イ・ジェフンさんインタビュー!特別な初主演作『BLEAK NIGHT 番人』語る!

イ・ジェフン,BLEAK NIGHT 番人,韓国映画配信

韓国の実力派俳優が数々の新人賞を獲得した作品で監督から学んだこと

動画配信サービス「WATCHA(ウォッチャ)」にて、韓国映画『BLEAK NIGHT 番人が日本初&独占配信中です!今回は本作で主人公キテ役を演じ、数々の新人賞を獲得したイ・ジェフンさんにオンラインインタビューをしました。ドラマ「シグナル」映画『建築学概論』映画『金子文子と朴烈』で日本のファンにもお馴染みのイ・ジェフンさん。

本作『BLEAK NIGHT 番人』は、ユン・ソンヒョン監督が韓国国立映画アカデミー(KAFA)在学時に制作した独立系映画で、上映館数全国21館のみにも関わらず当時興行収入2億ウォンを突破し国内の映画賞を賑わせました。

学校の内外で形成される権力に悩みもがく若者たちを克明に描き、今や数々のドラマや映画で主演を飾るイ・ジェフンさんの出世作と言われています。当時の撮影を振り返っていただきながら、イ・ジェフンさんにとって特別な本作について語っていただきました!

イ・ジェフン,BLEAK NIGHT 番人,韓国映画配信

ドラマ「シグナル」でもお馴染みのイ・ジェフンさん(COMPANY ON)

―― 今回、イ・ジェフンさんにお会い出来てとても感激しています。ドラマ『シグナル』も凄く良かったです!早速、質問ですけれども『BLEAK NIGHT 番人』は2010年に製作され、『シグナル』は2016年、そして現在のイ・ジェフンさんを画面越しに拝見しても少しも若さが変わりません!とても魅力的なのですが、若さの秘訣や日常的に取り組んでいるトレーニングがあったら教えていただけますか?

イ・ジェフンさん
率直に申し上げまして、秘訣はありません(笑)
今こうしてオンライン上で、画面越しで見ているので若く見えるかもしれませんが、ズームアップしたら老けていますよ(笑)

―― いやいや、全然老けていません!

イ・ジェフンさん
秘訣とまでは言えないですけど、両親が同年代の方々に比べて非常に若いんです。見た目も若いので、そういった影響が私にもあるのかもしれません。

これも秘訣とは言えないかもしれませんけど、スポーツはずっと続けていますし、ウォーキングが好きで、歩くのがとにかく好きなんです。日本に行った際も長時間歩きます。それが自分にとって若さの秘訣になっているのかもしれません。後は毎朝必ずリンゴを一個食べるようにしています。

―― これから真似しようと思います!
10年以上前の作品が今回日本で配信されることになりましたが、当時の撮影について覚えていることがあったら教えてください。

イ・ジェフンさん
『BLEAK NIGHT 番人』は、私が俳優としての基盤を築く上で、大変重要な作品です。映画で初めて主演を努めたということもありますし、多くの映画関係者の皆さんに私という俳優がいることを知らしめる上で、非常に重要な作品です。この作品を通じて沢山の新人賞をいただきました。私という俳優を紹介する上で、この映画は絶対的な存在感を放っています。今回さらに、WATCHAを通じて、日本の皆さんにもこの映画を公開することが出来るようになったことを大変嬉しく思います。

当時は、本当に演技に対する情熱が全身から溢れ出ていました。自分でも抑えきれないほど演技に対する熱望に溢れていました。10年以上経つと、自分としてはまだまだ足りないなとか、なかなか出来ていなかったなとか、ちょっと恥ずかしくなるような部分もありますが、演技に一生懸命臨んでいた姿勢は今でも決して忘れてはいませんし、そういった意味でも私にとってはとても大事な作品です。

そして、もう一つエピソードとしては、高校生役にも関わらず劇中でタバコを吸っています。当時、私はタバコを吸っていなかったので、役のためにタバコを学んだわけですが、撮影の度に普段吸っていないので吸い慣れていない。なかなか上手く吸うことが出来なくて、ずっと吸い続けてしまったみたいで倒れてしまい、救急車を呼んだという笑えないようなエピソードもあります。

寒い中で吸い慣れないタバコを5箱も6箱もパカパカと吸いまして、一瞬目が回ってしまって倒れてしまったんです。自分でも本当にびっくりしたんですけれども、そういった辛い経験があったので、この映画の撮影が終わったら絶対にタバコはやめようと決意しました。が、一度経験してしまったタバコをなかなか止めることが出来ず、今は喫煙者と非喫煙者の間を行ったり来たり、そのような状況になっています(笑)

WATCHA 韓国映画 予告編

―― 本作はイ・ジェフンさんのキャリアにとっても凄く重要な作品だと思うんですが、この作品で得た経験が、現在でも活かされているなと思うことはありますか?

イ・ジェフンさん
まず、監督から多くのことを学ぶことが出来ました。私にとってとても親しい存在です。そしてこの作品や監督を通じて、俳優としての態度や姿勢を学ぶことが出来ました。どの作品に臨んでも、自分の全てを出し切ること。そして、自分の感情の全てを注ぐこと。それを相手に対してしっかりと伝えること。それが演技の基本である。それをこの作品、監督を通じて学ぶことになりました。

この作品と監督から学んだことをそれ以降の作品にも全て適応させてきました。そのお陰で、私がここまで成長することが出来たと思いますし、あの時に学んでいなかったとしたら、今の私は存在しないと言い切れるほど、本当に重要な大事な経験をさせていただいたと思っています。

後は演技感ですね。まず、リアリズムを追求するということ。リアルに、本物のように見せるということがいかに大事なことか。そして、どこまで演技を突き詰めていくことが必要なのか。その心構えと姿勢を学ぶことが出来ました。当時、作品と監督に出会っていなかったら、今の私はいなかった。そう思えるほど非常に重要な経験が出来ました。

加えて、この作品で作られたものは偽物かもしれない、虚構かもしれませんけれども、その人物を表現する上で、100%のリアリティーに近づけるということ。決して諦めずにその努力を続けること。さらに、それを追求するためにずっと前に進み続けること。そのエネルギー、そして力を得ることが出来たと思っています。

イ・ジェフン,BLEAK NIGHT 番人,韓国映画配信

―― ストーリーについてお伺いしたいと思います。身近な友人との関係が、当事者それぞれ純粋にその思いに向き合っているつもりなのに、思いもよらぬ結末へと進んでしまいます。良い・悪いという判断基準ではどうしようもない次元の作品で、とても映画的な作品だと感じました。そして、三人三様に傷ついてしまって、まさに観ている我々もBLEAK NIGHTに包まれてしまいました。そこでイ・ジェフンさんだったら、この三人の中で誰にどんなことをしてあげられると思いますか。

イ・ジェフンさん
まず、3 人のうち1人についてお話するとしたらトンユンですね。トンユンは、3人の中でも最も人間が丸いというか、包容力のある人物だと思います。それと違って、ちょっとトゲトゲしていたり、感情表現が下手なキテやヒジュンを繋げてくれる。そういった役割をトンユンはしていたと思います。

キテとヒジュンは、どちらかと言うと人に関心を寄せてもらいたい。人の愛情を受けたい。そういった人物たちなんですけれども、それにも関わらず自分からは上手くそれが表現出来ない。なので、トンユンだったら2人のそういった暗い部分、ネガティブな部分も十分に理解してあげられたと思うので、彼ら2人を傷つけるような言葉で傷つけるのではなくて、もうちょっと見守るような形。トンユンが2人を温かく包み込むような言動をしていたとしたら、3人の関係はもっとうまく続いたんではないか、キテのあのような悲劇的な最後を迎えずに済んだのではないかという風に思います。

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―― なるほど。そして、キテが亡くなったことについて詳しくは描かれていません。この映画を俯瞰的に観た時に、この映画の魅力はどんな点だと思いますか?

イ・ジェフンさん
私も映画を観て感じたことなんですけれども、苦痛を感じて悲劇的な選択をしてしまう場合、加害者と被害者がいたとして、通常は被害者がこういう悲劇的な選択をしてしまうのが一般的な状況だと思うんです。しかし、この映画の中では加害者が悲劇的な状況を選択してしまう。それがこの映画のちょっと特別な視点、特別なポイントではないかと思います。

仰るように具体的な描写があるのではなくて、それを観客たちが観て、想像して、実際に感じてこの映画にさらに関心を寄せるようになると思うのですが、なぜ加害者がこのような選択をしてしまったんだろうか?そういった謎解きのような部分も含まれていると思います。

映画を観るうちに、こういった悲劇的な選択をしてしまったことの裏付けというか理由として、この3人の関係性がどのように形成されていたのか?ということが段々映画の中で解かれていくわけですけれども、この描き方こそ本作が特別である理由ではないかなという風に思います。

―― キテはとても複雑な感情を持っているキャラクターだと思います。このキャラクターを演じる時に工夫されたこと、意識して演じていたことがあれば教えてください。

イ・ジェフンさん
私が高校生のキテを演じた時、年齢が27歳から28歳だったんです。自分が高校生の時はどうだったかなと思い浮かべながら、一生懸命演じようと努力をしました。高校生というと、ちょっと幼稚なイタズラを友達にしかけてみたり、注目集めたいとか、沢山の仲間を引き連れてリーダーシップをとってみたいとか、この中でキテがそういう役割として登場するわけですけれども、果たして27、28歳の私が制服を着たからといって、それを自然に消化出来るだろうか。ましてや、吸ったことがないタバコを不自然な形で吸っているわけですし、上手く出来るだろうかというので随分心配したんです。

共演者たちともその時初めて会ったので、年齢が多少違うのもありましたし、お互いにとても親しい親友同士の役を演じなければいけないのに、初対面で上手く出来るかどうか。色々な意味で心配をしました。ですが、そういったことを解決してくれたのが監督でした。撮影に入る前に、監督がしょっちゅう出演者たちを集めて色々な話を聞かせてくれたんです。映画の話を沢山してくれたり、一緒に映画を観たり、本当に皆が親密になる時間をじっくりと時間をかけて監督が作ってくださったので、キテという役柄、キテという人物が、私の中に段々溶け込んでいったのではないかと思います。

3人で過ごした時間がとても濃密だったので、ほぼ2ヶ月間、合宿とまでとはいきませんが、本当にしょっちゅう一緒にいました。先輩・後輩という形ではなく、お互いにタメ口を利きながら、完全に友達という形で一緒に過ごしたこと。これが私達にとってはそれぞれの人物になりきることが出来る非常に貴重な時間になったのではないかと思います。

加えて、当時は若かったので様々な人生経験自体が不足していたわけです。経験がない中で他人を演じるというのは、常に不安との隣り合わせというんでしょうか。これでいいんだろうか?今演じているこのやり方でいいんだろうか?という自分に対する疑問でいっぱいだったんです。ところが、キテを演じる上では、その不安、自分に自信が持てない、確信が持てない、それがむしろ良い方向に役柄に投影されたのではないかと思っています。

今はキャリアも積みまして、どの作品に臨むにあたっても、ある程度確信を持って望んでいるんですけれども、今のように確信を持ちすぎるのもいかがなものかということで、むしろ昔の純粋さ、演技する上での不安とか純粋さが、失われつつあるのではないか。最近はむしろ反省をしているような状況です(笑)

―― キテを見ていて、本当に身近に“こういう奴いたな”って思いましたし、迫真の演技に引き込まれました。そんな中でジェフンさんから見たキテ。ご自身に似ているところ、似ていないところ、どういう人物だったのか。加えて、キテを演じる上でやりにくかったシーン、好きなシーン、皆さんに見てほしいシーンがあったら教えてください。

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(COMPANY ON)

イ・ジェフンさん
まず、この映画を撮った時はとても寒かったんです。独立系映画ということで、現場の環境自体も劣悪でした。食べる物もほとんど用意されず、コンビニのおにぎりやカップラーメンで食事を摂りながら、皆で本当に苦労しながら映画を撮ったんです。

そういった苦労の末に生まれたこの作品が多くの人々に紹介され、そして多くの人々に愛されたことは、とても感謝しておりますし、この作品を通じて、映画の同志、映画仲間に会うことが出来ました。彼らとはずっと繋がっていますし、他の作品をやる時も当時の同志たちと共演することもあれば、また新しいプロジェクトに一緒に臨んでいることもあります。そういった素晴らしいご縁が出来たという点でもとても感謝をしています。

ただ個人的には、やはり当時の演技力。自分はまだまだだった。いろいろな不安を抱えた中で演じたわけですけれども、この映画がきっかけとなって、俳優として自分がどのように人に見られるのかをある意味自信を持たせてくれた。そういった作品でもあると思います。
この映画で見せた私の当時の演技、映画に対する情熱、そして熱望、エネルギーが、今の私に非常に大きな影響を及ぼしていますし、何よりもこの映画を思い出す度に初心に帰らなければいけないということを常に実感しています。

昔に比べて色々な部分が変わり、俳優として良く変わった部分もあれば、悪く変わった部分もあると自分では思っています(笑)そして、何かがおかしい、直した方がいい、何かが悪く変わったと感じた時は、必ずこの『BLEAK NIGHT 番⼈』を思い浮かべて、初心に帰るという作業を繰り返しています。

当時はマネージャーもヘアメイクさんもいませんでした。伝える人もいませんでした。全部一人でこなしていたわけです。今は周りに大勢のスタッフがいます。私のことをケアしてくださる方々が沢山います。彼らに対する感謝の気落ちを忘れないようにするためにも、やはりこの『BLEAK NIGHT 番⼈』で苦労した当時のことを思い出しながら、何度も何度も初心に戻る努力をする。その意味でも、私にとっては非常に重要な作品です。

―― ありがとうございました!!これからもイ・ジェフンさんの作品を楽しみに待っています!!

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映画『BLEAK NIGHT 番⼈』

(2010 年/117 分 /ドラマ)
【原題】BLEAK NIGHT / 파수꾼
【監督】ユン・ソンヒョン
【出演】イ・ジェフン、ソ・ジュニョン、パク・ジョンミンほか

視聴ページURL

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https://watcha.onelink.me/MjBm/700ff655

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