【感想】「シリアにて」『第30回東京国際映画祭』ワールド・フォーカス

11月2日(木)、東京のEXシアター六本木にて第30回東京国際映画祭ワールド・フォーカスより、「シリアにて」のメディア向け上映が行われました。映画ログスタッフの感想レポートです!
感想(※ネタバレ注意)
2014年に公開された映画「アメリカン・スナイパー」ではイラク戦争でスナイパーとして活躍したアメリカ兵が描かれていました。一方、この映画はシリア内戦を一般市民の目線でとらえています。

3児の母であるオームは、自らのマンションをシェルターとし、家族と隣人を市街戦の脅威から守っています。一歩外に出れば、スナイパーが常に狙っており昼間は外に出ることもかないません。命がけの水くみ、建物を振動させる爆撃、さらに強盗の侵入・・・。

絶望的な状況と、市民の日常生活を同時に描くことにより、観客を内戦の舞台へと引きずり込みます。そして、特筆すべきはこの映画が24時間の出来事として描かれていることでしょう。たった1日の間に起こる絶望的な状況が、日々死と隣り合わせの毎日として繰り返されていくことを、私たち観客に想像させるのです。ベルリン映画祭パノラマ部門で見事観客賞に輝いている本作品、心に残る作品と言えるでしょう。

本作品が、日本で正式に配給されることを願うとともに、「アメリカン・スナイパー」や「シリアにて」が平和へのメッセージとして、ほんの少しでも世の中に影響を与えることを期待します。
作品情報

監督       フィリップ・ヴァン・レウ

1954年ベルギー・ブリュッセル生まれ。ブリュッセルのINSAS映画学校で学んだ後、アメリカン・フィルム・インスティテュートで撮影を学び、スヴェン・ニクヴィストやコンラッド・L・ホールらに師事した。撮影監督としての初長編作品は97年ブリュノ・デュモンの『ジーザスの日々』。その後、映画監督に転じ、“The Day God Walked Away”でデビューを果たした。

スタッフ

監督/脚本 : フィリップ・ヴァン・レウ
撮影監督 : ヴィルジニー・スルデー
編集 : グラディス・ジュジュ
音楽 : ジャン=リュック・ファシャン
サウンド・デザイン : ポール・ヘイマンス
サウンド・デザイン : オリヴィエ・モルティール
サウンド・デザイン : アレック・ゴッス

キャスト

ヒヤム・アッバス
ディアマンド・アブ・アブード
ジョリエット・ナウィス
モーセン・アッバス
モスタファ・アル・カール
アリッサル・カガデュ
ニナル・ハラビ
ムハマッド・ジハド・セレイク

(c) Altitude100 – Liaison Cinématographique – Minds Meet – Né à Beyrouth Films

86分 カラー アラビア語 | 2017年 ベルギー/フランス/レバノン


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