映画『列車旅行のすすめ』製作期間5年「ぶっ飛んだ映画!」監督渾身のデビュー作 アリツ・モレノ監督と原作者アントニオ・オレフド 記者会見レポート 第32回東京国際映画祭

列車旅行のすすめ

映画『列車旅行のすすめ』
製作期間5年「ぶっ飛んだ映画!」監督渾身のデビュー作
アリツ・モレノ監督と原作者アントニオ・オレフド 記者会見レポート
第32回東京国際映画祭

第32回東京国際映画祭コンペティション部門
映画『列車旅行のすすめ』
11月1日(金)記者会見
登壇者:アリツ・モレノ監督、原作者のアントニオ・オレフドさん

―――― 司会:まずは一言ずつご挨拶をお願いいたします。

列車旅行のすすめ

(左)アリツ・モレノ監督 (右)アントニオ・オレフドさん


アリツ・モレノ監督:「こんばんは。私の映画はぶっ飛んだです。めちゃ頑張った。ありがとうございます。楽しかった?」(日本語でのご挨拶)

アントニオ・オレフドさん:皆さんこんにちは。このようにこの映画祭に参加できることを大変嬉しく思っています。本来であれば私はこの場に座っている人間ではない原作者であるんですけども、原作を書いたという部分において今回参加をさせて頂いておりますので、何かご質問等ありましたら何なりとお聞きください。

―――― 司会:映画は原作通りなのですか?それとも原作を自分なりにアレンジされたのでしょうか?

アリツ・モレノ監督:私は原作の大ファンでこれを読んだときに「これきっと映画化できるんじゃないのかな」というふうに思ったんですね。ですので、オリジナルのストーリーにできる限り忠実に撮っていますし、セリフまでできる限り原作に近いものにしております。

―――― 司会:映画を観た感想はどうでしたか?

アントニオ・オレフドさん:私の第一印象なんですけども、非常に不思議な現象と言うんでしょうか、自分がものを書く時というのは、言葉であったり動詞の並べ方だったり、そういうことを思いながら描いて書いていくんですね。ですので、想像というか「このキャラクターはこういう顔でこんなような場所でこのような環境で…」といったことはあまり考えない中で書いていくというのが通常のやり方なものですから。ただ、今度観客としてこの映画を観たときに「このキャラクターがこういう状況の中でこういうようなことをしているんだ」みたいな本来書く時にあまり感じない新鮮な気持ちを感じることができました。

―――― 質問:たしかにぶっ飛んだ映画でした(笑)。この映画は長い期間をかけて制作されたと聞いていますがその事情と、長い撮影期間でのモチベーションをどうやって維持したのかをぜひ若い映画監督のために教えてください。また、映画が完成するまでに時間がかかりましたが原作者のアントニオ・オレフドさんはその間どんなお気持ちでお過ごしでしたか?

アリツ・モレノ監督:モチベーションを維持するというのは我々の商売の中では非常に大変なことなんですね。こういう特別なプロジェクトであったからこそ、5年かかっているんですけどもモチベーションを維持することができたと思います。私にとっては初めての長編ということになったんですけども、ストーリーがとっても良かったということもあって、そういう核心を持っていたからこそ100%モチベーションを保って映画をつくることができたのかなと思います。

アントニオ・オレフドさん:私は本当にワクワクしながら待っていたというのが現状なんですけども、ただモレノ監督とは常にコンタクトをとっていましたし、セットの風景や写真も常に送ってくれていたので、早く完成版をみたいなという気持ちで待っていました。

―――― 質問:なんで5年も時間がかかったのか教えてください。

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アリツ・モレノ監督:スペインで映画を作ること自体がそもそも非常に難しいんです。それで、ストーリー自体が非常にぶっ飛んでいるということや人間の暗い部分をテーマにしているというのもありまして、中々テレビ局、国営のテレビ局も支援をしてくれませんでした。こちらの方から働きかけても「NO!」という答えしか戻ってこなくて、だからこそモチベーションを維持するというのが非常に難しく、やっぱりモチベーションがなかったらずっと何年もかけてすることができなかったと思いますし、最終的には非常にスペインとしては素晴らしいキャストが決まったところから、テレビ局などの支援がはいってきてようやく映画化という形になりました。
また、皆さん完成した映画を観たと思うのでどういう映画かというのは理解していただけたと思うんですけども、資金集めというのがこういう物語なので台本だけじゃ説明するのが非常に難しく、共同制作という形で例えばヨーロッパの各国から資金の支援をほしいと言っても「3分で説明してくれ」と言われても説明できない。なので、ルックブックみたいなものを作って他の映画の色んな写真を参考にできるようにだとか、ビジュアルでなんとか伝えないといけないと思いましたけども、作っている監督が説明できない作品を資金的に援助してくれる人っていうのはまずありえないことなので、やっぱりそういう視覚に訴えるものができてようやく皆さん「ああそういうことなんだな」っていうことを分かって頂ける、そういうような苦労もありました。

―――― 司会:そんな中で素晴らしい役者さんがどうして集まったんですかね?

アリツ・モレノ監督:私が思うところですけども多分台本、脚本が良かったのかなと思うんですね。脚本を担当した人間がとっても素晴らしく、原作を見てそこから脚本を作ってくれました。それがとても出来が良かったということで俳優さん達も非常にオリジナリティ溢れてるキャラクターが登場人物としているので、そういうところに皆さん惹かれたのかなと、そこらへんが鍵になるのかもしれませんね。

―――― 質問:監督日本語がお上手でエンディングも日本語が使われた曲が流れていたが、これまで日本の作家や作品から影響を受けたものがあれば教えてください。

アリツ・モレノ監督:私は年に1、2回日本に来るんですね。日本が大好きで日本に惹かれるんです。さっきの曲ということなんですけども、作詞を担当してくれた方はカナダに住んでいて、台本を元にトラックを40個くらいこの映画のために色んな音楽を集めていてくれた。それで最後編集に入るからっていってサンセバスチャンまで1か月滞在するということで来てくれて、最初のカットを見た時点で「あ、ぼくの持ってきたもの全部ダメだわ!」って言って、真っ新からもう一回やり直さないといけないという中で、彼は日本のアルバムとかも結構持っていてその中で日本の楽器や音楽から影響を受けていて、その中から彼が選んだものが最後に流れている曲なんですね。

―――― 司会:監督日本語が上手いのには何か他にも理由があるんでしょ?

アリツ・モレノ監督:私の奥さんが岡山の方なんです(笑)。

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―――― 司会:一言ずつ最後のご挨拶をお願いいたします。

アリツ・モレノ監督:本当にたくさんの方に来ていただけたこと、そして私自身日本に映画祭で招待されたこととっても嬉しく思っていますし、私は日本人はぶっ飛んでいるのでこういう映画も理解してくれるのではないかと思っております。

アントニオ・オレフドさん:みなさんありがとうございます。私も一人の観客としてこの映画を楽しみましたので、ぜひ皆様も楽しんでいただけたら大変嬉しいことです。どうもありがとうございました。

あらすじ

私の人生を知りたい?若い編集者のエルガ・パトは鉄道旅行の間、この返答に窮する質問と格闘することになった。彼女の隣に座った男、アンヘル・サナグスティンは人格障害専門の精神科医。道中、アンヘルは彼が知るなかで最も重症の患者のおぞましくクレイジーな話をし始めた。それは、ゴミを制御装置だと思い込み、極めて危険な偏執症の男、マルティン・ウラレス・デ・ウベダの話だった。この偶然の出会いによって、エルガとその他の登場人物たちは、予期せぬ展開に巻き込まれ、彼らの行く末は驚きの変化を遂げることになる。

第 32 回東京国際映画祭
■開催期間:2019 年 10 月 28 日(月)~11 月 5 日(火)
■チケット絶賛発売中!
■会場:六本木ヒルズ、EX シアター六本木(港区) 、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)
■公式サイト:www.tiff-jp.net

第 32 回東京国際映画祭
2019 年 10 月 28 日(月)~11 月 5 日(火)

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