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映画『リビング ザ ゲーム』プロゲーマーの熱き戦いとその裏舞台を描く
- 2018/3/2
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- あらすじ, キャスト, ゲーマービー, ジャスティン・ウォン, チョコブランカ, ネタバレ, ももち, リビング ザ ゲーム, リビングザゲーム, ルフィ, レビュー, 梅原大吾
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時代の寵児か、社会のはみ出し者か。
真の強さを求めて、“ 1/60秒”で戦う世界がある。
【イントロダクション】
ゲーム・エイジが生んだプロゲーマーという職業。世界中から羨望を集める彼(彼女)らの歓喜と苦悩の物語。TVゲーム人気の隆盛は、それまでには考えられなかった職業を生んだ。人前でゲームする姿を見せることを生業とする「プロゲーマー」だ。彼らは、ゲーム関連企業などをスポンサーとし、世界各地で行われるゲーム大会を転戦して賞金を獲得。試合の模様は世界中にネットで中継され、大会会場では観客が熱狂する。
プロゲーマーたちの佇まいはテニスプレーヤーのそれを連想させる…。その中には、スター・プレイヤーやカリスマ的な選手がいる。彼らのどんな人々か、その実像に迫るドキュメンタリーが、本作『リビング ザ ゲーム』である。
プロゲーマーの熱き戦いとその裏舞台を描く
コマンド操作での複雑な駆け引きを可能にした「ストリート・ファイターⅡ」の登場が、1990年代に爆発的な対戦型格闘ゲーム・ブームを生み出した。2000年代に入ると大規模なゲーム大会が世界各地で開かれるようになる。日本発信のゲーム・カルチャーが、全世界の若者を虜にしたのだ。こうした背景の中、プロゲーマーが生まれた。
ラスベガスで毎年開かれる、最も権威ある格闘ゲーム大会「EVO」で2度の連続優勝を果たした梅原大吾。ビースト(野獣)とあだ名され、プロゲーマーとして世界中のファンから絶大な人気を誇る。その大吾に強いライバル心を燃やすのが、若きプレイヤー、ももちだ。恋人でプロゲーマーのチョコブランカとともに、格闘ゲーム界の頂点を目指す。さらに、アメリカ、フランス、台湾と世界各国の選手を巻き込んで、ワールドワイドなストーリーが展開する。
プロゲーマーは、常に社会の白い目とも闘っている。大人たちからは理解されない彼らの職業。葛藤しながらも、それでも格闘ゲームに生きる彼らは、果たして時代の寵児か、それとも社会のはみ出し者か。これまでない、1年以上に渡ってプロゲーマーたちの光と影に密着したニューエイジ・ドキュメンタリー!
【作品紹介】
世界をターゲットに制作を開始
「リビング ザ ゲーム」のプロジェクトが立ち上がったのは、Tokyo Docsと呼ばれるテレビ制作会社が中心となって開かれている国際イベントだった。世界中の放送局が集まり、日本を含めたアジアのドキュメンタリーの作り手が国際共同制作を目的に企画のプレゼンをするイベントだ。ここに持ち込まれたのが、本作のひな型となる監督・合津貴雄(東京ビデオセンター所属)のプロゲーマーの企画だ。
合津は梅原の著作から「人生で最も大切なものが、社会からは全く評価されない」という葛藤を知り、ドキュメンタリー企画を提案。知られざるゲームの熱狂とその中心にいるプロゲーマーたちの苦悩は評判を呼び、優秀企画賞を含む三賞を受賞した。そこで、世界に通用するドキュメンタリー制作を目指すWOWOWと、台湾で最も有名なドキュメンタリーの映像会社CNEXが共同制作社として名乗りを上げ、制作が本格スタートを切る。
世界をまたぐ制作陣のドキュメンタリー
この作品は撮影に1年以上、編集に4か月というこれまでのテレビ・ドキュメンタリーの常識を大きく上回る制作期間を経て作られた。編集は社会から冷たい視線を浴びてきたゲーマーたちの人生、そしてゲームの中で彼らが何と戦っているかを視聴者にどう届けられるかが勝負だった。パンチ一つの裏にある、心理戦と1/60秒を争う攻防の魅力…。しかし馴染みのない人にはルールすらわからないゲームの世界に視聴者を惹きつけるため、制作陣が敢えて選んだのはナレーションを廃したスタイルだった。テロップも場所の表記など最小限に留めた。時に説明過多に陥る日本のテレビ・ドキュメンタリーのスタイルとは大きく異なるスタイルを可能にしたのは、国籍を越えたチーム編成にこだわったことだ。
監督は短編の自主映画からスタートし、本作が長編第一作となる合津貴雄。時に取材者の家に泊まり込み対話を続け、登場人物たちに迷惑がられながらもしつこい取材を続けた。編集は英BBCでいくつものドキュメンタリーを手掛けてきた名エディター、ハーバート・ハンガー。熱狂の戦いと若者たちのつつましい生活というギャップを、膨大な撮影素材の中から浮かび上がらせていった。世界大会にゲーマーたちの人生をシンクロさせる作品の重要な要素である音楽は、ドイツを拠点に劇映画やドキュメンタリーの楽曲を手掛けてきたコンポーザー、ビルガー・クレウゼン。
そんな本作はWOWOWで「国際共同制作プロジェックト 格闘ゲームに生きる」として放送された後、世界でも絶賛される。毎年20万人が訪れる世界最大のドキュメンタリー映画祭のカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭や、広州国際ドキュメンタリー映画祭に正式招待された。日本のテレビ・ドキュメンタリーが世界に向けた発信力を持つことを証明してきた。そして、満を持しての劇場公開となる。
■ 予告編
■ 監督
合津貴雄
■ 出演
ももち
梅原大吾
チョコブランカ
ゲーマービー(台湾)
ジャスティン・ウォン(アメリカ)
ルフィ(フランス)
2016年/ 日本・台湾/ 88分 /ハイビジョン作品
英題:LIVING THE GAME
製作:WOWOW/ 東京ビデオセンター/ CNEX Studio
配給:東京ビデオセンター
■ コピーライト
ⓒWOWOW/Tokyo Video Center/CNEX Studio
■ 公式サイト
http://www.living-the-game.com
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