映画『かぞくわり』舞台挨拶が行われました!!

塩崎監督、陽月華さん、佃井皆美さん、木下彩音さんによる舞台挨拶が行われました!
1.19公開『かぞくわり』
日本で最も古い歴史を持つ奈良に住む、平凡なある家族を通して「今本当に守るべきもの、残すべきもの」を提示する注目映画です。主演は元宝塚劇団宙組ノトップ娘役を務め、『駆け込み女と駆け出し男』、『チア☆ダン』等話題作に出演している陽月華。今回は満を持して映画初主演となります。さらに、『アウトレイジ』シリーズ、『サバイバルファミリー』の小日向文世、『花戦さ』、『聖の青春』の竹下景子の名優達が夫婦役で出演しています。
監督は奈良県で地元に根ざした映画製作を精力的に行っており、前作『茜色の約束』で関西の動員2万人以上というヒットをとばした新鋭・塩崎祥平。今作が6年ぶりの新作映画となります。
1月10日(木)に行われた完成披露試写会における舞台挨拶では、塩崎監督をはじめ、三人の美人俳優!陽月華さん、佃井皆美さん、木下彩音さんが本作の魅力と裏話を笑顔で伝えてくれました!
【はじめに4名のゲストの紹介を終えて、渾身のギャグを仕込んできたはず?の監督の挨拶に、陽月さんがすかさず突っ込みをいれてくれて、会場は笑いに包まれました】
―まず、陽月さん、ある運命のもとに生まれた女性を演じられましたが、お芝居で難しかったところを教えていただけますか?
陽月さん:台本をいただいた段階でもう出来上がってはいたのですが、一回で読んで腑に落ちる物語ではなく、色んなものが折り重なって表現されているので、不思議で、組み立てとして難しいお話だなと思っていました。作品に向き合うにあたって、監督の表現したいものや、私や皆さんが思うものとかを、いろんな意見を出して創っていくことが出来た現場だったのですが、皆で一緒にスピードに乗り始めるまでが難しかったです。
監督が表現したいものは何かというものを(フォーカスして)、一緒の方向を向いていったら、ほんとに凄く素敵で創造的な現場で楽しく勉強させていただきました。
―塩崎監督、皆さんとはお話の場を設けたのですか?
塩崎監督:はい、個別に皆さんと東京で話しをしたんです。(陽月さんが)おっしゃるように、(台本に)描いてるのが、“なんじゃこりゃ?”と。
陽月さん:そんなことは言ってませんよ(笑)そこまでは言ってません(笑)
―随分、略されましたね(笑)
塩崎監督:奈良という場所、僕はそこに居て物語を描いているけど(俳優の皆さんにとっては)想像がね。中々、現場である奈良に入らないとそこは分からないので。現場に入る前に、ああだこうだというところはとっつきにくい、徐々に一日一日その空気感に入っていただいて。
陽月さん:お父さん役の小日向(文世)さんが、監督と面識があるということで、とても私達を引っ張っていただきました。監督と交流したり意見を交わす空気感を作ってくださった気がします。撮影に入ってすぐぐらいに家族会議みたいにやったじゃないですか。台本を囲んで“どう思うのか?”とか、みんなの共通言語を探していく作業が出来たので凄く良かったんです。
塩崎監督:家族会議をする“シーン”があるんです。
【ここで、陽月さんから「え?“シーン”の話・・・ですか?(笑)映画の中の話?じゃなくて実際にやったじゃないですか?」という突っ込みが入りますが、無事に話は進みます】
塩崎監督:皆で(台本を囲んで)やったのは、(映画の中の)家族会議のシーンだったんですが、(その会議で)台本が引っくり返ってもうて、全部最初から描いてるの無くなって(笑)。それで小日向さんがバーッと脚本書いて。
陽月さん:でも、劇的でした。それで皆で創っていくというか、それを、監督もご自身がやりたいことが核にちゃんとありつつも楽しんで下さる方なので、いろんな冒険が出来て凄く楽しい現場でした。
【ここで、陽月さんの話を受けて「だから、僕はなんにもやっていないんです(笑)」という塩崎監督に対して、「なんでっ!やってますよ(笑)」という陽月さんとの掛け合いで会場の笑いを誘いました。】
―香奈と対立する妹役を演じられた佃井さんにお聞きしますが、撮影以外では陽月さんや木下さん皆さんと、どの様に過ごしていらっしゃったのですか?
佃井さん:撮影の現場は堂下家のシーンが多かったので、“家族みんなで撮影”っていう日が多かったです。休みの時間だったりも、大体、皆で和気あいあいと喋ったり。撮影のお休みの日が、たまたま一日二日あったのですが、その日は皆で奈良に観光に行ったりとか、ほんとに家族みたいな感じで、いろんなお話も出来て凄く楽しかったです。
塩崎監督:雰囲気はね、凄く良くて面白かったですよね。皆さんが登場する一家はボロボロなんですけど、たまたま、すぐ隣に奇跡的に控えの家をお借り出来まして。そこがまた綺麗なリビングで。僕らがワーッと入って行ったら、日曜日のテレビを見てる家族みたいな感じで、ワチャワチャとケーキを食べたり皆でやってましたね。
佃井さん:冷房も効いていて涼しくて。
塩崎監督:俺は汗だくやった(笑)
―木下さんは、思春期真っただ中の女の子の役柄でした。ご自身と樹月ちゃんとの共通点、または異なる点を、まずは共通点から教えていただけますか?
木下さん:共通点よりも異なる点の方が多くて、なんか、私は樹月ちゃんほどの反抗期は無くて、どちらかと言えば、怒ったりすると声を荒げるより、涙が出ちゃうタイプなので、全然自分と違うな、と思いつつ、だからこそ演じていて凄く楽しいなと思いました。新たな発見もできました。
―ご自身との違いも楽しみながら撮影に臨まれたんですね。
ところで、映画を観させていただいたら、奈良の魅力がとても伝わってきました。改めて、奈良の魅力を教えていただけますか?
塩崎監督:奈良の魅力ですか?住んでるのでねぇ(笑)。空気感といいますか、空気と時間ですかね。田舎だからゆったりと流れているとかいうのではなくて、歴史的な、ずうっとああいうものがそこに常にあって。何かを追及したり、一生懸命にやってる人が、そのルーツを探る時に、何か、ふと、凄い過去まで戻れちゃうみたいな、何か創作する場所みたいな魅力はありますし。空気のことは小日向さんも陽月さんもおっしゃってました。
―陽月さんは、他とは違う空気感は感じましたか?
陽月さん:1日とか短期間で(奈良に)行ったことはあっても、長期で滞在して奈良という空気ににどっぷり浸かるのは初めてだったんですが、もう帰る頃には凄く好きになっていて、先程、監督がおっしゃっていた空気感、言葉にすると中々難しいけど、なんか、凄く体が楽だったです。もしかして、香奈が住んでいる場所とリンクして、(心身に)合ったのかもしれませんけど、凄い好きです。
塩崎監督:小日向さんも、普通は寝れへんのに、よお寝れたわ、と。
―それぐらいリラックスされていたんですね
塩崎監督:僕はもう必死でしたけどね(笑)
陽月さん:私達も疲れていたから寝れたのかもしれませんけど。皆さん優しかったし、地域の方々のご協力もとっても有難かったですけど、皆、(奈良が)なんか好きだったり、奈良の豆知識を調べてみたりして、(そんなことが)流行りましたね。
―ところで佃井さんにお伺いしますが、見ていると凄く気の強い役ですし、力の入るシーンは沢山あったのではないかと思いますが?
佃井さん:香奈さんと凄く対立するシーンがあって。自分自身にも姉がいて、小さい時は喧嘩とかも多かったので、お姉ちゃんと喧嘩する気持ちとかは自分としても分かるというか、家族の中で(の喧嘩)というのは凄くあったんですけど、なので、作品内でも結構バチバチにやってるので、そこのシーンはやっぱり凄く力が入りましたね。
―木下さんは本作が初の映画出演となります。注目ポイントを教えてください。
木下さん:(樹月は)最初は反抗期だったんですけど、それが徐々に香奈ちゃんの絵に魅かれるにつれて、顔の表情とか真剣になっていく表情に変わっていく部分を観ていただけたらいいなと思います。
―最期にこの映画の見所、見逃さないでという点のご紹介をお願いします!
塩崎監督:要素が沢山ございまして、家族の話がありながらも、折口信夫の『死者の書』と歴史が沢山絡んできますので、そこの現代と過去の歴史が積み重ねてきたものを織り交ぜながら、そしてファンタジーの世界なので、そういう所を楽しんでいただけたらというのがあります。
ズバリ何だ?と言われると、、、ズバリ、演出をしない監督が映画ができたら、こんなに素晴らしい演技になるという、まあそういう映画です(爆笑)
【そんなことないですよ!!(笑)とびっくりする陽月さん】
―では、最期に、陽月さんからお願いします!
陽月さん: とても大切にみんなで創った映画なので、沢山の人に観ていただけて完成する映画だと思います。沢山の人に観ていただけるように、観ていただいた皆さんが幸せな気持ちに、そして何か興味を持っていただいたり、心に残る何かがありますようにと願っております。そして、滅多に撮影で使えない貴重な神社・お寺で撮影をしているので、CGじゃできない、内部の魅力・迫力を是非ご堪能下さい。
―せっかくですので、監督にもマイクを持っていただきました。一言お願いします(笑)
塩崎監督:今日は本当に有難うございました。御三方、緑でしめていただいて(緑の衣装は佃井さん)、ボクだけこれですみません(笑)。主役の皆さん、三人の最初と最後の変わっていく、そういう具合を是非楽しんでいただいて、それを皆さんのご家庭と重ね合わせながら、今後の日本の家族の在り方を是非考えていただければと思います。
(大拍手!!)
■『かぞくわり』は1月19日(土)より有楽町スバル座・TOHOシネマズ橿原他全国順次ロードショー!!
■出演:陽月華 石井由多加 佃井皆美 木下彩音 竹下景子 小日向文世
■監督:塩崎祥平
■配給:日本出版販売
©2018 かぞくわり LLP
この映画の星の数と感想を映画ログでチェック!
コメント