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映画『ある詩人』【感想】芸術の役割を問い、言語のグローバリゼーションに警鐘 第34回東京国際映画祭
- 2021/11/5
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コンペティション
『ある詩人』
東京国際映画祭では2012年に『ある学生』が公開されたカザフスタンのダルジャン・オミルバエフ監督の新作がワールド・プレミアとして登場です。
物語は、新聞社で働きながら詩人としての活動を続けている男の生活と、彼がシンパシーを寄せるカザフスタンが生んだ19世紀の偉大な詩人マハンベト・ウテミソフのエピソードが交錯します。
多くの人々から崇拝されるマハンベトですが、権力に抗ったため殺害され、死後も遺骨が幾人かの手に渡り一箇所に留まることがなかったという不遇な人生に、主人公はなかなか評価されない自身を投影します。
観客がひとりしかいない朗読会、電気店の店頭モニターに投影する自らのインタビューなど、詩人はイマジネーションのなかで葛藤を続けます。
またオミルバエフ監督は、現代における芸術の役割はなにかという大きな問いかけとともに、言葉を大事にすることは、自分たちの文化を守ることである、と言語におけるグローバリゼーションについても警鐘を鳴らしています。
(文:駒井憲嗣)
映画『ある詩人』作品情報
Poet[Akyn]
予告動画
キャスト
エルドス・カナエフ、クララ・カビルガジナ、グルミラ・ハサノヴァ
監督
ダルジャン・オミルバエフ
105分カラーカザフ語日本語・英語字幕2021年カザフスタン
©Kazakhfilm
第34回東京国際映画祭 開催概要
■開催期間:2021年10月30日(土)~11月8日(月)
■会場: 日比谷・有楽町・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
上映スケジュールはこちら。
TIFFCOM2021 開催概要
■開催期間:2021年11月1日(月)~3日(水・祝)
■会場:オンライン
■公式サイト:www.tiffcom.jp
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