映画を通じて震災を考えるー映画『星めぐりの町』特別試写会レポート

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2018年1月27日より、丸の内TOEI他全国公開される映画『星めぐりの町』(配給ファントム・フィルム)の公開を前に特別試写会が開催された。震災で突然家族を失った少年と田舎に暮らす老人とが出会い、「生きる」ことに向き合う事がテーマである本作に合わせ、阪神・淡路大震災が起きた1月17日、都内で開催。上映前に、本作の製作プロデューサー・岩城レイ子氏、震災遺児の支援も行なっているNPO団体「あしなが育英会」の東北事務所所長・西田正弘氏が登壇。震災を風化させないことや、震災遺児への支援のあり方をテーマに「自分の経験を子供に押し付けるのではなく、子供と一緒の風景を見ることが大事」など、本作全体のテーマに関する想いや、撮影地である豊田市のエピソードやその裏側などを含め、20分にわたる熱い話が展開された。
震災で親を亡くした子供は阪神・淡路大震災で573人、東日本大震災が 2,083 人
■岩城プロデューサー(以下>岩):
この映画は、震災で家族を失ってしまった子供、そして、その子がどうやって生きていくかということを考えていただくことが大きなポイントであり、テーマです。「あしなが育英会」はどのようにその辺りをサポートしているのでしょうか?

■「あしなが育英会」東北事務局長西田氏(以下>西):
事務局としては、震災で親を亡くした子供は阪神・淡路大震災で573人、東日本大震災が 2,083 人と把握しています。例えば、東日本大震災では震災後、募金を募って子供たちに支援したり、保護者や子供が交流できるようにレインボーハウスを運営したりという活動を行なっています。

■岩:最近は、PTSD や実際にその震災を体験された方への配慮として、「恐ろしい津波」のような映像が使われなくなってきました。しかし、本作はあえて使用しています。「被害を忘れないこと」「体験した子供がどうやってそのあと生きる道を取り戻していったのか」ということが大きなテーマとしてあったからです。西田さんはどう思われましたか?
■西:「見ない」ということではなく、今後どのようにあの映像や記憶と向き合っていくかというその距離感というか、選択肢を考える、ということが、とても重要だと思ってます。
その子供が今見ている風景を一緒に見てあげてほしい
■岩:例えば0歳児だった時に震災を経験した子供が、現在小学生くらいに現在成長しています。そして、何が起こったか、というのを今自覚してきている子達も。その辺りについてどう思われますか?
■西:大人たちは、自分の経験値でその子に接してアドバイスをする、というのではなく、その子供が今見ている風景を一緒に見てあげてほしい。映画を見てて思ったのは、主人公の小林稔侍さんは「この子はどんな風景を見ているのかな?どんな気持ちがしているの?」と、自分の考えを押し付けず一緒に見てあげている気がしました。

(豊田市での撮影について)

■岩:今回特にこだわったのは音です。地元の音に徹底的にこだわっていて、豊田市を流れる川のせせらぎの音、風が吹く音、鶯の啼く声などすべて実際に豊田市で録音し、それをきちんと整えて映像にのせました。そういう自然の中でコツコツと同じものを作り続け、生活をしている主人公(小林稔侍)の姿を見た、震災で傷ついた少年がどうやって成長していくのか、という姿もぜひ
見てほしいです。

■西:「生きる」という体験の前に「死」を体験してしまいこれからどうやって生きていこうと考えてしまっている子供が、そういった大人の側にいることで、きっと力が湧いてきたんだろうなと思います。
■ 予告編



■ 出演
小林稔侍
壇蜜
荒井陽太
神戸浩六
平直政
平田満
高島礼子

■ 脚本・監督
黒土三男『蝉しぐれ』

■ 音楽
羽岡佳

■ エグゼクティブプロデュサー
岩城レイ子

■ プロデュサー
中尾幸男

■ 製作
豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会

■ 配給・宣伝
ファントム・フィルム

■ 制作プロダクション
エース・プロダクション/ケイセブン

■ 宣伝協力
プリマステラ

■ コピーライト
(c)2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会

上映時間1時間48分 カラー ビスタサイズ 5.1ch

■ 公開情報
2018年1月27日(土)より丸の内TOEITOEI 他、全国公開





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