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映画『ムリナ』【感想】クロアチアの島を世界の縮図として描く 第34回東京国際映画祭
- 2021/11/3
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- ムリナ, 第34回東京国際映画祭
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ワールド・フォーカス
『ムリナ』
クロアチアの女性監督クシヤノヴィッチの長編デビュー作。
少女ジュリアは、父アンテと母ネラとともにクロアチアの島で暮らしていますが、あるときハビエルがこの島をリゾート地として売却するために旧友ハビエルを島に招きます。ハビエルとの出会いをきっかけにジュリアは島の外の世界へ出ること考えますが、アンテは支配的な態度を崩さず、彼女の希望を聞き入れません。
そしてかつてハビエルにプロポーズされたことがあるネラもまた、ハビエルの存在に心動かされますが、暴力的なアンテの元を離れようとはしません。最後にジュリアは父親に、家族に、自分を閉じ込めようとする圧力に立ち向かいます。
切り立った島の岩肌や目の覚めるような青い海原のような風景、ジュリアのダイビングを捉える水中のシーンなど非現実的なほどの美しさのなか、抑圧された立場の人間がなぜそこから逃れられないのかをクシヤノヴィッチは象徴的に、つまりこの島を世界の縮図として描きます。
(文:駒井憲嗣)
映画『ムリナ』作品情報
Murina
予告動画
キャスト
グラシヤ・フィリポヴィッチ、ダニカ・カーチック、クリフ・カーティス
監督
アントネータ・アラマット・クシヤノヴィッチ
96分カラークロアチア語、英語日本語・英語字幕2021年クロアチア/ブラジル/アメリカ/スロベニア
© Antitalent_RTFeatures
第34回東京国際映画祭 開催概要
■開催期間:2021年10月30日(土)~11月8日(月)
■会場: 日比谷・有楽町・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
上映スケジュールはこちら。
TIFFCOM2021 開催概要
■開催期間:2021年11月1日(月)~3日(水・祝)
■会場:オンライン
■公式サイト:www.tiffcom.jp
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