
傑作か、問題作か。
朝井リョウの原作小説を映画化、『正欲』の公開が2023年に決定!
監督には『あゝ、荒野』(2017)、『前科者』(2022)の岸善幸、出演は稲垣吾郎、新垣結衣を迎える。
稲垣は、横浜検察庁に務める検察官であり、自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う寺井啓喜(てらい・ひろき)役、新垣は、広島のショッピングモールで契約社員として働く桐生夏月(きりゅう・なつき)役に挑む。
大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」や映画『劇場版コード・ブルー-ドクター・ヘリ緊急救命-』(18/西浦正記監督)、『GHOST BOOK おばけずかん』(22/山崎貴監督)に出演、今や国民的人気を誇る新垣結衣が、特殊性癖を持つことを隠して生きる夏月という難役にどう向き合うのか注目だ!
映画は現在絶賛撮影中であり、10月下旬にクランクアップ を予定している。
「明日、死なないこと」
この世界がいつの間にか設定している生き方のゴール。家庭環境、性的指向、容姿――
様々に異なった”選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的なストーリーを、ある種のラブストーリーとして映画化するのは、演出家・岸善幸と、原作を大胆に再構築しながら監督の演出の可能性を拡げていく脚本家・港岳彦。
このふたりのタッグにより、生きていくための原動力が、「当たり前」とは違う形である人たちの人生を大胆な演出表現をもって映像として浮かび上がらせ、2023年、日本映画最大の意欲作の誕生を予感させる。
稲垣吾郎、新垣結衣らがコメント!
稲垣吾郎コメント
脚本を読み終えた時、この作品に関われる事を嬉しく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。
新垣結衣コメント
原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続ける事、想像し続ける事をいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。
岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。
撮影では、自分なりに、夏月達が生きる世界を必死に生きたいと思います。
監督・岸善幸コメント
原作の衝撃と感動がずっと消えません。
朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。
稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。
人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、歪みのないつながりを描こうと思います。
原作・朝井リョウコメント
言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。
映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものが沢山映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。
そして、この物語の核が、いい映画を創るという意思以外の部分で歪められることのないよう、緊張感とともに祈っています。
映画『正欲』作品情報
原作:朝井リョウ『正欲』(新潮社刊)
監督:岸善幸 脚本:港岳彦
出演キャスト:稲垣吾郎 新垣結衣
制作:テレビマンユニオン 製作幹事:murmur
配給:ビターズ・エンド
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