最期まで泣かずに観れますか?映画『私は決して泣かない』【感想】第33回東京国際映画祭

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最期まで泣かずに観れますか?
映画『私は決して泣かない』感想

六本木で開催中の第33回東京国際映画祭からユース部門 TIFFティーンズに出品されている秀作映画『私は決して泣かない』

映画ログスタッフのどこよりも早い感想レポートです!(日時・場所・チケットは映画祭公式HPでご確認下さい)
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映画『私は決して泣かない』感想

※この感想には一部ネタバレが含まれます。鑑賞前の方はご注意ください。

障がい者の兄と母とでポーランドに暮らす17歳のオラ。父はアイルランドに出稼ぎに出ており、一家の生活は貧しい。オラは、どうしようもない今・抜け出せない現実への不満を抱えているのだろう。タバコをふかしては、母から説教されて喧嘩する毎日だ。だが、オラがチラリと見せる兄への優しさを見ていると、オラの性根が悪いとは思えない。

そんなオラの18歳の誕生日プレゼントとして、顔も見たこともない父は車の購入を約束していた。オラは車をあてにして何度も運転免許試験に挑むのだが、試験にはすんでのところで落ちてしまう。そんな折、父の訃報が届く。落胆する母との話し合いの末、オラは父の遺体を引き取るために仕方なく一人アイルランドに出発する。

異国のアイルランドから母国へ遺体を搬送するには金はなく、父の特徴も知らないのに本人確認の検視をし、保険金のために事故死であることを証明しようとするなど、どこで心が折れるのかと思いきや、逆にオラの眼光は増々その鋭さを増していくのだ。

ラストのオラのふるまいには、父という存在との唯一のつながり、何も持てない中でのたった一つの希望、未来への扉、生きるとはどういうことなのか?等々、いろんな解釈が出来ると思う。

さて、この作品を観る方々は最後まで涙を流さずに観ることは出来るでしょうか?
さすが東京国際映画祭ですね、文字通りの秀作です。みんなに観て、色々と感じてもらいたい作品です!

予告動画

キャスト

ゾフィア・スタフィエイ
キンガ・プレイス
アルカディウシュ・ヤクビク

作品情報

監督:ピョートル・ドマレフスキ
100分/カラー/英語、ポーランド語/日本語・英語字幕/2020年/ポーランド/アイルランド/©Akson Studios
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