2018年の「カメ止め」に続き、
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019で
観客賞を受賞した『いつくしみふかき』 、
映画初主演映画の渡辺いっけいの
オフィシャルインタビュー解禁!

2018年の『カメラを止めるな!』に続き、2019年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019で観客賞である「ゆうばりファンタランド大賞」の作品賞を受賞し、カナダのファンタジア国際映画祭の長編初監督コンペティション部門に正式出品され、現在までに11の賞を受賞している映画『いつくしみふかき』が、4月17日(金)からテアトル新宿での公開を皮切りに、大阪・テアトル梅田、京都みなみ会館、名古屋シネマスコーレ、横浜シネマジャック&ベティ他で順次公開される。

psychocinematography.comで2019年の日本映画トップ10の1位に選ばれた本作は、劇団チキンハート主宰の遠山雄の親しい知人とそのお父さんについての実話で、ひきこもりの知人が葬儀で父親をかばいながらも謝罪をした姿が衝撃的だったことが映画化のきっかけ。実際に知人が住んでいた長野県飯田市に、劇団員が実際に代わる代わる住み込んで、今回の映画化に漕ぎ着けた。

父親・広志役をベテラン俳優の渡辺いっけいが、遠山の知人が基になったその息子・進一役を、遠山自身が演じ、W主演を飾る。
2人を取り持つキーとなる牧師・源一郎役に、ベテランの金田明夫、広志の舎弟・浩二を劇団チキンハートの榎本桜が演じるほか、三浦浩一、眞島秀和、塚本高史ら、本作監督の、劇団チキンハート演出の大山晃一郎と親交のある豪華な俳優陣が脇を固める。

本作が意外にも本作が映画初主演となる渡辺いっけいのオフィシャルインタビューが届いた。

Q.『いつくしみふかき』が映画初主演と聞いてびっくりしました。主演のオファーと聞いて、どう思いましたか?

A. 見ていただくとわかるんですけれど、両主役という括りになっているんですが、映画の作りとしては、遠山君演じる息子の心情を追っていく映画になっていると思います。親子の話なので、僕を主役だと思って見る人もいるかもしれませんが。

Q. 脚本を読んだ感想はいかがでしたか?

A. 最終稿に至るまでに紆余曲折があって色々と変わって、割とハートフルなものになったので、僕としてはありがたい決定稿でした。最初の稿では、もっとバイオレンス要素の強い親父だったので、よく練ってくれたなと思います。

Q. 完成した作品を見た感想はいかがでしたか?

A. びっくりしました。自分はテレビドラマの出演が多いんですが、テレビはお届けする作品自体も自分の役もわかりやすいものが多いじゃないですか。本作では非常にわかりにくい役で、撮っている時も台本からは読み取れない何かが沢山あって、ワンシーンごとに(監督の)大山君とディスカッションして撮ったんです。自分自身はわかっていないで大山君に委ねてやったシーンもかなりあったんですが、繋がった時に、僕が演じていて言うのもなんなんですけれど、人間って結局わからないなという意味で言うと、深いところまで撮られている気がして、自分と思えない非常に新鮮なシーンが多かったです。それは久々の感覚でした。若い頃に映像の仕事をやりだした時に、完成形をテレビで見て新鮮だった時とはまた違う、それ以上のものを大山君が切り取って見せてくれている気がして、嬉しかったです。最終的に色々なものが詰まった、いい意味でカオスな映画になって、見てくれた方に色々なところでフックがかかる映画になったと思います。色々な要素が詰まっていて、面白い映画になったなと思っています。

Q.ゆうばり映画祭で観客賞を受賞した感想はいかがですか?

A. 素直に嬉しかったです。僕も夕張に行って、色々な映画のチームが来ているという喧騒を見ているので、その中で選ばれたというのは悪くないじゃん、と思いました。

Q. 大山監督は以前からお知り合いだったんですか?

A. 何年か前に東映の東京撮影所で撮った連続ドラマに、僕はレギュラーで、彼が助監督で入っていた時の彼の仕切りぶりと、彼の人柄が気に入っていて。ある回に大山君の劇団の所属だった遠山君がちょっとしたチンピラの役で来たら、すごく面白い役者で、知らずに俺は「彼、面白いね」と大山君に言ったら、「うちの劇団なんですよ。面白いですよ」とのことで。そこから本作への流れが始まっています。

Q. 監督として大山さんはいかがでしたか?

A. 撮影に入ってからの大山君は、本当に肝が座っていました。感心したのは、常に楽しそうだったことです。東映の助監督で揉まれた経験がいい意味ですごく活かされていて。でも、それだけでなく、ちゃんとわがままも通す。自分が撮りたいものを撮るという一面は揺るぎなくあって、生き生きしていました。現場で金田明夫さんとも「いい監督だね」と囁きあっていました。変に理論武装しないし、背伸びしないし、わからないところは一緒に考えて、そこに出ている役者さんたちとしっかりコミュニケーションを取って作っていく監督だったので、びっくりしました。彼の短編映画をDVDで見て力があるというのはわかっていたんですが、正直、ここまでとは思っていなかったです。

Q. 大山さんがこだわっていたのはどのような部分ですか?

A. ちょっとしたシーンです。スーパーで買い物をするシーンは、わりと最初の方の撮影だったんですけれど、大山君はちょっとしたタイミングにこだわっていて、 「ここまでしつこく撮るんだ。やるなあ」と思っていました。大事な大掛かりなシーンは時間がかかるのは当たり前なんですけれど、パパッと撮れそうなシーンをかなりこだわっていたので、そこで僕も覚悟がより決まりました。あの辺のさじ加減で監督の本気度が見えるものなので、「これはしっかり付き合おう」という気持ちにさせられました。

Q.広志役はいかがでしたか?

A.こんな酷いお父さんはお目にかかったことがないです。僕は普通の家庭で育ったので、バイオレンスはなかったんですけれど、大山君と遠山君は自分の生まれた環境について色々あった人たちなので、彼らの持っている記憶や生のものがこだわりに繋がっています。僕はそれをしっかり把握して体現しなくてはという気持ちで挑んでいました。

Q.息子役を、実際に広志役のモデルになった方の葬儀に参加した遠山さんが演じましたが、いかがでしたか?

A. 疲労もあったはずなんですけれど、この台本が持っている強さが乗り移っていたので、「いい役者だな」と改めて思いました。以前連ドラで共演した役はふわふわとしていましたが、全然違いました。彼は計算していないようで長けているので、面白い役者だなと思います。

Q.遠山さんは、「無名俳優として死んで行くわけにはいかないと思い自分が一番大切にしている場所で一世一代の大博打を打ちました」とおっしゃっています。

A. お金を集めて映画を作ろうって言って、公開までに時間がかかったので、劇中のように詐欺だったんじゃないかと思われたりしたみたいです。公開で、苦労が報われたらいいなと思います。

Q.長野県飯田での撮影はいかがでしたか?

A. 飯田の町が景観がいいというか、ロケ映えする場所なんです。ロケハンを重ねた効果もあり、無駄のない良いロケ地ばかりで、面白かったです。オープンセットのような町で。少し古くて寂しい感じのところもあるんだけれど、そこがまた絶妙に映画に活かされていると感じました。

Q. ”悪魔”として村から追い出される冒頭のシーンは迫力がありましたが、撮影はいかがでしたか?

A. 初日だったんです。すごい数のエキストラさんが集まっていてびっくりしました。忘れられないです。タイトルが出るところで、金田明夫さん演じる牧師が瀕死の僕を乗せて大八車でどこかに連れていくというカットがあるんですが、暗くてほとんど映っていないんですけれど、自分たちでやったんです。僕はコミカルな役を結構やっているので、コミカルなシーンで手応えがあるということが多いんですけれど、そのシーンは何もしていないんだけれど、暗いけれどシーンとしてこれをしっかり俺と金田さんがやるのを映像で残すのは、「この映画は半分ドキュメンタリーみたいな感じになりそうだな」という予感がして、面白かったです。

Q. 親子だと知らずに共同生活をするシーンは一転コミカルでしたが、牧師役の金田明夫さんとの共演はいかがでしたか?

A. 楽しかったです。金田さんと共演率は高かったんですけれど、絡むシーンが不思議とない方でした。ここまでがっつり絡めたあの教会の共同生活の一連のシーンで少し空気が変わるので、お客さんも少しほっこりできるシーンが続くと思います。金田さんでよかったなと本当に思います。

Q. 三浦浩一さんとのシーンも、撮影していて面白かったのではないですか?

A. そうですね。三浦さんがすごく振り切って演じられていたので、有難かったです。三浦さんは僕にとっても先輩にあたるので、三浦さんが声を張り上げてギリギリでやってくださっているというのが嬉しくて、僕も頑張りました。

Q. 舎弟・浩二との関係性もキーとなってきますが、演じた榎本桜さんとの共演はいかがでしたか?

A. 彼の集中力というか、役者でくっと入る時の、気を遣わずにぐっとやる感じがすごくよかったです。それまでは、役者として僕のことにも気を遣うわけですよ。でも現場で役を演じている時の彼は、関係なく色んなことを試して思い切ってやっていたので、それがいいなと思っていました。役者さんによっては、本番に入ってもどこか気を遣う何かが残ったまま演じてしまうこともあるんですけれど、だからこそ榎本君はいい役者さんだなと思って好きになりました。

Q.本作をプレゼンするとしたら、どういう映画とプレゼンしますか?

A.「どういう映画」と一言で言いづらい映画なんですが、見ていただくと、確実に何かが残る映画にはなっているので、役者・渡辺いっけいとしては、「とりあえずちょっと見てみません?見て損はない映画になっていますよ」というプレゼンをしたいと思います。

Q. 読者の方にメッセージをお願いします。

A. 僕の中でもこれは役者として転換期になった映画です。テレビのお仕事で僕のことを把握している方達が多いと思うんですけれど、テレビでは絶対に見せていない顔を見せています。自分もスクリーンを見て、こういう仕事をどんどんやっていきたいと思えた作品なので、個人的にはそこを見て欲しいなという気持ちがあります。それを引き出してくれたのは、確実に大山君と遠山君の2人です。役者の自分が変われた映画なので、そりゃあ面白くないわけがないですよ!

予告動画

作品情報

ストーリー
30年前。母・加代子(平栗あつみ)が進一(遠山雄)を出産中に、あろうことか母の実家に盗みに入った父・広志(渡辺いっけい)。「最初から騙すつもりだったんだろ?」と銃を構える叔父を、牧師・源一郎(金田明夫)が止め、父・広志は”悪魔”として村から追い出される。進一は、自分が母が知らないものを持っているだけで、母が「取ったのか?この悪い血が!」と狂うのを見て、父親は”触れてはいけない存在”として育つ。

30年後、進一は、自分を甘やかす母親が見つけてくる仕事も続かない、一人では何もできない男になっていた。その頃父・広志は、舎弟を連れて、人を騙してはお金を巻き上げていた。

ある日、村で連続空き巣事件が発生し、進一は母を始めとする村人たちに、「悪魔の子である進一の犯行にちがいない。警察に突き出す前に出ていけ」と言われ、牧師のいる離れた教会に駆け込む。「そっちに行く」という母親に「来たら進一は変わらない」と諭す牧師。

一方、父・広志は、また事件を起こし、「俺にかっこつけさせてください」という舎弟・浩二 (榎本桜)に、「待っているからな」と言っても、実際には会いに行かない相変わらずの男で、ある日、牧師に金を借りに来る。「しばらくうちに来たらどうだ?」と提案する牧師。牧師は進一のことを「金持ちの息子」だと嘘を吹き込み、進一と広志は、お互い実の親子だとは知らないまま、二人の共同生活が始まる。

■キャスト:渡辺いっけい 遠山雄
平栗あつみ 榎本桜 小林英樹 こいけけいこ のーでぃ 黒田勇樹
三浦浩一 眞島秀和 塚本高史
金田明夫
■監督:大山晃一郎
■企画:遠山雄
■プロデューサー:清弘樹/榎本桜 ■脚本:安本史哉/大山晃一郎 ■撮影:谷康生
■照明:阿部良平 ■編集:菊地史子 ■録音:高松愛里沙 ■美術:榊さくら
■音楽プロデュース:吉川清之 ■整音・効果:渡辺寛志 ■記録:松村愛香 ■衣装:深野明美
■メイク:長縄希穂 ■制作担当:津崎雄大 ■助監督:安養寺工/松村卓 ■演技事務:清水亜紀
■ラインプロデューサー:福田智穂 ■タイトル題字:高田菜月
■主題歌:タテタカコ「いつくしみふかき」
■後援:長野県飯田市
■特別協力:映画「いつくしみふかき」を応援する会 遠山郷 天龍村
■配給・宣伝:渋谷プロダクション 2019/5.1ch/JAPAN/DCP/109min
■公式サイト:www.itukusimifukaki.com
■公式Twitter:itukusimifukaki
■公式facebook:itukusimifukaki
(c)映画「いつくしみふかき」製作委員会

2020年4月17日(金)よりテアトル新宿ほか全国順次公開

いつくしみふかき

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主題歌
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