映画『ラ・ヨローナ伝説』グアテマラの大量虐殺とホラー 監督が語るものとは? ハイロ・ブスタマンテ監督 Q&Aレポート 第32回東京国際映画祭

―――― 質問:最初にマヤとアジアの関係に触れたが監督自身はどういう共通性、関係があると思ってらっしゃいますか?

ハイロ・ブスタマンテ監督:一番最初に共通点として実感するのは「火山」ですね。大変小さな国にも関わらず私の母国にも33個火山がありまして活火山も多々あります。そしてもう一つ気が付くのが「伝統を重んじる」ということですね。私たちの社会も大変伝統を重んじていて、そして母なるものを大切にしている。そういうところが前回私の作品を日本で上映した時もすごく大変評価をされたのですが、日本の方々と食事をしているときでもそういう同じようなものを感じるときが多々ありましたので、今回この作品も日本で受け入れて頂ければと願っています。
ラ・ヨローナ伝説 東京国際映画祭 ハイロ・ブスタマンテ監督

―――― 質問:物語の結末で法の手を逃れた人たちがある意味知人の手で処分されるという結末なんですけども、世の中には法の目を逃れて復讐の末に無くなってしまう人もいます。それに対して直接手を下すということに関して監督はどう思われますか?

ハイロ・ブスタマンテ監督:この作品自体はグアテマラで実際起きたことをベースにしております。グアテマラでは10年以上も前から「果たしてあれが大量虐殺だったのか?」というプロセスが進んでいて、一旦「これは大量虐殺であった」というふうに認めた後に、最高裁でプロセスが変わってしまって「いや、実はそれは大量虐殺じゃなかった」、あったかどうかはわからないのでもう一回確認するのなら裁判の手続きをもう一度一からやり直さないといけない、みたいなことがずっと続いている。
それがこの作品の取っ掛かりになったんですけども、虐殺の被害者となった人たちとお話しをしていたら「殺されたんじゃなくてヨローナに連れていかれたんじゃないか」というコメントをしていたので、そこからこのヨローナというアイディアがすごく強くなっていったんですね。そういった正義がないところでは、人は色々なその他の形での正義の示し方というのを探していく。それでヨローナという精霊を使って私怨を果たすみたいなことはしたくなかったので、ヨローナがいわゆるカルマみたいなもので人を収めていくというふうに考えています。元々マヤが物凄く差別をされているのでマヤというテーマを使ってこの差別というものを描きたかったというわけです。
ラ・ヨローナ伝説 東京国際映画祭 ハイロ・ブスタマンテ監督

あらすじ

「泣いたら殺すぞ」という言葉が耳をつんざくなか、アルマと息子たちはグアテマラの武力衝突で殺害された。30年後、その大量虐殺を監督していた退役司令官エンリケに対する裁判が開かれた。エンリケは夜に女の泣く声を聞くようになる。妻と娘はアルツハイマー認知症の兆候だと思い込む。新入りの家政婦アルマが果たされなかった復讐を遂げに来たとは、露ほども思わずに。

第 32 回東京国際映画祭
■開催期間:2019 年 10 月 28 日(月)~11 月 5 日(火)
■チケット絶賛発売中!
■会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木(港区) 、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)
■公式サイト:www.tiff-jp.net

第 32 回東京国際映画祭
2019 年 10 月 28 日(月)~11 月 5 日(火)

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