんで(笑)

円井さん
元々は何をされている方なんですか?

阪元監督
元々は京大生で建築学科。自主映画の「ファミリーウォーズ」を手伝ってくれて、その時も一瞬だけ出演してもらったら凄く適切な芝居をしてくれて。適切やけどちょっと空気ちゃうなみたいな、全て達観しているような感じ。その感じが面白い。

円井さん
コミュニケーションとかキャラクターを作り込むのかなと思ったのですが、そこまではない感じですか?その人の個性を活かす?

阪元監督
『ベイビーわるきゅーれ』も結果そうですね。伊澤さんと高石さんはあて書きだったので。“こんな奴おらんやろ!”っていう映画ばっかり撮ってるんで。用務員が殺し屋とか、『黄龍の村』が一番意味分からないですけど(笑)なんで、実在感を出す、それが一番気使いましたね。

円井さん
あて書きという部分も素晴らしいなと思いました。

阪元監督
文章とか演技ってその人が出るんじゃないかなって。やっぱり良い文章を書ける人と、良いお芝居が出来る人はそれなりの人生経験がある人じゃないと無理だろうなって。いい人間がいい芝居を出来るから、それをそのまんま撮ればいいっていう気持ちがありますね。理想はあんま何も言わないのが、阪元さんは。カメラの位置だけ決める。北野武とかはそういう感じで、編集でキャラクターを決めるみたいなことを言っていたんですけど、それが理想ではあります。(監督は)何も言わなくていいみたいな。

―― ちなみに、円井さんだったらこういうキャラクターでお願いしたいとか思い浮かぶものですか?

阪元監督
そうですね、パッと思いつくキャラクターはアパレルとか。

円井さん
アパレルですか??

阪元監督
アパレルやってそうじゃないですか。「いらっしゃいませ~?」みたいな(語尾が)延びるタイプの人。ああいう人あんま描かれていないじゃないですか。あんま描かれていないところを攻めていきたいですよね。

「ませぇ~」みたいなの、なんでなんやろって。

円井さん
疑問ですよね(笑)

阪元監督
聞いたことがあるんですけど、声が埋もれないためにドンドン下に下に声をやっていったら、「せぇ~」みたいな感じになったらしい。だから、埋もれへんために初日からどんどん下がっていく人。それを撮ったところで「何のシーンやねん!」って話ですけど(笑)そんなの撮りたいなとかちょこちょこ思ってはいて、それにプラスして毎回殺し屋やったり、人を殺すのみたいなのを入れるといい感じに足し算してキャラクター出来上がるなって。

円井さん
阪元さんの映画になっていくわけですね(笑)

『黄龍の村』を観て、外部には絶対漏らしてはいけない祭典をする人たちがいる、みたいな逸話を思い出したのですが、そういうのに興味を持たれてます?

阪元監督
そうですね。設定自体は凄い真面目なところから考えてはいて。検索し直しても出てこなくなっちゃったんですけど、国内の西の方で、その日1日だけは絶対家から出たらアカンみたいな風習がある村があって、それを見つけたんです。で、儀式で何かが練り歩くらしいです。

円井さん
何か聞いたことある!(笑)

阪元監督
白装束集団みたいなのが出て来て、その日だけは絶対家から出たらいけないみたいな。それを聞いた時に、この映画の前半みたいなそんな怖いシーンが撮れたらいいなって。怖くはならなかったですけど(笑)、最初はそういうところから始まりましたね。

ホラーは、もう一回やりたいなとは思ってはいるんですけどね。もっと意味分からないホラー映画(笑)

円井さん
私の周りにも阪元監督ファンが結構いらっしゃって、「昔から監督の作品は面白いと言われていたけど、もっとグロかった。『ベイビーわるきゅーれ』は良い意味で大衆に寄り添った感がある」という感想を聞きました。過去の映画作りから、今後の映画作りに向けて監督が心に決めていることってありますか?

阪元監督
人を傷つけない人殺しの映画を撮りたいと(笑)、何となく思っています。

昔は本当に婆さんとか、車椅子の人とか、そういう不謹慎な殺人をずっとやっていて、女子高生をハイエースで拉致して乱暴するカットを長回しで撮ったり、食人鬼の話だったら赤ん坊をぶち殺して、煮込んで角煮にするとか。ホンマに常軌を逸したような不謹慎なことばっかりやってきた。『ファミリーウォーズ』はその典型で、本当に不謹慎の固まりみたいな映画を撮ってきたんです。その延長線でTwitterとかでも、そのノリで変な発言してしまって炎上したりして、こういうモノ作りとか、こういう作品作りで、自分みたいな作家がやっていくのは違うかなみたいなことを炎上した時に思って、それを転換期に『黄龍の村』とか『最強殺し屋伝説国岡』とか、殺し屋だけど日常物みたいなことをやって、それが『ベイビーわるきゅーれ』で一番開花したというか、上手いこといった。

人間を愛おしいと思う気持ちと、人を殺しまくるバイオレンスを同居させることを色々模索して、やっと『ベイビーわるきゅーれ』で一つ成し遂げたかなって。不謹慎でぶっ飛んでいて、過激でヤバくてみたいなのは、『ファミリーウォーズ』が最後かなって。あれを天井にしなきゃいけない、あれ以上いったら多分取り返しのつかないことをして終わるなっていうのがあって。それは炎上したりして、色んな人に気付かせていただいたんです。これからはもうちょっと誠実な、人を傷つけない人殺しの話を(笑)なるべくやっていこう、と。

円井さん
ある種ヒーローみたいな感じ??

阪元監督
「ザ・スーサイド・スクワッド」も成立しているじゃないですか。頭おかしいけど、最後に人を助けるんや~とか、ヒーローイズムの話じゃなくてもいいと思うんですけど。特定の人を傷つけるような台詞をポンッて入れたら話題にはなるだろうけど、もっと楽しい気持ちで人が死ぬのを見てほしいなって。

円井さん
本作の最後の一ノ瀬さんも…。

阪元監督
結構悩みどころではあるんですけど、キャラクターを愛しすぎて殺せなくなるんですよね(笑)『黄龍の村』は特にそう。

だから『ベイビーわるきゅーれ』とか『最強殺し屋伝説国岡』とか殺し屋がいっぱい出て来る話なんですけど、主要キャラが殺せないんですよ。殺さなきゃいけないと思ってはいるんですけどね。

黄龍の村』からやってきて『ある用務員』『ベイビーわるきゅーれ』の3本は低予算アクション商業映画、阪元裕吾初期三部作と、後に語られる三部作は達成出来たのかなって。

黄龍の村

ある用務員,画像

映画ベイビーわるきゅーれ,画像

円井さん
是非、特集上映をやってほしいです!

阪元監督
やってほしいですね。『ある用務員』でも「僕、中卒なんでかけ算とか出来ないんです」みたいな台詞があって、その台詞は中卒の人をバカにしているような台詞っていうつもりは全くなかったんですけど、それでも気になるというか傷ついたというか、そんな台詞どうなんだみたいな人もいて、もっと考えなきゃいけないなとは思いました。

円井さん
色んなことに繊細だから、モノ作りも大変ですよね。

阪元監督
『ベイビーわるきゅーれ』は結構気を使ったんです。ヤクザだったらもっとこんなこと言うだろうなみたいなことも、消して、消して。本当に誰が観ても楽しめるような殺し屋の映画を目指して、結果それは多分達成出来た。『ベイビーわるきゅーれ』を観て、「ここが不快でした」みたいな声は見受けられないので、自分の感覚を大事にこういう台詞言ったらいけないだろうなとか、こんな角度から女の人を撮ったらいけないだろうなとか、そういうところは気を使いながらやっていきたいです。

韓国映画はバイオレンスはバイオレンスだけど、逆に真面目って言えば真面目。『ベテラン』とか『エクストリーム ジョブ』とか『EXIT』とか、ヒットしている作品は結構社会性を大事にして、コンプライアンスを守っているような映画が多いんじゃないかな、意外とね。日本映画が過激な道に進んでいくのはいいと思うんですけど、自分は韓国映画の誰も人を傷つけない人殺し映画を今は撮りたいです。

円井さん
映画ログプラスのインタビューの時に『ヴィンチェンツォ』にハマっている話をさせていただいて、韓国映画とかドラマの面白さって何なんでしょうね?って。その時に、阪元監督も韓国映画を称賛されていたと伺ったので。

阪元監督
ストレスがないですよね。

円井さん
ないです。ずっと観ていられるんですよね。

阪元監督
こいつこんなことしといて、こんなことするんかいみたいな、そういうストレスがなければない方がいいんだなって、最近気付いた(笑)

もう一つだけ言うと、実際にあった事件を映画化する時に、現実に起きた〇〇事件なんかをやったら話題になるだろうけど、本当に人が亡くなって、本当に傷ついていることじゃなくて、もっと過激じゃなくて、かつもっと社会性のあるテーマをやれたらいいなって。学生アメフト部のタックル事件とかあったじゃないですか。あれも日本の現代の闇の縮図だなって。コーチが「やれっ」って言って、コーチは謝罪に一切出ず。当事者だけが謝罪会見をする。一人のこういう人間がいて、こういう被害者がいて、それは日本社会の今に繋がっているんだよ、みたいな真面目な作品をやりたいなっていう話がしたかったです。

―― 最後に、阪元監督から円井さんにお言葉を、是非。

阪元監督
大学の頃に女の子が「殺しまくる役をやりたいです」と言ってくれたことがあって、でもその殺しまくるキャラを支えているのはその周りだから、周りのキャラクターを大切にしたいです。

『ベイビーわるきゅーれ』だったら、団子屋で絡まれるご主人とか、メイド喫茶の先輩の姫子ちゃん。姫子ちゃんのキャラは別に何のドラマもないし、ただ優しい。モブではないですけど、怒られちゃう、怖がるための存在でしかないじゃないですか。ただ、インパクトあるキャラクターにはなった。何なんだろう?って言ったら、それはキャラクターというより演者の力だなって。福島雪菜さんがあれだけまくし立てる関西弁で面白い演技してくれたから、あの姫子っていうキャラクターが残ったなって、面白いっていうか。後半もう一つグッと惹きつけられる要素になったと思っているんで、受けの芝居って難しいと思うんですけど、そういうのも自分は上手い人にやってもらいたい。

姫子ちゃんとか団子屋のご主人とか。殺しまくるキャラクターとかそういう話じゃなく、ああいうので輝ける。『ベイビーわるきゅーれ』の掃除屋さんの凄い説教する田坂さんとかもそうでしたけど。別に人を殺すような役じゃないけど、印象残るみたいな。ああいうのが好きなんですよね。むしろ。主人公より。だから、そういうのを是非一緒にやれたらなっていうのがあります。

円井さん
ありがとうございます!

阪元裕吾監督&女優円井わんさん,画像

―― 全部の俳優さんへの愛を感じました!ありがとうございました!

『黄龍の村』予告動画

公式HP

https://koryunomura.com/

キャスト

水石亜飛夢
松本卓也
鈴木まゆ
秋乃ゆに
ウメモトジンギ
石塚汐花(アイドルカレッジ)
大坂健太
上のしおり
藤井愛稀
中村龍介
小玉百夏
安田ユウ
陸野銀次郎
海道力也
一ノ瀬ワタル
伊能昌幸

映画『黄龍の村』作品情報

監督・脚本・編集:阪元裕吾
音楽:遠藤浩二
主題歌:「Shrimp Salad Sandwich」Helsinki Lambda Club
(Hamsterdam Records / UK.PROJECT)

本編:66分 ビスタ 5.1ch PG12
配給:ラビットハウス
©2021「黄龍の村」製作委員会

9月24日(金)~ 池袋シネマロサ
10月2日(土)~ 大阪第七藝術劇場、以下順次全国公開

 友だち追加

コメント

注目映画

  1. 中国映画『春江水暖~しゅんこうすいだん』,画像
    中国新世代の才能が描く驚嘆の傑作 2021年大注目作品誕生!! 長編第一作でありながら、2019…
  2. ブータン 山の教室,画像
    世界で最も幸せな国から本当の”幸せ”や”豊かさ”を問いかける ハートフルな人間ドラマ誕生! ブー…
  3. 画像,君は永遠にそいつらより若い
    芥川賞受賞作家、津村記久子のデビュー作で第21 回太宰治賞受賞作品である『君は永遠にそいつらより若い…
  4. マスカレード・ナイト
    ようこそ「仮面舞踏会」へ 数々の傑作ミステリーを世に送り出してきたベストセラー作家:東野圭吾が描く…
  5. 映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかり
    社会不適合者な“元女子高生”殺し屋コンビが頑張って社会に馴染もうと頑張る異色の青春映画誕生! 阪元…
  6. 黄龍の村,画像
    これ、村の決まりやから 山あいを迷った若者たちがたどり着いた見知らぬ村。 かってない驚愕の体験が…

映画ログプラス Youtubeチャンネル

映画の予告動画など多数掲載!
映画ログスタッフによる、キャストや監督さんへのインタビュー動画も!!
東出昌大さん草の響き』【メッセージ】
ページ上部へ戻る