ヒュー・ジャックマン来日記者会見 2.1公開『フロントランナー』

ヒュー・ジャックマン来日記者会見
2.1公開『フロントランナー』

1月21日(月)東京都千代田区の日本記者クラブにて、2月1日(金)より、 TOHOシネマズ日比谷他全国の劇場で公開される『フロントランナー』主演・ヒュー・ジャックマンさんの来日記者会見が開かれました。
本作品は、当選確実と言われていた大統領最有力候補ゲイリー・ハートが、 たった一つのスキャンダル報道で政界から葬られた 1988 年の事件の真相に迫るサスペンス・ドラマです。監督は『マイレージ、マイライフ』でアカデミー監督賞と脚本賞にノミネートされたジェイソン・ライトマン、『グレイテスト・ショーマン』のヒュー・ジャックマンが主演を務めています。

司会:
一年ぶりの来日となります。まず日本の皆さんに一言お願いします。

ヒュー・ジャックマンさん
おはようございます!(発音合っていますかね?)ありがとうございます。
今回は『フロントランナー』主演で来日しました。監督は皆さんもよくご存知だと思いますが、ジェイソン・ライトマン監督です。非常に素晴らし監督です。この映画を皆さんに見て頂いて、楽しんでいただきたい。そして、必ずや色々な議論が生まれる作品だと思います。今、話し合うべき議論を生み出す作品だと思います。

質疑応答

この役(ゲイリー・ハート)を受けた最大のポイント

記者:
本作はゲイリー・ハートを主人公にしながら群像劇で、ここ数作品の作品とは違う役だと思いますが、この役を受けた最大のポイントを教えてください。

ヒュー・ジャックマンさん
二つほど理由があります。一つは監督と仕事をしたかったことです。『JUNO/ジュノ』『マイレージ、マイライフ』『サンキュー・スモーキング』など彼の作品が大好きで、彼と仕事をする機会を待っていたんです。
彼の演出はキャラクターが白黒はっきりしないような、どのようなキャラクターか分からない複雑な役を描いていますし、色々な作品にチャレンジし、色々な考えを呼び起こしてくれています。

もう一つは、ストーリーに引き込まれました。最有力候補として大統領になるとされていた男が、政界から転落する3週間のストーリー。確かに今までの私の役とは全く違うと思います。プライベートが謎めいた人ですし、知性のある頭のキレる人です。

ご覧になって頂いた方には、色んな疑問が生まれると思います。そこに答えを出していないことが気に入りました。アメリカだけではなく、世界中の政治制度に対して答えを出していない、考えさせるような作品になっていると思います。どのキャラクターから、視点から映画をみるかも大事だと思うし、それを自由にやらせてくれる作品だと思います。

私は21歳で大学を卒業しているのですが、その時に専攻していたのがジャーナリズムでした。もし、私が俳優になっていなければ、皆さんの席に私が今いたかもしれません。ですから、ジャーナリズム、プレス、マスコミにもすごく興味があるんです。1987年のこの出来事はまさに政治家とジャーナリズムの関係を変えてしまったストーリーだと思います。
今この時代があるのは、こういう出来事が過去にあったからで、そういうターニングポイントになっていると思います。

例えば、こういう記者会見の席で、次期大統領候補に「あなたは不倫をしていますか?」とか「浮気をしていますか?」という質問はそれまでは絶対にあり得なかったですし、または3人のジャーナリストが彼を待ち伏せして、朝の2時頃に路地裏で彼に質問をするなんてこともあり得なかったこと。そういうことが、初めて起きた時代です。

この出来事でゲイリー・ハートが得たものは…

記者:
表面的には失ったものばかりに見えるゲイリー・ハートが、もしこの出来事によって得たものがあるとすれば何でしょうか?

ヒュー・ジャックマンさん
実はゲイリーさんから直接聞いたんですけど、自分の人生にとって一番ひどい、一番辛かった3週間についての映画は、彼にとっても辛いことだとは言っていました。しかし、上院議員を長く務めて、この出来事の後も色々なことをやっているわけです。

つい最近、彼は妻のリーさんと61回目の結構記念日を祝っています。ですから二人はまだ一緒にいるということ、そして1987年の大統領選挙を辞退したということも彼は家族を守りたいのが一番大きな理由だと思います。そして本当に守っていましたし、選挙制度自体の真正さを守りたかったのもあったと思います。

彼のチームは、「彼が辞退しなくても済む方法があったのではないか」と言っていますが、彼はそういう道は選ばない。いずれにしても、政治家とジャーナリストの関係はあの時点から変わっていったということは言えると思います。

ゲイリー・ハートはなぜ国民の支持を獲得していたか

記者:
演じる上で膨大なリサーチをされたと思いますが、スキャンダルが発覚する前の彼が国民の支持を獲得していた一番の要因は何だと感じますか?

ヒュー・ジャックマンさん
まず、リサーチはすごくしました。特に存命の方ですので、彼がのちにこの映画を観るかもしれない、どういう感想を持つかも気になりますし、非常に責任を感じました。彼が自分を語るのではなく、私が彼になって語るわけですから、責任感を感じたんです。

彼は当時も今も理想主義者なんです。若い人たちをインスパイアする技術を持っていたと。1984年と1987年にとっても若い人たちに支持されて、ジョン・F・ケネディの再来とみていたんです。変革ができる人間であり政治家であると。彼の一番優れていたことは、政治家として10年、15年先を見ていたということだと思います。

ある時、彼はスティーブ・ジョブズとお昼をとっています。まだ彼がコンピューターを作り始めたころ、ガレージで。会話の中で、これからはコンピューターの世界だから全ての教室にコンピューターを入れるようにしようと発言しています。これが1981年のこと。

さらに1983年には、アメリカはあまりにも石油にこだわり過ぎている、これは中東での戦争になりかねないとも発言しています。1984年にはゴルバチョフと会っていて、レーガンがスターウォーズの計画をどんどん進めている中で、もう冷戦時代は終わっていると、ソ連がなくなったときに中東に過激派が登場するということも予言しています。

そして、2000年にはテロの襲撃を受けるという警告もしているんです。

ですから、もしこのような人がリーダー、大統領になっていたら違った世の中になっていたと思いますし。本当に人々に愛された人ですし、いまだに愛されている人です。より良い世界を築けた人ではないかと思います。

SNS時代のジャーナリズムについて
ゲイリー・ハートがもし今SNSを使ったら?

記者:
ジャーナリズムを専攻されていたり、SNSで素敵なメッセージも発信されているヒュー・ジャックマンさんにお伺いします。SNS時代のジャーナリズムはどのように変わったと思いますか?また、ゲイリー・ハートがもし今政治家だったら、SNSをどう活用するでしょうか?

ヒュー・ジャックマンさん
とてもいい質問をありがとうございます。クリントン元大統領のコンサルタントだったジョージ氏が言っていたのは、ゲイリー・ハートのシチュエーションというのは既に色々なことが変わりつつあった時代。

今は、情報にアクセスすることに限界がない、なんでもアクセスができる。単なる政策や思想だけではやっていけない、要するに人から好かれる、共感されるような人物を演出しなければいけないということもあります。

とにかく今は情報が速すぎて、リアルタイムで全てをやっていかなければいけないということで、コマーシャルとかでは政治家はかっこよく見えたりするわけですけど、その裏側にはチームがいて雑然とした状況があり、その都度すぐに決断を下さなければいけないことが沢山ある。

これは政治家にとっても大変なことですし、ジャーナリストにとっても非常に大変の時代になってきたと思います。反省したり、何かを考え直したりする時間がない。かつては、デッドラインがあったけど、今は今すぐに書かなくてはいけない。

私は、91年に学校を卒業してジャーナリストになろうという気持ちもありましたが、非常に難しい時代、仕事も段々と減ってきていると。必ずしも経験が豊富だからいいものを書けるかと言えば、そうではありません。今はブログで全ての人が書くことができる時代です。だからこそ、私は皆さんのようなジャーナリストの方々を物凄く尊敬の念を持っています。そして、質の良い記事を書くことがどれだけ大変かもわかっています。

もしSNSがあったら、ゲイリーは気に入らなかったと思います。

ある時、彼のチームの一人が言っていたのですが、我々が「今“X”をやろうよ」と言った時に、ゲイリーは「“X”は今この時代はいいけど、私たちはホワイトハウスに8年いるつもりだからその時にいいかどうか」と。彼は非常にグローバルに考え「全ての国にとってそれが影響を及ぼすかもしれない」「8年間の間の影響も考えなくてはいけない」という非常に慎重な発言もしています。

ヒュー・ジャックマン主演・映画『フロントランナー』は、2月 1 日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー!





『フロントランナー』
■監督: ジェイソン・ライトマン(『マイレージ、マイライフ』『ジュノ』)
■脚本:マット・バイ&ジェイ・カーソン&ジェイソン・ライトマン
■原作:マット・バイ著「All the Truth is Out」
■公式サイト URL:http://www.frontrunner-movie.jp
■キャスト:ヒュー・ジャックマン(『グレイテスト・ショーマン』『LOGAN/ローガン』)、ヴェラ・ファーミガ(『マイレージ、マイライフ』『ト レイン・ミッション』)、J.K.シモンズ(『ラ・ラ・ランド』『セッション』)、アルフレッド・モリーナ(『スパイダーマン2』)

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