ドキュメンタリー映画『帆花』公開決定、ポスター解禁!

ドキュメンタリー映画『帆花』,画像

生まれてきてくれて、ありがとう

生後すぐに「脳死に近い状態」と宣告された帆花ちゃんとその家族の姿を3年にわたり記録したドキュメンタリー映画『帆花』(國友勇吾監督作品) が2022年1月より 、ポレポレ東中野ほか全国順次公開となります。

公開決定とともにメインビジュアルが解禁。國友勇吾監督や帆花ちゃんの母親である理佐さんのコメントが届きました。

ひとが生きていく上で大切なもの

親子で様々な場所に出かけていき、家では絵本を読みきかせ、お風呂に入れ、吸引をする。ありふれた家族の日々の中に、生きる喜びと生命の営みを見出したのは、本作が初監督作品となる國友勇吾。映画学校の学生だった國友監督が理佐さんの書籍「ほのさんのいのちを知って」と出会い、“初期衝動”に駆り立てられるように、理佐さんの講演会場に出向き、その場で企画書を渡した。それから3年、3歳だった帆花ちゃんが小学校に入学するまでの間、國友監督は家族のすぐそばで、言葉にならずとも、カメラに映らずとも、ひとが生きていく上で大切なものをみつめ続けました。

2014年の撮影終了後、『春を告げる町』の監督でもある島田隆一がプロデューサーとして参加。『ニッポン国VS泉南石綿村』『東京クルド』などの編集を担当した秦岳志や、『台湾萬歳』『オキナワ サントス』などの整音を手掛けた川上拓也といった現代ドキュメンタリーの精鋭陣を新たにスタッフとして迎え、10年の歳月を経て『帆花』は完成しました。

帆花ちゃんの手の柔らかさとぬくもりに、生を実感して心が震えたという國友監督が紡ぎ出す、いま、この社会に私たちとともに在る「いのち」の物語です。 この度、本作の公開を前にメインビジュアルを解禁。また、公開決定に際し、國友勇吾監督、出演者の西村理佐さん、医師で山形ビエンナーレ2020の芸術監督も務められた稲葉俊郎さんからコメントが届きました。

國友勇吾(本作監督)コメント

忘れられないエピソードがある。まだ帆花ちゃんの元に通い始めて間もない頃、ベッド脇で撮影をしていた自分に、秀勝さんが帆花ちゃんの手を差し出し握手させてくれた。クリームパンのような形をした小さな手を握った瞬間、その柔らかさと帆花ちゃんの肌の温もりが伝わってきて、とっても愛おしく感じた。顔を赤くして、汗を掻きながら踏ん張る帆花ちゃんを初めて見た時は、彼女の生を実感して、心が震えた。どれも端から見れば、些細な出来事かもしれない。でもそれらの体験は、数年後に自分の姪を初めて抱っこした時と同じように、忘れられない体験となっている。

ご両親が帆花ちゃんとの何気ない瞬間を、一つひとつカメラに収め、大切にするように、撮影を通して帆花ちゃんや家族と過ごした時間が、確かにそこに在ったものとして、自分の中に残っている。映画をご覧になる皆さんにも、そんな家族の時間に流れている空気を感じていただけると有難い。

西村理佐(出演者/帆花ちゃんの母親)コメント

それまで「生きること」あるいは「いのちについて」、繰り返し考えその時の自分なりの最善のこたえを導き出しながら生きてきたはずが、帆花といういのちはそれらを全て白紙にした。そればかりか、私の中に潜んでいた差別意識やくだらない固定概念をズルズルと引き出し、それまで築いてきた価値観を崩し、自分がいかに狭い「安全地帯」で生きてきたのかを知った。

一方で、たくさんの医療機器がつながって不自由に見える帆花自身は、何にも囚われず生きいきとして、朗らかで周りを明るくしいつも喜んでいた。

物言わぬ彼女の巌然たる存在感や力強さに目を奪われるたび、いのちとは生きるとは、ただ「そこに在るということ」であり、そのかけがえのなさこそが「いのちの重み」であるということを教えられた。我は「思う」故ではなく、「そこに在る」故にこそ在るのだ、という大発見をもたらし、私のいのちをも明るく照らしてくれた帆花はまさに「希望」だった。

稲葉俊郎(医師、医学博士)

わたしたちは口から発される言語活動だけではなく、体自体が何かしらの表現を、コトバとして発している。体のコトバは個別的だから疎かにされ見落とされやすい。ただ、自分が医療者として感じるのは、頭がつくる言葉は嘘をつけても、体のコトバは嘘をつけない、というシンプルなことだ。

この映画を観ながら、ここまで相手の微かな全身の表現に注意を向けながら家族と生活しているだろうか、と自分の生活を振り返った。呼吸の速さや深さ、皮膚や顔、眉毛などの微細な動きの中にも、わたしたちの体の生きた表現がある。微細な体の表現にこそ、わたしたちが本当に伝えたい言葉にならない大切なものが含まれているのではないだろうかと。

あらすじ

生後すぐに「脳死に近い状態」と宣告された帆花ちゃん。 母親の理佐さん、父親の秀勝さんと過ごす家族の時間にカメラは寄り添う。常に見守りが必要な帆花ちゃんとの生活は誰にでもできることではないけれど、理佐さんと秀勝さんの二人にとってはあたり前で、普通のこと。いろんな場所に出かけていき、絵本を読み聞かせ、お風呂に入れ、吸引をする…ありふれた親子の日常の中で積み重なり、育まれていくもの。動かなくても、言葉を発しなくても、ふれあうことで通じあい、満ちていくもの。帆花ちゃんを愛しむ両親の姿から伝わる、我が子と一緒にいられる幸せ。

監督・撮影

國友勇吾

2021/日本/72分/DCP/ドキュメンタリー
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(映画創造活動支援事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

配給:JyaJya Films 配給協力・宣伝:リガード
公式HP:http://honoka-film.com/
©️JyaJya Films+noa films

2022年1月より、東京・ポレポレ東中野ほか全国順次公開

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