松本幸四郎が語るシネマ歌舞伎の挑戦!シネマ歌舞伎『女殺油地獄』舞台挨拶レポート

幸四郎が語るシネマ歌舞伎の挑戦!質問コーナーも!
シネマ歌舞伎『女殺油地獄』
松本幸四郎登壇 舞台挨拶開催リポート
【ニュース】
歌舞伎の名舞台を映画館でお楽しみいただく「シネマ歌舞伎」の最新作『女殺油地獄』が現在、全国58館の映画館で上映中です。公開を記念した舞台挨拶が11/17(日)東劇で行われ本作で主演を勤めた松本幸四郎が登場しました。
本編上映後の興奮冷めやらぬ会場に今月歌舞伎座に出演中でもある松本幸四郎が現れると大きな拍手が。
本作をシネマ歌舞伎化するまでのエピソードではシネマ歌舞伎化に向けて準備をしていた当時(昨年6月)、幸四郎が襲名公演を行っていた博多座、京都の松竹撮影所、東京と3か所を同時に繋ぐテレビ会議に参加したという幸四郎。『総理大臣になったみたいだった』と会場を笑わせ、『時間を捻出して打ち合わせを行っていた』と襲名興行で多忙だった当時を振り返りました。また、松竹撮影所の全面協力で実現した本作についてメガホンをとった井上監督との出会いの作品でもある「阿修羅城の瞳」に出演した当時を思い返し『当時、プロフェッショナルな職人揃いの中で緊張感のある中での撮影で、今度はもっと大きなお土産をもって京都へ戻ってきたいと常に考えていた。今回、シネマ歌舞伎を一緒につくっていけるということで、本当に嬉しかった』と松竹撮影所と一緒に作り上げた本作への思いを語りました。
今回は舞台稽古の際にカメラを舞台上へ配置しての撮影もあり、『シネマ歌舞伎はお客様を入れた状態でも撮影するので、舞台稽古もその時と同じ芝居になってなくてはいけない。つまり舞台稽古も“本番”であり、また、舞台上でカメラに囲まれての稽古だったのでいつもより緊張しました』と幸四郎。さらに今までにないビジュアルに仕上がったポスターについては『まさか松竹座の稽古場で撮影したとは思えない』と猿之助と2人で写真撮影した様子を振り返り『寝そべって上から撮られているときはどう撮られているのか分からなかったけど、本当にかっこいい写真になったな、と。僕は好きです』と本編も宣伝ビジュアルもシネマ歌舞伎の新たな挑戦の詰まった作品であることを語りました。
また、今回の舞台挨拶では事前にTwitterと会場にて幸四郎への質問を募集。初心者におすすめの作品を聞かれると自身が出演する今月の歌舞伎座や12月の国立劇場公演を挙げ笑いを誘うなど、テンポよく繰り広げられる一問一答に会場は盛り上がりました。「本作の役作り、稽古時に気を付けたことは?」という質問には『(片岡)仁左衛門のおじさんが監修に入ってくださり、どういう場面でも絵にならなくてはいけない、例えば尻もちをついた時でも写真を撮られても良い格好になってなければいけない、感情的に叫んでも綺麗な声になってなければいけない、それが歌舞伎であると教えられた。世話物なので、自然な演技が大切だが、脚の角度、手の置き方など全てを計算されたうえで与兵衛は完成されている。それをなんとか忠実に演じようと努めました』と話しました。最後に『まだまだこれからもシネマ歌舞伎の可能性を試して、皆様にも楽しんでいただきたい』と意気込みを語り、熱い拍手に包まれ舞台挨拶は終了となりました。
■ 『女殺油地獄』予告編
■ 監督
井上昌典(松竹撮影所)
■ キャスト
松本幸四郎 市川猿之助 市川中車 市川高麗蔵 中村歌昇 中村壱太郎 大谷廣太郎
片岡松之助 嵐橘三郎 澤村宗之助 坂東竹三郎 中村鴈治郎 中村又五郎 中村歌六
全国の映画館で11/28(木)まで上映中!
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