- Home
- 2020年6月公開, ヒューマン・ドラマ, 今月公開, 作品情報
- 映画『その手に触れるまで』

ぬくもりを知るとき、隣に誰かがいることの尊さを知る。
胸を強く締め付ける、厳しさと優しさに満ちたラストシーン。
映画『その手に触れるまで』
あらすじ・ストーリー
ベルギーに暮らす13歳の少年アメッドはどこにでもいるゲーム好きの普通の少年だったが、尊敬するイスラム指導者に感化され、過激な思想にのめり込む。
ある日、学校の先生をイスラムの敵と考え始め、抹殺しようとする。狂信的な考えに取り憑かれてしまった少年の気持ちを変える事はできるのだろうか……? 13歳の少年が突然囚われてしまった過激な正義。まだ世界を 知らないまま、善と悪、純粋と不純を分けてしまう。それは宗教的な思想に限らず、「あるひとつの答えだけが正解」と思い込み、他者を受け入れなくなる思春期・反抗期の経験に重なる。どうした ら、他者を受け入れることができるのか……。
人の変化は急には起こらない。多くの人たちとの関わり合いの中 から、その人なりの正解が見えてくる。
いくつもの出来事を積み重ね、少年の感情が変化していく様を丁寧にすくいとる。“特別な子供の物語”ではなく、すぐそばにいる子供の成長を見届けるような温かさをもって、ダルデンヌ兄弟にしか描けない、普遍的でいて、これまでにない少年の成長物語が誕生した。
背景
ベルギー、ブリュッセル西部に位置するモレンベークは、10万弱の人口のうちイスラム教徒が5割程度、地域によっては8割を占め、その多くがモロッコ系。(2016年時点)
そこに暮らす一部の過激派のイスラム教徒や、モレンベークを拠点として利用した過激派が、15年のパリ同時多発テロや16年のブリュッセル爆発に関与した。クリント・イーストウッド監督が『15時17分、パリ行き』のタイトルで映画化したタリス銃乱射事件の犯人もブリュッセルから列車に乗車している。ここ数年、ブリュッセルはヨーロッパにおけるテロリズムの交差点と化している。
映画『その手に触れるまで』予告動画
公式HP
キャスト
イディル・ベン・アディ、オリヴィエ・ボノー、ミリエム・アケディウ、ヴィクトリア・ブルック、クレール・ボドソン、オスマン・ムーメン
スタッフ
監督・脚本:ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ(『午後8時の訪問者』『サンドラの週末』)
後援:ベルギー大使館 配給:ビターズ・エンド 2019年/ベルギー=フランス/84 分/1.85:1/映倫区分:G 英題:YOUNG AHMED/原題:LE JEUNE AHMED
コメント