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映画『ヴェラは海の夢を見る』【あらすじ感想】夫の突然の自殺をきっかけにジェンダー問題の根深さに立ち向かう傑作!第34回東京国際映画祭
- 2021/11/7
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- ヴェラは海の夢を見る, 第34回東京国際映画祭
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コンペティション
『ヴェラは海の夢を見る』
コソボの女性監督カルトリナ・クラスニチ監督の長編デビュー作。
手話通訳者ヴェラは、高名な判事の夫が突然自殺したのをきっかけに、ジェンダー問題の根深さに立ち向かっていきます。自身の母親ヴェラをモデルにして編まれた物語で、彼女は自身の家の所有権が知らずに奪われようとしていた事実や、夫が裏社会と繋がっていたことを突き止め、同時に父親の死に打ちひしがれる娘をケアし、孫の送り迎えをするなど、ひとりで何役もこなさければいけない非情さを描きます。
映画のなかで主人公として描かれることの少ない中年の女性ですが、クラスニチ監督は現代の家父長制度に疑問を呈し、ヴェラのような存在があってこそ現在の社会が成り立っているということ、彼女こそが隠れたヒロインであることを伝えます。
映画の後半、ヴェラが手話通訳者になった理由が語られますが、彼女の現実を見つめる態度などパターン化されていないキャラクター造形が、作品のメッセージに奥行きを与えています。
(文:駒井憲嗣)
映画『ヴェラは海の夢を見る』作品情報
Vera Dreams of the Sea[Vera Andrron Detin]
予告動画
キャスト
テウタ・アイディニ・イェゲニ、アルケタ・スラ、アストリッド・カバシ
監督
カルトリナ・クラスニチ
© Copyright 2020 PUNTORIA KREATIVE ISSTRA | ISSTRA CREATIVE FACTORY
87分カラーアルバニア語日本語・英語字幕2021年コソボ/北マケドニア/アルバニア
第34回東京国際映画祭 開催概要
■開催期間:2021年10月30日(土)~11月8日(月)
■会場: 日比谷・有楽町・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net
上映スケジュールはこちら。
TIFFCOM2021 開催概要
■開催期間:2021年11月1日(月)~3日(水・祝)
■会場:オンライン
■公式サイト:www.tiffcom.jp
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