映画『ディスコ』ノルウェー宗教団体の姿がリアルに描かれる ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督と主演ヨセフィン・フリーダ・ペターセン 記者会見レポート 第32回東京国際映画祭

映画「ディスコ」 TIFF2019 第32回東京国際映画祭

映画『ディスコ』
ノルウェー宗教団体の姿がリアルに描かれる
ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督と主演ヨセフィン・フリーダ・ペターセン 記者会見レポート
第32回東京国際映画祭

第32回東京国際映画祭コンペティション部門
映画『ディスコ』
10月30日(水)記者会見
登壇者:ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督、主演のミリアム役 ヨセフィン・フリーダ・ペターセンさん

―――― 司会:まずはヨールン監督から一言ずつご挨拶お願いいたします。

映画「ディスコ」 TIFF2019 第32回東京国際映画祭

ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督


ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督:まずはこの度東京へ作品を携えてやってくることができて大変光栄に思いますとともに大変嬉しい気持ちでおります。そして今日皆さんとご一緒できること、またこれからのQ&Aタイムをご一緒できること楽しみにしております。作品をご覧いただきありがとうございます。

映画「ディスコ」 TIFF2019 第32回東京国際映画祭

ヨセフィン・フリーダ・ペターセンさん


ヨセフィン・フリーダ・ペターセンさん:皆さん今日は作品をご覧頂き誠にありがとうございます。非常に東京へ来られて嬉しいですし、大変光栄に思います。

―――― 司会:作品は本当に衝撃的でありました。日本の場合、映画の中の信仰、宗教、カルト教団と言いますと過去に事件を起こした教団以外はあまりリアルでない形で描くのですが、この作品はまるでドキュメンタリーのようなリアルな迫力がありました。どれほどのリサーチ、取材、そしてどれほど現実に近いお話しなのでしょうか?

ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督:かなり色々リサーチを重ねてからこの作品の脚本を書いたのですが、前からこういった宗教やカルト教団があるというのは知っていて、まずは色んなあまり健全でない環境にいる人達、色んな信者の話しも聞いたんですけども、調べていく内に分かってきたのが、色んな現代のカルト教団があるのですがどれも劇中にも登場しましたがペンテコスタル教会、その宗派から派生しているものが多いです。ですので、この作品を通してノルウェーの今のキリスト教文化を広範囲に描きたかったというのがありました。

こういう作品に登場するモダンな宗教(ノルウェーではフリーチャーチというのですが)はなるべくリアルを意識した作りになっています。最初に登場するフリーチャーチは、元信者だけど脱退しましたみたいな人達のお話しを聞いたりして、そういった証言を元につくり、私自身も色んな集会に顔を出してみたり、あとはインターネットで調べたり色んなドキュメンタリーを見たりしてその結果ああいうものを作りました。最初に出てくる団体はヒールソンという教団がノルウェーにはあるそうで、これはアメリカの教会にインスパイアされた宗教団体のようなんですけどもそれがベースになっています。そして二つ目の団体は、テレビでリーダーが色々説法するわけですけどもこれは「ビジョナリーオブノンウェイ」という実際の団体がありまして、それを模して作っているものです。そして、一番最後に登場する教団は私自身の中でモラルの問題を感じていて、色んな証言を元に作っているんですけどもやはり誰も信者達は名乗り出たくないという現状がありましたので、特定の宗教に指を指すようなことはしたくなかったので、一番最後の教団は完全にフィクションの世界です。ですが、実際に起きていたことはリアルに基づいたものになっています。

―――― 司会:となりますと、当然そうしたカルト教団からこの映画の存在、中身を知ったところからの反発、あるいは信者の方からの反発がたくさんあったかと思うんですけども、映画を作った後の影響について教えてください。

ヨールン・ミクレブスト・シーヴェシェン監督:やっぱり公開されてからは色々ありまして、当然ながら新聞にも取り上げられましたしキリスト系の新聞、全国紙にも取り上げられました。中にはこの映画を観たお客さんの中には良いリアクションをして下さった方もいて「実際私自身も同じような経験をしてきた」「これを映画で見せてくれてありがとう」と感謝されたこともありましたが、この映画に対する批判としてまずあったのが、あなたがこの映画で描いているこの問題というのは極々少数派であって、こちら側の構造的な問題ではない個々人に根差した問題なんだということで、非常に矮小化するという意見が多々ありました。
この映画で描いているモダンな宗教団体は口ではディベートは大歓迎だと、このことについては話し合わなければならないねと言うんですが、侵害だろうなという心情は伝わってきましたね。彼らが言うのは「あなたが描いているこの映画にはキリストが伝えようとしているメッセージは何ら描かれていない」という風に言うんですけども、そここそが私が描きたいことでありまして、宗教団体の組織の在り方だとか物事の運び方、その中にはキリスト教のメッセージがむしろこの教団達の中にこそないと感じていまして、こういった教団に入信する人たちは非常に密閉された社会に入るわけですから多大なる抑圧があるわけです。そういう中で彼らは何を感じるかと言うと、そういう団体においては彼らがありのままの自分で生きる余白がない、だから自分はキリスト教徒として至らない、足らないと感じてしまう、そういう状況に陥ってしまいます。
いろんなテレビにも出演させてもらって色んな宗教団体とパネルディスカッションなどもしたんですけども、やはり気になるのはその教団の在り方に関して問題の核心を突こうとしない、そこの議論をはぶらかされるというのが結構ありました。そしてより極端な宗教団体はほとんどディベートどころかインターネットにヘイトを書きたてるみたいなそういう状況でした。

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